ものひろいの能力もらったけど魔法と恋愛に夢中です。

紫雲くろの

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修学旅行編

第23話 悪戦苦闘

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バタンッ!
ロモが勢い良く扉を開ける。

「こ、コウ!しっかりするにゃ!」
「あぁ」

俺は戦闘の疲労によりベッドに横になる。
タブレット端末を出しアカネに連絡する。

「コウ様、只今アカネ様との連絡ができません。」
「なに!?」
「おそらく何者かによって通信用の衛星が破壊されているものと思われます。」
「最悪な状況だな。」
「はい。また私もタブレット本体分の処理能力しかありませんのでほとんどの機能が制限されます。」
「まじか・・・」

(アカネ、アカシックレコード、ヤツハシらの支援無しで能力不明の奪取者と戦闘とか無理ゲーもいいところだな・・・・)

ロモがタブレット端末を見てつぶやく。
「コウそれは?」
「あぁ魔法の道具だよ。」
「さっきの透明になったやつもにゃ?」
「あぁ。」

ドア音を聞きつけたのかナシェたちがやってくる。
俺の服に空いた穴とその周りの血をみてナシェは驚く
「コウ君大丈夫?!!!なにその傷!!」

「あぁやられたんだ。」
「コウ!大丈夫か!?」

ナシェが俺を抱きしめ泣き始める。

「わ、私コウ君が死んじゃうんじゃないかって思って不安だったんだよー」

リンも俺を抱きしめる。

「コウさん、私も不安で不安で。」
「お、おいそんなに強くするなって・・・うぁっ」

ベッドに押し倒されていた。
「大丈夫だ。」
「そ、そうなの・・・?」
「あぁ俺はここにいる。」

その様子を見てロモが安心したように口を開く。

「てっきり女遊びが好きな奴かと思ってたけどしっかりしてるんだにゃ・・・」
「あ!ネコさんだ・・・あれ恋人さん?」

ロモが赤くなりそれを否定する。

「ち、ちがうにゃ!」
「そうだ。俺の命の恩人だよ・・・・」
「そうだったんですね。コウさんを救っていただきありがとうございます。」
「当然のことをしたまでにゃ。」
「てっきり私みたいに責任をとってもらう方かと思いました。」
「やめろ!俺もこれ以上は無理だぞ。」

ロモが、もじもじしながらジト目でつぶやく。
「命の恩人として、とってもらおうかにゃ・・・」
「おい!お前も何マジな顔して言ってんだ。」
「冗談にゃ。」
「はぁ・・・」

何かを思い出したようにナシェがつぶやく。
「あ!そういえば先生がね。テウリアが危険だから今からでもアルドリアに帰還しなさいってさ。」
「あぁ俺もそう思ってたところだ。」

ふと、奴の不可解な行動が思い浮かぶ。
(なぜ飛ばした金具の軌道が途中で変わった?そしてなぜ木製の手すりが鉄板を貫通した?)
物理無視で命令形・・・・。デバッグの要領でそうなった原因(能力)を探り出す。
プログラムはほとんど見えないものを相手にしているのでそういったことは得意だった。

「そうか・・・・。勝てるかもしれない。」

そうつぶやくと、俺の顔を両手で引き寄せてロモが怒る。
「な に を 馬鹿なこと言ってるにゃ!本当に責任取らせるにゃよ!」
「そうだよコウ君!」

「あぁわかった・・・・。やめておくよ。」

(確かに現状では確証がない・・・100%ではないのだ、命をかける必要はない。)


