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プロローグ
それは悲しき勇者の物語
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――――ああ、なんでこんなことに。
世界はいつも理不尽で、混沌で、不条理で、失った物は二度とは戻ってこないのに、それさえも容赦なく奪っていく。
何が勇者だ。何が希望の光だ。
救わなければ行けなかったものは既にない。
守れなかった。守ろうとする暇さえなく、失ったのだ。
辺り一帯に広がった大きなクレーター。その上にあったはずの栄ある王国の姿は既になく、あるのは仲間達の死体と魔王だった灰の山が一つ。…………そして、膝を着き泣き崩れている俺の姿。
胸の内を占めるのは後悔と、行き場のない怒り。
だが、それも既に遅く、どんなに願っても時間が巻きもどることは無い。
ーーーー魔王を殺した代償は世界に、人類に大きな傷跡を残す結果となった。
◆◆◆
日本でごく平凡な男子高校生だった俺が、この世界――アストルフィーネに勇者として召喚されたのは二年も前の話だ。
当時、復活した魔王軍は大陸の半分を手中に納め、劣勢だった人類は最後の都市アビスを残すのみとなっていた。
追い込まれた人類は都市を維持する為の魔力をも全て使い、人類の最終兵器である勇者の召喚に成功する。
召喚された俺は当初、小説のような展開に浮かれていたが、人類の惨状を聞けばその余裕も直ぐになくなった。
なので俺は直ぐに旅立つことになる。俺の旅に課せられた任務は魔王軍幹部によって制圧された都市の奪還だった。
勇者はその性質上強大な力を持つ。
それは正しく人類の希望の光だった。
俺は行く先々で人々を助け、魔王軍幹部を倒し、領土を徐々に奪還して行く。その過程で新たな仲間も増え、気が付けば勇者パーティの名を知らぬ者は居なくなっていた。
そして、残すところは魔王のみとなった俺たちは油断していたのだ。
……いや、順調過ぎたが故に忘れていたと言うべきか。
追い詰められた者のとる行動を。恨みの籠った捨て身の一撃を。それを旅の中で嫌というほど目にしてきたというのに。
俺たちは魔王という存在がどれ程、強大な存在なのかばかり意識していて、彼にもまた知性があり追い詰められればどんな行動をとるのか。そんな事は考えもしなかった。
そのとき、俺たちは王宮の一室で準備を整えていた。
魔王との決戦だ。生半可な準備では足りないだろうと、一度王都に帰還していたのだ。
魔王軍に支配されていた都市の大半は、食糧を食い尽くされ、人は犯し殺され、街の景観は原型が分からないほどに、破壊されていた。
王都に保護した人々も一人や二人では無い。
それなのに、王都は活気に満ち溢れ、人々の表情に不安の色は無い。ましてや誰もが笑顔で俺たちを向かい入れてくれた。
だから、俺はこの笑顔を守らなければいけないと。そう、決意を新たにしてーーーー唐突に耳を劈くような爆発音と共に、視界が真っ白に染まった。
そして、帰ってきた視界の中に広がっていたのは、慣れ親しんだ王都の姿ではなく、どこまでも続く真っ新な更地ーーーー魔王の力の大半を使って放たれた渾身の一撃。禁忌とさえ言われている破壊魔術によって作られた巨大なクレーターであった。
何が起こったのかも分からずに、唖然としていた俺達の前で聖女のマリアが倒れた。
彼女は誰よりも早くに魔王の攻撃に気が付き、咄嗟に結界を張ったのだ。
聖女という肩書きからもわかる通り、誰よりも邪悪な存在に敏感であった彼女でさえ、気が付いたのが攻撃の直前だった。油断していたとはいえ、勇者である俺でさえ気が付けなかったのだ。魔王がどれ程強大な存在であるか分かるだろう。
ーーだから、仕方の無い事だったのかもしれない。
マリアの張った結界は咄嗟な事もあり、魔王の攻撃は防ぎきるには強度が足りな過ぎた。せめて俺達だけでもと、彼女は自らの命さえも使い切り、俺達を守りきったのだ。
彼女の功績は大きい。だが、勇者パーティの要でもある回復役が死んだことにより、魔王との戦いは苛烈を極めた。
最初の一撃で力の大半を使ったとはいえ、それでも魔王は強く、三日三晩続いた戦闘が終わった頃には、立っているのは俺だけだった。
旅を共にした強い絆で結ばれた仲間たちは、みんな死んだ。聖女のマリア、戦士のガンク、盗賊のリュート、賢者のマリーン。
彼らとの旅はとても楽しいものだった。
聖女マリアはお人好しで、困っている人が入れば四の五の言わずに手を差し伸べていた。子供好きの彼女は孤児の境遇に心を痛めて、この戦いが終わったら王都に孤児院を開きたいって言ってたっけ。
戦士のガンクはいつも豪快に笑っていて、気遣いが出来て、彼がいるだけで場は楽しい雰囲気に包まれてた。それでいて剣を持たせれば右に出る者はいない完璧な人間だが、あんななりで虫が苦手だった。
