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第二章
第二十八話 迫りくる戦争の破滅と打開策
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テントの中に入ったアシュベルとエレナは、第一王子で、カミュ・デュランデルと向き合うように椅子が用意され、二人は緊張ととともにそこに座った。
話を聞く、とカミュは言ったがそれが今どれほどの信ぴょう性を持っているのかわからない、この大戦の中何が起こってもおかしくはない、という事だ。そしてここは敵陣の真っただ中、殺された事すら闇に葬られるのはたやすいことだろう。
それでもこの第一王子に接触できた幸運と彼の思慮深い発言は、アシュベルにとって賭けに出るチャンスにも思えた。アルガノット国は本来隣国同士強固な関係で結ばれ、長い間培われてきたそれは恐らく現国王のなかにも根付いていると思われる。
それがこのような大戦までに発展させてしまった理由は、飢饉、貿易の閉鎖、他国からの援助が皆無だったこと、それがわかっているアシュベルにこの大戦の終結させる妙案がある、はずなのだがいまだ、その合図がこない。
「エレナ様、とおっしゃいましたか、あなたを含め従者の方にも危害を加える事は致しません、それは天がお許しにならないでしょう、ただ、人質というわけではないですが、このままお返しするわけにもいきません」
「そんなことはどうでもいいんです、」
カミュの言葉にかぶせる様に、エレナは自分の命の有無を放り出す、これがヒメちゃんだ、とアシュベルは気を抜いてしまいそうになるのを堪えている。
「今、大勢の人々が傷つき亡くなっている、それは負の感情を生み増幅させいずれ混沌の闇となります。わたしがいくらそれを滅して行っても次から次へと生まれるそれは際限なく増え続け世界を黒く染め上げてしまう・・・・、わたしはそれを止めたいんです」
アシュベルが補足するように、エレナの言葉の後をつなぐ。
「こう申してはなんですが、今の状況では、アルガノット国は必ず負けます、グラディス王国は兵士の数もさることながら内乱が多発しているとはいえ、体力は圧倒的にグラディス王国に軍配が上がります、カミュ様ご自身もお分かりなのでしょう、これが背水の陣なのだと。私たちはグラディス王国の者ですが同時に貴国を荒野にしたくないと願っております、」
「あなた方二人を信じたい気持ちはある、ではいったいどうしろと、先程伝令があり、セベリア国とイジュシュベル国の間にも戦争が始まったとか、どちらもグラディス国の友好国でしたよね、でも今はこれがグラディス国の本当の姿なのではないですか、」
世界大戦、アシュベルの脳裏に嫌な言葉が浮かぶ。
セーデルの狙いは世界大戦、とするとこの長い期間を経て隣国どころか海を隔てた国にも戦争を誘発させるつもりだろう。いや、その準備はとうにできている筈、あとは引き金をひくだけ。
アルガノット国と仮に和平を取り戻せたとしても、セーデルは既に次の数十か国という国々を巻き込んで大戦を始める、いや、すでに始まっている。
しかし、今はこのアルガノット国だけでも、味方につけなければ、そしてそれは世界戦争の足かせになれば、アシュベルはひとつの決断を下す。
「もうじき、グラディス国から貿易復活の許可がでるはず、そうすれば狂気にかられたアルガノット国民に食料等が供給され人々の心も変わると思います、」
早く、早く、あれが来ることをアシュベルは強く望む。
カミュが不可解な顔を隠さずアシュベルを見据える。
「なぜそんなことがわかるのです?大体グラディス国から貿易のの全てを打ち切って来たというのに、そしてもしそれが真実なら、あなたは一体・・・?」
これ以上隠していても、アルガノット国第一王子であるカミュに疑惑をかけられ、それがばれれば首がとぶかもしれない、潮時、か。
話を聞く、とカミュは言ったがそれが今どれほどの信ぴょう性を持っているのかわからない、この大戦の中何が起こってもおかしくはない、という事だ。そしてここは敵陣の真っただ中、殺された事すら闇に葬られるのはたやすいことだろう。
それでもこの第一王子に接触できた幸運と彼の思慮深い発言は、アシュベルにとって賭けに出るチャンスにも思えた。アルガノット国は本来隣国同士強固な関係で結ばれ、長い間培われてきたそれは恐らく現国王のなかにも根付いていると思われる。
それがこのような大戦までに発展させてしまった理由は、飢饉、貿易の閉鎖、他国からの援助が皆無だったこと、それがわかっているアシュベルにこの大戦の終結させる妙案がある、はずなのだがいまだ、その合図がこない。
「エレナ様、とおっしゃいましたか、あなたを含め従者の方にも危害を加える事は致しません、それは天がお許しにならないでしょう、ただ、人質というわけではないですが、このままお返しするわけにもいきません」
「そんなことはどうでもいいんです、」
カミュの言葉にかぶせる様に、エレナは自分の命の有無を放り出す、これがヒメちゃんだ、とアシュベルは気を抜いてしまいそうになるのを堪えている。
「今、大勢の人々が傷つき亡くなっている、それは負の感情を生み増幅させいずれ混沌の闇となります。わたしがいくらそれを滅して行っても次から次へと生まれるそれは際限なく増え続け世界を黒く染め上げてしまう・・・・、わたしはそれを止めたいんです」
アシュベルが補足するように、エレナの言葉の後をつなぐ。
「こう申してはなんですが、今の状況では、アルガノット国は必ず負けます、グラディス王国は兵士の数もさることながら内乱が多発しているとはいえ、体力は圧倒的にグラディス王国に軍配が上がります、カミュ様ご自身もお分かりなのでしょう、これが背水の陣なのだと。私たちはグラディス王国の者ですが同時に貴国を荒野にしたくないと願っております、」
「あなた方二人を信じたい気持ちはある、ではいったいどうしろと、先程伝令があり、セベリア国とイジュシュベル国の間にも戦争が始まったとか、どちらもグラディス国の友好国でしたよね、でも今はこれがグラディス国の本当の姿なのではないですか、」
世界大戦、アシュベルの脳裏に嫌な言葉が浮かぶ。
セーデルの狙いは世界大戦、とするとこの長い期間を経て隣国どころか海を隔てた国にも戦争を誘発させるつもりだろう。いや、その準備はとうにできている筈、あとは引き金をひくだけ。
アルガノット国と仮に和平を取り戻せたとしても、セーデルは既に次の数十か国という国々を巻き込んで大戦を始める、いや、すでに始まっている。
しかし、今はこのアルガノット国だけでも、味方につけなければ、そしてそれは世界戦争の足かせになれば、アシュベルはひとつの決断を下す。
「もうじき、グラディス国から貿易復活の許可がでるはず、そうすれば狂気にかられたアルガノット国民に食料等が供給され人々の心も変わると思います、」
早く、早く、あれが来ることをアシュベルは強く望む。
カミュが不可解な顔を隠さずアシュベルを見据える。
「なぜそんなことがわかるのです?大体グラディス国から貿易のの全てを打ち切って来たというのに、そしてもしそれが真実なら、あなたは一体・・・?」
これ以上隠していても、アルガノット国第一王子であるカミュに疑惑をかけられ、それがばれれば首がとぶかもしれない、潮時、か。
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