「みんな馬車に乗ってくれ。ドラゴンで一気に離脱する!」
「あぁ」
「わかりましたわ。」

「リンとナシェはなぜ抱きついてくるんだ。」
「いいじゃん!」
「私を心配させた責任だ。」

「責任って恐ろしいにゃ・・・。コウ!達者でにゃ!」

ロモは笑顔で別れの挨拶をする。

「まて?お前は残るのか?」
よく見ると、ロモは作り笑いで不安をごまかしていた。
「にゃ・・・・私は・・大丈夫にゃ!」

俺は照れつつも先程のやられたようにして、呟く。
「な に を 馬鹿なこと言ってるんだ!本当に責任取る・・にゃ・・よ!」

「にゃ・・・真似するんじゃないにゃ・・・」

照れながら背中にロモが抱きついてくる。

「おい、だからなんで抱きつくんだ!馬車でいいだろ。」
「もう遅いにゃ!暖かいにゃ・・・責任とってもらうにゃ。」
「はぁ。いくぞ。」
俺は、不可視のドラゴンをイメージする。
すると聖剣が光りだし透明なドラゴンが現れ馬車ごと包み込む。
そのドラゴンがゆっくりと空を飛び出す。
「にゃー!!落ちる!落ちるにゃー」
「暴れるんじゃない、じっとしてろ。」


高台から望遠鏡を使ってそれを見ていた男がつぶやく。
「へー。死んだと思っていたら、あの剣が特典で・・・そういうことだったんですね。であれば・・・」

男は足元の小石をつかみ取り呟く。
「この小石はあの剣を破壊する。」
男は手に掴んでいた複数の小石を地面に向けて落とすと小石は重力に逆らい、すさまじい速度でドラゴンの方へと飛んでいく。

飛んでいるとロモが何かを察したようでつぶやく
「にゃ!?なにか後ろからくるにゃ!!」
「やはり、きたか・・・みんな捕まれ!」
「にゃにゃ!!石かにゃ!?」

ドラゴンは加速した。
「きゃー!!」
「コウさんこれはちょっときついです!」

加速したドラゴンより速い速度で小石は近づいてくる。

「リン!ビームでアレを撃ち落とせ!」
「は、はいっ!」

するとドラゴンの周りに複数の閃光魔法が展開されビームが発射される。
多くは小石にあたり爆発させ消滅させていたが、まだまだ残っていた。

「ナシェは近づいてきた小石を加熱で消滅させるんだ!」
「う、うんっ!」

「ま、まだ来るにゃ!」
「し、仕方ないか。」

ドラゴンは高度をあげ上空の雲に向かう。

「く、雲にぶつかるー!」

ブワッと聞こえてきそうな雲に突入し小石が近づいてくる不安と戦いながら雲を抜ける。

「す、すごい明るいにゃ・・・」
「これで追撃は防げるはず!」

するとすぐさま後ろの雲に大量の穴が開く。

「なに!?」
「多すぎるにゃ!」

100以上の小石が向かってきていた。

「こ、コウさんこのままでは!」
「ナシェ!例の杖を!」
「う、うんっ!」

杖を取り出しナシェがイメージを始める。
小石がドラゴンの後方10mまで近づいていた。
「も、もうダメにゃー!」

「紅炎魔法! プロミネンス!!」
するとドラゴンの後ろに巨大な赤色の魔法陣が出現する。
そこから巨大な炎の渦が出現し一瞬にしてすべての小石を消滅させた。

「た、助かったにゃー」
「たすかりましたぁ~」
「ありがとうナシェ」

「えへへ。」

「しかしナシェちゃんはやっぱりすごいですね。ここまでの魔力があるなんて。」
「そ、そうでもないよー。コウ君のおかげだよ」
「謙遜はやめるにゃ!」
「そうだぞナシェ」

「あ、ありがとう!」

ゴゴゴ....

地鳴りか、はたまた飛行機かそれらに近い不気味な音が地上から上がってくるのが聞こえてきた。

「次はなんですかっ!?」
「近づいてくるにゃ!」

次の瞬間だった。
先程抜けてきた雲が勢い良く真っ二つに割れて巨大な建物が姿を表した。

「なっ!?」
「あ、あれはテウリアのお城だにゃ!!!」
「は?無茶苦茶じゃねえか!!」

「え、あんなの無理ですよ!」
「ふえええ・・・・」

その飛んできた城にはあの不気味な男が城に手を付きながらしゃがんでいた。
男は立ち上がり手を広げ、夕焼けを背に叫ぶ。

「おまたせしました!転生者御一行様!本日最後のディナーです!!!!!!!!」
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