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序章
第10話 図書室での修羅場
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教師に秘蔵用の部屋の鍵を渡された俺は、ナシェとともに学園の図書室を尋ねた。
入り口の扉を開けるとまず目に入って来たのは奥行きのある大部屋と、待ち構える様に置かれた巨大な機械仕掛けの置き時計だ。
近くにいる読者の邪魔をしないように静寂を保ちつつ、正確に時を刻みながら巨大な振り子で遊んでいる。
各所に置かれている机の場所を指し示すかのように天井から吊るされているランプが暖色の明かりを出し続けていた。
周りを見渡すと、どの机も埋まっておりこの学園の生徒の熱心さが伺える。
俺は高さが有に3メートルは有ろうかという大きな本棚の列の間を通り、渡されたカギの使用場所を探す。
「ここだな」
最奥の本棚にあった、色あせた本に鍵穴があるのを見つけ鍵を差し込み回す。
ガチャンと言う音とともにゆっくりと本棚がスライドして扉が現れる。
(これ作ったやつ絶対転生者だろ・・・)
一般公開されていないのは本当のようで入った先は埃がたまっていた。
「ゲホッゲホッ。すごい埃だねコウ君」
「あぁひどいな」
仮にも秘蔵の書物が収められている書庫なのだがメンテナンスはされていないようだ。
俺はこの静かな時間が流れていそうな部屋の床に足跡を見つけた。
(これは新しい足跡だな・・・ほかにも誰か出入りしているようだ。)
俺は警戒しながら足跡を辿っていき、秘蔵用の部屋の奥へと進む。
するとある生徒が静かな時間に溶け込みながら本棚の前で書物を立ち読みしていた。
とりあえず俺は声をかける。
「あのー」
「ん?」
その生徒の特徴ある赤い眼鏡を見てあることに気が付き、俺は驚いた。
向こうも俺に気が付いたのか目で合図をしてくる。
ナシェもその生徒に覚えがあるのか大きな声を出して驚く。
「えぇー!生徒会長!?どうしてここに?」
「は?」
その生徒会長は、ニコリと笑い俺の方を向いて呟く。
「私もここの出入りを許可されているんですよ。コウさんもここの出入りを許されていたのですね。」
「えっ!コウ君、生徒会長と知り合いなの!?」
俺はその生徒会長から目を背けながら、面倒くさそうに返事をする。
「まぁな・・・」
俺は生徒会長に近づき、耳元でつぶやく
「なんでお前がここにいるんだ。情報収集ならあそこからでもできるだろ」
「まぁね。でも異世界に来たんだから学園生活ぐらい楽しみたいじゃない。」
ナシェがその様子を見て首をかしげていた。
生徒会長は何か企んでいそうな顔をしながら俺に話しかける。
「あの女の子幼馴染でしょ?なかなか可愛いわね。」
「そんなことない・・・・!!!?」
気が付くと生徒会長の唇が俺の唇と触れ合っていた。
嫌な予感が的中した。
「きゃーーーーー!」
悲鳴とともに真っ赤な顔のナシェは固まっていた。
長いキスが終わると生徒会長は、したり顔でナシェのほうを向く。
「ふふっ。まぁ、負けないのだけれど。」
「お、お前・・・」
ナシェと俺はその状況に混乱していた。
しかし突然ナシェが近づいてきて、俺の顔を両手で固定しだす。
「お、おい・・・」
そしてナシェと唇が触れ合う。
「んっ・・・」
「!?」
キスが終わると恥ずかしそうにしながら生徒会長の方を向いて呟く。
「生徒会長でも、私のコウ君は渡さないんですから!!」
今更だがその言葉でナシェが俺のことを好きだという事がわかった。
ナシェの唐突な行動に、さすがの生徒会長(アカネ)も驚いたようだ。
「やるじゃない。好きもの同士また話し合いましょう。」
生徒会長は蔵書を何冊か持って部屋から出て行った。
ナシェのほうをみると顔が真っ赤になっていた。
「その、大丈夫か。」
「・・・・・」
