ものひろいの能力もらったけど魔法と恋愛に夢中です。

紫雲くろの

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中等部編

第32話 再開

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アルドリア王国テウリア領 ー ギルド

ルコは受付嬢にクエストの報告をしていた。

「討伐ご苦労様でした。報酬の金貨14枚になります。ご確認ください。」
「ありがとうございます。」
「そういえば金貨200枚のクエストですが、すべて他の冒険者様により達成されてしまいました。」
「えぇー!?」
「申し訳ございません。」
「そうですか・・・」

残念そうな顔でルコが勇者のもとに帰ってくる。
「どうしました?」
「どうやら金貨200枚のクエストが終わってしまったようで・・・」
「そうですか・・・仕方ないですよ。またがんばりましょう!」
「そうですね勇者さま!」

二人ががっかりしていると入り口から綺麗な獣人の女の子と一人の少年が入ってくる。
「ここがギルドか・・・結構賑わってるな。」
「そうにゃ。規模としては結構大きい方にゃ」

少年はギルドの受付嬢に話しかける。
「武器捜索のクエストを依頼したものだが・・・」
「はいコウ様お待ちしておりました。こちらが依頼されていたものとなります。」
受付嬢は禍々しい武器を2つ少年に渡す。

それを遠くで見ていた荒くれた犬の獣人が少年にニヤケながら話しかける。
「へへっ、坊主があのクエスト出したやつか・・・お金持ってんだろ?俺達に恵んでくれよ。」
少年は面倒くさそうに返事をする。
「はぁ・・・・・」

荒くれた獣人は少年の隣りにいた綺麗な獣人に気が付きそちらに話をかける。
「お!よく見たら猫の嬢ちゃん、かわいいじゃねえか・・・俺達と遊ぼうぜ?」
「ロモ、こんなのがいるところなのか?」
「申し訳ないにゃ・・・」

二人の塩対応に荒くれた獣人は怒り出す。
「おい!ガキ無視すんな!」
あらくれた獣人は拳を構える。

次の瞬間ルコが荒くれた獣人の手を掴んでいた。
「ちょっと!あなた、いきなり現れて失礼じゃないですか?」
「何だおめえ・・・ぐあっ!」

ルコがあらくれた獣人の腕をひねり、態勢が崩れたところを見計らって足を掛ける。
獣人の巨体が勢いよく床に転がる。
「っ!つ、強い!」
「これに懲りたらもう少し身の振り方を考えることですね。」
「くっ!覚えてろよ!」

それを見ていた少年が賞賛を送る。
「おー、強いな!」
「にゃ?この前の人かにゃ?」
「あっ、この前の・・・。お久しぶりです。」
「ルコさん、知り合いですか?」

少年は驚いた顔で勇者の方を見る。
「は?ロウウェルじゃねえか・・・死んでなかったのか?」

勇者とルコはその少年の言葉に驚き、声を荒げる。
「えーっ!なにか知ってるんですか?」

勇者の言動に少年はまたも驚いていた。
「は!?・・・どうした?らしくないぞ。」

ルコが勇者の方を指差して少年に説明する。
「実は・・・・この方は記憶がないんです!」
「は?俺を見ても何も思わないのか?」
「はい。」
「まじか・・・」
「いろいろありそうだにゃ・・・・」

場所をギルドの2階の食事スペースに移すと少年は勇者に説明しだした。
記憶を無くす前、学園に通っていて奪取者という者を討伐する組織にいたということ、
そしてどのような性格だったかも・・・

「ぼ、僕その・・・・コウさんに対してそんな失礼なことを。」
「あぁ、もういいよ気にしてないから。むしろ気持ち悪い・・・・」
「うぅ・・・・。」

ルコはその少年の様子を見て怒り出す。
「ひどい!勇者様に向かって!」
「は、勇者?何だそれ・・・」
「あのですね・・・」

ルコは少年に村で起きたことを説明する。
「はははっ!お前が炎の勇者か!」
「は、はい。」
「そうです!勇者様は選ばれたんです!だから天から剣が降ってきたんです!」
なぜか少年の笑いが加速する。