盗賊のリュートは気さくで、いっつも馬鹿やって女性陣に怒られてたな。でも実はマリアのことが好きで、素直になれない自分にいつも落ち込んでたのを俺は知ってる。
賢者マリーンは天才的で、いつも頭が切れるが、魔法のことになると超がつくほど馬鹿だった。全てが終わった後の俺の扱いを心配して、姿を変えられる薬をくれたっけ。あれはまだ大切にポーチの中に大切に仕舞われている。
俺はきっとどこかで、魔王を倒した後も、みんなと楽しくやっていけると思ってたんだ。
魔王を倒した後、旅はもう続けられないかもしれないけど、俺たちの縁はそう簡単に切れるようなものじゃなかった。だから、一年でも、二年でも、たまに会って……みんなで酒を飲みながら旅の思い出話と、近況報告をするんだ。
そして、リュートとマリア辺りが結婚して、子供ができて、未婚の奴が焦りだして、それをみんなで笑い会って…………あの頃が懐かしいって……そんなこともあったなって、馬鹿騒ぎしてさ…………酔いが回った頃にはガンクと俺が、剣を抱えて……模擬戦を始めちゃうんだ…………それを見てマリアと、マーリンが呆れて…………。
帰る場所もなくなった。生きる意味も目的も見失ってしまった。
「…………なあ、俺は……これからどうすればいい。」
仲間達に問掛ける。
だが、彼らは返事をしない。
ピクリとも動かない。
「……おい……返事しろよ。…………からかってるんじゃねえよ……マリア……ガンク……リュート……マリーン………ほら、俺たちは魔王は倒したんだ………みんなのおかげだよ………………だから、起きてくれよ………………おねがい、だよ……」
わかっている。
もう二度とみんなとは会えないなんてことは。
彼らは死んだんだ。俺を守って。
だから、俺は生きなければいけない。
何も守れなかった俺に、もう勇者を名乗る資格なんてないが、せめて仲間たちが守ってくれたこの命は守らなければいけない。
生きよう。彼らの分まで。それが俺に課せられた最期の宿命だから…………いいや、彼らの最期の願いだから。
でも、今だけは。何も考えずに、彼らの死を受け入れられるまで、俺はその場で泣いていた。
◆◆◆
その日、魔王の存在は世界から消滅した。
あの場で何があったのか。それは二千年が経った今でもわかっていない。
ただわかっている事は、確かに勇者と魔王は存在していて、いつしか世界中で語られるようになった『勇者の物語』は実話が元であるということ。
消えた勇者がどこに行ったのか。
様々な憶測が飛び交う中、その答えを知るものはいない。
ーーただ一人、行方不明の勇者を除いては。
世界はいつも理不尽で、混沌で、不条理で、失った物は二度とは戻ってこないのに、それさえも容赦なく奪っていく。
何が勇者だ。何が希望の光だ。
救わなければ行けなかったものは既にない。
守れなかった。守ろうとする暇さえなく、失ったのだ。
辺り一帯に広がった大きなクレーター。その上にあったはずの栄ある王国の姿は既になく、あるのは仲間達の死体と魔王だった灰の山が一つ。…………そして、膝を着き泣き崩れている俺の姿。
胸の内を占めるのは後悔と、行き場のない怒り。
だが、それも既に遅く、どんなに願っても時間が巻きもどることは無い。
ーーーー魔王を殺した代償は世界に、人類に大きな傷跡を残す結果となった。
◆◆◆
日本でごく平凡な男子高校生だった俺が、この世界――アストルフィーネに勇者として召喚されたのは二年も前の話だ。
当時、復活した魔王軍は大陸の半分を手中に納め、劣勢だった人類は最後の都市アビスを残すのみとなっていた。
追い込まれた人類は都市を維持する為の魔力をも全て使い、人類の最終兵器である勇者の召喚に成功する。
召喚された俺は当初、小説のような展開に浮かれていたが、人類の惨状を聞けばその余裕も直ぐになくなった。
なので俺は直ぐに旅立つことになる。俺の旅に課せられた任務は魔王軍幹部によって制圧された都市の奪還だった。
勇者はその性質上強大な力を持つ。
それは正しく人類の希望の光だった。
俺は行く先々で人々を助け、魔王軍幹部を倒し、領土を徐々に奪還して行く。その過程で新たな仲間も増え、気が付けば勇者パーティの名を知らぬ者は居なくなっていた。
そして、残すところは魔王のみとなった俺たちは油断していたのだ。
……いや、順調過ぎたが故に忘れていたと言うべきか。
追い詰められた者のとる行動を。恨みの籠った捨て身の一撃を。それを旅の中で嫌というほど目にしてきたというのに。
俺たちは魔王という存在がどれ程、強大な存在なのかばかり意識していて、彼にもまた知性があり追い詰められればどんな行動をとるのか。そんな事は考えもしなかった。
そのとき、俺たちは王宮の一室で準備を整えていた。
魔王との決戦だ。生半可な準備では足りないだろうと、一度王都に帰還していたのだ。