俺がナシェの顔を見ると彼女は顔を合わせまいと、すぐさま下を向く。
(大丈夫じゃないらしい・・・)
「俺もナシェのことが好きだぞ。」
「んっ・・・・」
その言葉を最後にナシェは倒れてしまった。
どうやら俺が止めを刺してしまったらしい。
刺された本人は何一つ不自由ない幸せそうな顔で気絶していた。
(あの嫁結構楽しんでるな・・・・)
とりあえず俺は気絶したナシェを抱え保健室を目指し、図書室を後にした。
保健室のベッドにて30分ほど経った頃ナシェは起きた。
相対性理論が効果を発揮したのか、あの短い時間で外はすっかり日が落ちていた。
ナシェはモジモジして照れながら呟く。
「・・なの・・・?」
「は?」
「コウ君はその・・・どういう関係なの?」
「あー」
どうやらアカネと俺の関係について知りたいらしい。
そして、この場合返答を失敗すると後々面倒なので正直にナシェに話した。
俺が転生者であり、生徒会長が嫁であったことを。
真相を知って、ナシェは安心しながらも驚いた様子で俺に話しかけてくる。
「え!?転生者だったの?」
「あぁ・・・」
「いるとは聞いていたけど・・・。前に結婚していた人に会えたんだすごいね!」
「一度死んでるから・・・元嫁だが・・・」
「だよね。・・ってことは今は結婚してないよね!?」
「まぁな」
あの部屋での出来事以来ナシェの様子がおかしい。
急にナシェの顔が真っ赤になりモジモジしながらこちらを向く。
「その・・・私はコウ君の事が好きなんだけど・・・結婚とか・・・」
(この少女大胆すぎるだろ・・・)
「あぁナシェのしたいようにすればいいさ。」
少女はその言葉で微笑む。
「うん・・・」
「というかこの世界っていくつから結婚できるんだ?」
「14だけど・・・・」
「は?前の世界だと16だぞ」
「え!そうなの・・・?まぁこの世界は14なんだし!」
後1年で結婚できるとは、さすが異世界と言ったところだ。
両親が若いことに疑問を持っていたが、モンスターの被害などで
人間の寿命が短命な分早いのかもしれない。
「帰るか・・・」
「うん!」
入り口の扉を開けるとまず目に入って来たのは奥行きのある大部屋と、待ち構える様に置かれた巨大な機械仕掛けの置き時計だ。
近くにいる読者の邪魔をしないように静寂を保ちつつ、正確に時を刻みながら巨大な振り子で遊んでいる。
各所に置かれている机の場所を指し示すかのように天井から吊るされているランプが暖色の明かりを出し続けていた。
周りを見渡すと、どの机も埋まっておりこの学園の生徒の熱心さが伺える。
俺は高さが有に3メートルは有ろうかという大きな本棚の列の間を通り、渡されたカギの使用場所を探す。
「ここだな」
最奥の本棚にあった、色あせた本に鍵穴があるのを見つけ鍵を差し込み回す。
ガチャンと言う音とともにゆっくりと本棚がスライドして扉が現れる。
(これ作ったやつ絶対転生者だろ・・・)
一般公開されていないのは本当のようで入った先は埃がたまっていた。
「ゲホッゲホッ。すごい埃だねコウ君」
「あぁひどいな」
仮にも秘蔵の書物が収められている書庫なのだがメンテナンスはされていないようだ。
俺はこの静かな時間が流れていそうな部屋の床に足跡を見つけた。
(これは新しい足跡だな・・・ほかにも誰か出入りしているようだ。)
俺は警戒しながら足跡を辿っていき、秘蔵用の部屋の奥へと進む。
するとある生徒が静かな時間に溶け込みながら本棚の前で書物を立ち読みしていた。
とりあえず俺は声をかける。
「あのー」
「ん?」
その生徒の特徴ある赤い眼鏡を見てあることに気が付き、俺は驚いた。
向こうも俺に気が付いたのか目で合図をしてくる。
ナシェもその生徒に覚えがあるのか大きな声を出して驚く。
「えぇー!生徒会長!?どうしてここに?」
「は?」
その生徒会長は、ニコリと笑い俺の方を向いて呟く。
「私もここの出入りを許可されているんですよ。コウさんもここの出入りを許されていたのですね。」
