そのはしわたるべからず

焦燥

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わらっている

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教室のドアを開けた
5人組が僕の席の近くで話してる
彼らはクラスの中で地位を気付いてるいわゆる一軍だ
僕は席に座りたいが座れずたちすくんでると
「ねぇねぇ、俺らの飲み物買ってきてよ」
「分かった」
僕は笑った。身体の震えを隠すように

さっきのことは覚えていない
しかし、体は何かを覚えている
生温いものが手にまとわりつく感覚
冷たいものに触れる感覚
それらの感覚は何故か気持ち悪い
けど、一番気持ち悪いのは
この気持ちだ
僕は呵っている。身体の震えを感じながら

昨日のことは覚えていないはずだった
「なにか」が起きた場所に向かうと妙なものを蹴った
「嗚呼、思い出した。片付けをしないと。」
片付けをしているといろんなことを思う
みんなが大切にしているものはこんなにも儚い
頑丈だと思ってたものはこんなにも脆い
片付けが終わったとき
僕は嗤った。身体の震えを楽しみながら

教室のドアを開けた
また僕の席の近くで4人組で話している
どうやら1人は2日前から休んでいる。家にも帰ってないとか
5人の中にも序列がありその男は5人の中では一番下らしく4人は彼がいないことをそんなに気にしていない。
今日はその中のトップの奴が僕に話しかけてきた
「ねぇねぇ、飲み物買ってきて」

僕はわらった。
身体は震えている。
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