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過去と未来の中間

暗闇の先に

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しくじった...
まさかアース・ドラゴンがいるなんて
あの日魔導書庫で覚えた「挑発」のおかげで他の団員は逃がせたけど
このままじゃ死ぬかな

って言うか今頃なにしてるかな
王都に来てるかな
来てたら会いたいな久しぶりに
私が行方不明って聞いたらぶっ飛んで来そうだな
その前に死ぬかもだけど

この傷じゃ歩けもしない
しかもこの魔物だらけの森じゃ逃げ切れるかどうか
馬もどっか行っちゃったし
レグだったらどこにも行かなかっただろうな
仲間思いだから

___数週間前___

「我々は、北の森へ行き、魔物の討伐を行う!」
「心して掛かれ」
オーッ!
団員のみんなは、大声でそういった
意外とみんな、やる気があるしいいやつだ
でも、私はレグ以外に心を許したことはない
あの日、私の親代わりになる人を紹介してくれなかったら、死んでいたかもしれない
実際レグが紹介した人を尋ねると、私を凄くかわいがってくれた
この討伐が終わったら会いに行ってみるか

___数時間後___
北の森

「あ、あいつは...」
「アース・ドラゴン!?」
やばい、こいつの攻撃をくらったら騎士団は全滅だ、

「挑発!」
そう言うと、アース・ドラゴンはこっちを向いた

「団長!」
ある団員が叫んだ

「撤退だ!ここは私がなんとかする」
私はそう叫んだ
仕方ない、犠牲は少ないほうがいい

「でも、団長」
「ごちゃごちゃ言うな!撤退は撤退だ!」
「はい!必ず、帰ってきてくださいね」
「もちろんそのつもりだ」
そう言うと、他の団員たちは撤退していった

_________

そのままアース・ドラゴンと団員達を引き離している途中、攻撃が足にあたり、骨折してしまった
これじゃ帰れない、今頃、行方不明になっているだろう
残念ながら救助を待つしかない
それかレグを___
いや、ないか、流石にあそこまで知れ渡ってないだろう

私は、どこまでレグに頼ってしまうんだろう
というか、私はどこまでレグのことが好きなのだろうか

そう思いながら私はレグから貰ったグリフォンのネックレスを見た

助けて、レグ

私はそう願った
けど、当然返事はない

食料はある、だけどあと3日持つかどうか
帰れるかな、そう思ってしまった

帰れても帰られなくてもそれが運命だ

※レグ視点に戻ります
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