「えっ!コウ君、生徒会長と知り合いなの!?」
俺はその生徒会長から目を背けながら、面倒くさそうに返事をする。
「まぁな・・・」
俺は生徒会長に近づき、耳元でつぶやく
「なんでお前がここにいるんだ。情報収集ならあそこからでもできるだろ」
「まぁね。でも異世界に来たんだから学園生活ぐらい楽しみたいじゃない。」
ナシェがその様子を見て首をかしげていた。
生徒会長は何か企んでいそうな顔をしながら俺に話しかける。
「あの女の子幼馴染でしょ?なかなか可愛いわね。」
「そんなことない・・・・!!!?」
気が付くと生徒会長の唇が俺の唇と触れ合っていた。
嫌な予感が的中した。
「きゃーーーーー!」
悲鳴とともに真っ赤な顔のナシェは固まっていた。
長いキスが終わると生徒会長は、したり顔でナシェのほうを向く。
「ふふっ。まぁ、負けないのだけれど。」
「お、お前・・・」
ナシェと俺はその状況に混乱していた。
しかし突然ナシェが近づいてきて、俺の顔を両手で固定しだす。
「お、おい・・・」
そしてナシェと唇が触れ合う。
「んっ・・・」
「!?」
キスが終わると恥ずかしそうにしながら生徒会長の方を向いて呟く。
「生徒会長でも、私のコウ君は渡さないんですから!!」
今更だがその言葉でナシェが俺のことを好きだという事がわかった。
ナシェの唐突な行動に、さすがの生徒会長(アカネ)も驚いたようだ。
「やるじゃない。好きもの同士また話し合いましょう。」
生徒会長は蔵書を何冊か持って部屋から出て行った。
ナシェのほうをみると顔が真っ赤になっていた。
「その、大丈夫か。」
「・・・・・」
俺がナシェの顔を見ると彼女は顔を合わせまいと、すぐさま下を向く。
(大丈夫じゃないらしい・・・)
「俺もナシェのことが好きだぞ。」
「んっ・・・・」
その言葉を最後にナシェは倒れてしまった。
どうやら俺が止めを刺してしまったらしい。
刺された本人は何一つ不自由ない幸せそうな顔で気絶していた。
(あの嫁結構楽しんでるな・・・・)
とりあえず俺は気絶したナシェを抱え保健室を目指し、図書室を後にした。
保健室のベッドにて30分ほど経った頃ナシェは起きた。
相対性理論が効果を発揮したのか、あの短い時間で外はすっかり日が落ちていた。
ナシェはモジモジして照れながら呟く。
「・・なの・・・?」
「は?」
「コウ君はその・・・どういう関係なの?」
「あー」
どうやらアカネと俺の関係について知りたいらしい。
そして、この場合返答を失敗すると後々面倒なので正直にナシェに話した。
俺が転生者であり、生徒会長が嫁であったことを。
真相を知って、ナシェは安心しながらも驚いた様子で俺に話しかけてくる。
「え!?転生者だったの?」
「あぁ・・・」
「いるとは聞いていたけど・・・。前に結婚していた人に会えたんだすごいね!」
「一度死んでるから・・・元嫁だが・・・」
「だよね。・・ってことは今は結婚してないよね!?」
「まぁな」
あの部屋での出来事以来ナシェの様子がおかしい。
急にナシェの顔が真っ赤になりモジモジしながらこちらを向く。
「その・・・私はコウ君の事が好きなんだけど・・・結婚とか・・・」
(この少女大胆すぎるだろ・・・)
「あぁナシェのしたいようにすればいいさ。」
少女はその言葉で微笑む。
「うん・・・」
「というかこの世界っていくつから結婚できるんだ?」
「14だけど・・・・」
「は?前の世界だと16だぞ」
「え!そうなの・・・?まぁこの世界は14なんだし!」
後1年で結婚できるとは、さすが異世界と言ったところだ。
両親が若いことに疑問を持っていたが、モンスターの被害などで
人間の寿命が短命な分早いのかもしれない。
「帰るか・・・」
「うん!」
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