奴隷島の青年たち

KEYちゃん

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伊藤陽太 受験番号………

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最近、優馬は全然、触ってくれない。陽太はそれが不満だった。聞いても、
「しんどい」だの
「明日早いから」
だの言って素っ気なく答えるだけだった

それでも受験については真剣に考えてくれる。塾から貰ってきたパンフレットから、
「ここにしたらどう?」
優馬は選んでくれた。
「大学の系列だからいいんじゃねえ?」
神東高校・中学(架空です)。と書いたパンフレット。神東大学の系列校のようだ。
「男子校なんだ」
「そう。可愛い陽太には男子校が似合う」
陽太は照れる。
「もう~、優馬さんったら!!」
「紺の学ランかぁ~」
陽太が次のページを開いた。中学が学ランだったからブレザーの制服にも興味あった。
「そうなんじゃ。陽太、可愛いからどっちも似合うけど………。俺はお前の学ラン制服姿が好き」
可愛いを連発する優馬に陽太はその肩を叩いた
「もう~恥ずかしいじゃん」
もちろん軽くである 
「これから大丈夫?」
優馬が聞いてきた。陽太はてっきりこれからエッチなことを期待していた
「うん!大丈夫!!」
これから良くないこと出来るんだ~。陽太はトロンとした顔をした。まぁ無理もないかも知れない。一番、性欲が昂ぶる時期である。なんせ男子中・高生は性欲が制服着ているとまで言う人もいるぐらいである
が、その期待は一瞬でかき消された
「じゃ~、すぐに着替えて」
スエット上下を着ていた陽太に塾に行ってた時に着ていたジーンズとパーカーを指差した
「えっ?何処か行くの?」
「そう」
優馬は素っ気なく答えた。
「どこぉ?」
陽太の質問に、
「天満」
とだけ言った。2人は地下の駐車場に向かった。優馬の運転でマンションから新御堂に乗り入れる。淀川を越えると新御堂を下り、すぐ右折したら天六の街だ
コインパーキングに車を停めるとそこは天六の商店街
「ここは日本一デカい商店街なんじゃ」
もちろん商店街の自称である。
「少し気晴らしもしよう」
角に大阪くらしの今昔館があり、江戸時代からの大坂の町並みを再現している。
もう少し南に歩く。長い商店街をかなり歩くと天満宮。学問の神様である。陽太の受験合格祈願に来たのだ。神官に祝詞をあげて貰い、お守りを貰った。天神さんを越えてすぐに池があり橋の向こうにうどん屋さんがある
「食べていくで」
優馬に連れられてうどんを食べた。ここのうどんは変わっていて先端が輪っかになっている。箸でつかんでも落ちない。『すべらんうどん』である
そのあとは天満天神繁昌亭で落語を観た。たまたまだ。呼び子(若手落語家)の誘いに優馬は即座に、
「受験生に落語って。縁起でもない」
と断った。しかし陽太は、
「それぐらいで大丈夫だって!」
と逆に笑われた
「お前がそこまで言うのなら」
落語を観て、天六で食事して2人は帰った。ポストに受験票が届いていた。優馬は天神さんの御札をタンスの上に飾り受験票を置いた
「陽太が合格しますように」
手を合わせる優馬にもうエッチがなくても悩まない。陽太はそう思うのであった
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