魔王軍に支配されていた都市の大半は、食糧を食い尽くされ、人は犯し殺され、街の景観は原型が分からないほどに、破壊されていた。
王都に保護した人々も一人や二人では無い。
それなのに、王都は活気に満ち溢れ、人々の表情に不安の色は無い。ましてや誰もが笑顔で俺たちを向かい入れてくれた。
だから、俺はこの笑顔を守らなければいけないと。そう、決意を新たにしてーーーー唐突に耳を劈くような爆発音と共に、視界が真っ白に染まった。
そして、帰ってきた視界の中に広がっていたのは、慣れ親しんだ王都の姿ではなく、どこまでも続く真っ新な更地ーーーー魔王の力の大半を使って放たれた渾身の一撃。禁忌とさえ言われている破壊魔術によって作られた巨大なクレーターであった。
何が起こったのかも分からずに、唖然としていた俺達の前で聖女のマリアが倒れた。
彼女は誰よりも早くに魔王の攻撃に気が付き、咄嗟に結界を張ったのだ。
聖女という肩書きからもわかる通り、誰よりも邪悪な存在に敏感であった彼女でさえ、気が付いたのが攻撃の直前だった。油断していたとはいえ、勇者である俺でさえ気が付けなかったのだ。魔王がどれ程強大な存在であるか分かるだろう。
ーーだから、仕方の無い事だったのかもしれない。
マリアの張った結界は咄嗟な事もあり、魔王の攻撃は防ぎきるには強度が足りな過ぎた。せめて俺達だけでもと、彼女は自らの命さえも使い切り、俺達を守りきったのだ。
彼女の功績は大きい。だが、勇者パーティの要でもある回復役が死んだことにより、魔王との戦いは苛烈を極めた。
最初の一撃で力の大半を使ったとはいえ、それでも魔王は強く、三日三晩続いた戦闘が終わった頃には、立っているのは俺だけだった。
旅を共にした強い絆で結ばれた仲間たちは、みんな死んだ。聖女のマリア、戦士のガンク、盗賊のリュート、賢者のマリーン。
彼らとの旅はとても楽しいものだった。
聖女マリアはお人好しで、困っている人が入れば四の五の言わずに手を差し伸べていた。子供好きの彼女は孤児の境遇に心を痛めて、この戦いが終わったら王都に孤児院を開きたいって言ってたっけ。
戦士のガンクはいつも豪快に笑っていて、気遣いが出来て、彼がいるだけで場は楽しい雰囲気に包まれてた。それでいて剣を持たせれば右に出る者はいない完璧な人間だが、あんななりで虫が苦手だった。
盗賊のリュートは気さくで、いっつも馬鹿やって女性陣に怒られてたな。でも実はマリアのことが好きで、素直になれない自分にいつも落ち込んでたのを俺は知ってる。
賢者マリーンは天才的で、いつも頭が切れるが、魔法のことになると超がつくほど馬鹿だった。全てが終わった後の俺の扱いを心配して、姿を変えられる薬をくれたっけ。あれはまだ大切にポーチの中に大切に仕舞われている。
俺はきっとどこかで、魔王を倒した後も、みんなと楽しくやっていけると思ってたんだ。
魔王を倒した後、旅はもう続けられないかもしれないけど、俺たちの縁はそう簡単に切れるようなものじゃなかった。だから、一年でも、二年でも、たまに会って……みんなで酒を飲みながら旅の思い出話と、近況報告をするんだ。
そして、リュートとマリア辺りが結婚して、子供ができて、未婚の奴が焦りだして、それをみんなで笑い会って…………あの頃が懐かしいって……そんなこともあったなって、馬鹿騒ぎしてさ…………酔いが回った頃にはガンクと俺が、剣を抱えて……模擬戦を始めちゃうんだ…………それを見てマリアと、マーリンが呆れて…………。
帰る場所もなくなった。生きる意味も目的も見失ってしまった。
「…………なあ、俺は……これからどうすればいい。」
仲間達に問掛ける。
だが、彼らは返事をしない。
ピクリとも動かない。
「……おい……返事しろよ。…………からかってるんじゃねえよ……マリア……ガンク……リュート……マリーン………ほら、俺たちは魔王は倒したんだ………みんなのおかげだよ………………だから、起きてくれよ………………おねがい、だよ……」
わかっている。
もう二度とみんなとは会えないなんてことは。
彼らは死んだんだ。俺を守って。
だから、俺は生きなければいけない。
何も守れなかった俺に、もう勇者を名乗る資格なんてないが、せめて仲間たちが守ってくれたこの命は守らなければいけない。
生きよう。彼らの分まで。それが俺に課せられた最期の宿命だから…………いいや、彼らの最期の願いだから。
でも、今だけは。何も考えずに、彼らの死を受け入れられるまで、俺はその場で泣いていた。
◆◆◆
その日、魔王の存在は世界から消滅した。
あの場で何があったのか。それは二千年が経った今でもわかっていない。
ただわかっている事は、確かに勇者と魔王は存在していて、いつしか世界中で語られるようになった『勇者の物語』は実話が元であるということ。
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