それを聞いて更にルコが怒る。
「笑い事じゃありません!」
「だってお前!氷属性が得意なのに、正反対の属性使ってるから・・・はははっ。」
少年はお腹を抑えながら笑う。

その様子を見ていた獣人は微妙な顔をして呟く。
「コウ。記憶喪失の人に向かって失礼にゃ。」

それを聞いていた二人は驚く。
「えーっ!」

「それに話し聞く限り、飛んできた剣って・・・おそらく元は俺のものだぞ。」
「そうなんですか!?それじゃぁ・・お返ししたいんですけど・・・」

ルコは申し訳無さそうに、2つに折れた剣を取り出す。
「!?これ以上俺を笑わせないでくれ・・・・はははっ!」
「なんですか!もう!」
「その剣・・昔、俺がお前との決闘で使用した物でな・・・はははっ!」
「えーっ!」
「もういいや。面白いから、その剣やるよ。」
「えっ!でも悪いです。」

少年の隣にいた獣人の少女は頷きながら呟く。
「そんなことないにゃ。こいつは腐るほど武器持ってるからいいにゃ。」
「おい!要らないこと言うなよ」
「にゃにゃ!」
「面白ついでに教えるけど、お前は転生者で3つの特典をもってるんだ。」

ルコが勇者の方を向いて驚く。
「えっ!勇者様は転生者なんですか?」
「あぁ、魔剣と魔法適正と後は・・・・色々持ってる。」
「いろいろってなんですか!?」
「さぁお楽しみだな。」
ルコが怒る。
「もーっ!」

「そ、そうだったんですか・・・」
「ステータス開けば、そのぐらい分かるだろ・・・」
「えっ!ステータスってなんですか!?」
「まじか・・・」

コウは勇者にステータスに関して教えた。
「魔剣グラフェン召喚。」
勇者の前に魔剣が出現する。
そして、魔剣をまじまじと見て驚く。

「こ、これが・・・」
「すごい輝きですね。」
「あぁ、威力はそれなりにありそうだが能力は知らないぞ・・・。」

勇者は手を出して魔法を使用してみる。
「魔法!アイス!」
掌から霧が発生して氷の塊が出現する。
「す、すごい。」
「すごいですね。今使える剣技と同じぐらい威力あると思います。」
「は?」
「え?勇者様は炎の剣技でこれぐらいの炎を出せますよ。」

コウはまた笑い出す。
「はははっ!」
「もう!」
笑いが収まると少年が話し出す。
「で?お前は今後どうするんだ?ギルドにいる必要もその女といる必要もないんだぞ?」
「なっ!?」
「ぼ、僕は・・・・」
勇者はうつむく。

「まぁお前の人生だ。好きに生きてみるのもいいんじゃないか?」
「は、はい!」
「コウみたいに私と結婚して一緒に暮らすもありにゃ!」
「おい、エロ猫ませてんじゃねえぞ!てか結婚してないだろ!」

ネコの獣人が照れながらつぶやく。
「にゃ・・・。昨日は良かったにゃ!」
「は?」

ルコは少し赤くなる。
「よかったって・・・。勇者様はどうしたいですか?」
「僕は・・・ルコさんとこのまま冒険者でいたいです。」
「わ、わかりました!勇者様。」

「ある程度教えたがこれぐらいでいいか?」
「はい!コウさんありがとうございます。」

ドヤ顔をして獣人は呟く。
「わからないことがあったら、このテウリアの領主兼コウの妻である私か、アルドリア王国の王城に来てくれればいいにゃ。」
「えーっ!領主様で奥さんだったですか?」
「僕たち、失礼なことを・・・。」

「途中で、お前の妄想入ってるぞー。」
獣人はとぼける。
「にゃ?まぁ、コウの知り合いなら力になるにゃ!」

「はい、ありがとうございました。」

「んじゃまたな。」

少年とネコの獣人はギルドを後にした。
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