8 / 8
こことは違う世界
シオン・デュナス3
しおりを挟む
ミーシャに告げられた夕飯の時間となり、二人は宴会室に向かっていた。孤児院と言うからには親を亡くしてしまった子供がいると思っていたが、そもそも子供の声どころか姿が無く、四十畳あるだだっ広い宴会所に長机が一つと立派な料理の数々が用意されていた。
「おぉー、うんまそぉ!」
「…………?」
疑問を抱いている貴哉を横目に、肉厚ある肉料理を目にしたシオンは、まさに子供の様にはしゃいで座布団に座って早くと急かされる。そしてその料理を作ったであろうミーシャにこちらの席にと案内される。
そして目の前にある十人前分の料理を眺めながら質問する。
「あのミーシャさん、他に人とかいたりします?」
「いえいえ、お二方とレギオンで働いているガリルさんが住み込みでいるぐらいですね」
「えっ、ここって……孤児院ですよね?」
「一年前に孤児だった子達は全員養子になって、孤児院は名ばかりで今はレギオン従業員の寮みたいになっています」
「そうだったんですかぁ」と答えると横にいるシオンがまだかまだかと、机の上に両手を組んでお祈りする姿勢になっていた。
「あ、すいませんシオンさん。東城さんも同じように手を組んでください」
この世界でのいただきますは、手を組んで目を瞑り食材たちの命に感謝すると祈って初めて料理を食べることが出来る。これが出来ないと悪夢になって食材達が襲い掛かってくると言われているらしい。
料理に関しては、見たことない色鮮やかな野菜や拳サイズの肉厚がある肉に戸惑いつつ食していたが、あまりの美味しさに彼もシオンと同じようにどんどん食べ続けテーブルに並べられた料理を平らげた時に、廊下から大きな足音が聞こえ振り返ると。
「よぉ少年たち、うまそぉなもの食ってんなぁ」
スーツ姿のベリルが酒瓶が数本入った袋と背中に黒いリュックを背負って、宴会所に入って袋から酒瓶をミーシャに手渡す。
「ベリルさんどうしたんだ? まだ仕事終わる時間じゃなかったでしょ?」
「いんや終わってねぇよ。ソフィーから東城にこれ渡して来いって言われてな。ほらよ」
ベリルの背負ったリュックは貴哉がこの世界に来る前に持っていた食料と水、ケータイを入れたリュックだった。どうやら貴哉が転移した時一緒に転移されていたようで、あの坑道を捜索していたレギオン兵が見つけてくれたらしい。
しかしリュックの中から変な匂いがして開けてみると絶句する。
「ウゥッ!」
中に詰め込んだサンドイッチやおにぎりは袋が破裂して混ざり合って、ペットボトルも口が空いたらしく中身が空っぽで、まるで給食の残飯を入れられたような惨状になっていた。
チラっと中身を見たシオンが目を輝かせて。
「これって、貴哉の世界の食料!?」
「いいえ、なりそこないです」
幸いケータイは防水で液晶に一本の小さい亀裂が入っているだけでちゃんと起動できる。
「隊員が見つけた時そんな感じになっててさ。異世界人の物を漁るに本人の許可が必要だからさ、どうする? 中身のそのぐちゃぐやになった奴捨てて洗って返す事出来るけど」
「お願いします」
このリュックは高校に入る前に義理姉のマリに買ってもらった少し高めのリュックだった。もしリュックを捨てて、元の世界に帰還でもしたら確実にマリから怒られる。
「分かった、明日の昼に届けてやるからな。んじゃ、また明日な」
スーツを整えながらベリルはまた仕事に戻っていき、シオンはさっきリュックから取り出したケータイを夢中に見ていた。
「なぁ貴哉、それってそっちの世界の魔道具なのか?」
「魔道具……じゃないけど、そうだな、遠くの人と通話したり手紙を直ぐに出したり出来る便利な道具って言った方がわかりやすいか」
そんな会話をしていると、料理の片づけを終えたミーシャがお風呂の準備が出来たと寝間着を持って伝えてきてくれた。感謝しつつ二人は風呂場に案内されて、着替え場に入る。
そこから見える浴場はとても広いが、蛇口がこの世界の技術で修復されて捻る部分に赤と青の魔石が取り付けられていた。
「そっか、旅館だから大浴場があっても不思議じゃねぇよな」
それよりも貴哉は気になっていることが一つ。
「シオン、ここは男湯だから隣だぞ」
女性のシオンが自分のいる男湯の着替え室に入っているのが問題だ、そう注意すると「なんで?」と疑問を投げながら服を脱ごうとした。
「いやいやいや待て待て待て、俺は男で、君は女の子なんだよ!? 男の体見るの嫌でしょ!?」
そう言うとシオンはため息を吐いて苛立った口調で。
「あのな貴哉、僕の種族で勘違いされやすいから言うけど、僕は男だよ、ほら」
男だと証明するためにズボンを脱ぎ捨て、純白な下半身が裸になる前に貴哉は眼を逸らしたがチラッと見てみると唖然とする。
「あ、あるやんけ」
確かにある、男が男である所以の物が付いている。
「ふん、インティ族は男でも女性みたいな外見だから間違えやすいんだよ。でも貴哉も薄々分かってたでしょ、僕って言ってたから男なのかなぁって察するでしょ」
「いや、うちの世界には僕っ子という属性が居るんで、ってかベリルさんは女性で俺って言ってるから普通に判断しずらいわ!」
「くぅぅ、正論過ぎてなんもいえねぇ」
言い争いが終わった後には、二人だけでは余りにも広い風呂に入り、魂が抜けるような声を上げて今日の疲れを癒した。
「あぁ~、どこ行っても風呂はいいわぁ~」
「そうだねぇ~」
男だと分かっていても、腹から上を見れば女性にしか見えないスリムな体をしているから、意識してしまい、壁に体を預けて天井を見上げながら、自分でもおっさんが言いそうな言葉だなと自覚して湯船に浸かりながらシオンと何気ない会話をするはずだった。
「なぁ、シオンの実家はこの街にあるのか?」
「いや、ここから南にある大陸に僕の故郷があったんだ」
(あったんだ??)
まるでもう故郷が無くなったと言わんばかりの言い方に引っかかる、左目の眼帯も聞いてみたいが個人情報を模索したら機嫌損ねてしまうとさりげなく話題を逸らす。
「ふーん、あと聞きたかったんだけど……俺は明日から何をすればいいんだ? まだこの世界は魔法があるぐらいしか分かんねぇし」
「あぁ! それだったら生活と世界の情勢や規律ってのを知ってもらうために僕と一緒に旅をしようと計画しているんだ」
「旅って、レギオンの人達から許しもらったのか? 事情聴取の時しばらくこの街で慣れろって言われたんだけど?」
するとシオンはフフンと得意げに胸を張り。
「いや全然、むしろ連れ出したりしたら絶対に怒られるだろうね」
得意げに何を言い張るかと思えば、呆れた声でツッコむ。
「なーんで怒られると分かってやろうとしてるんだよ」
「元々僕はレギオン所属じゃないし、ただソフィーさんのお手伝いをしてる一般人だから命令に従う義理は無いし、むしろ色んな町回って学んだ方が絶対に良いって」
「本当にいいのかよ…? あの人たちみたいに異世界人絶対コロスマンがまた襲い掛かってくる可能性があるんじゃ……」
「そん時は僕が守ってあげるよ!」
両手をグッと上げて力を入れて自信満々と言い表していた。確かにあのシオンの戦闘は凄まじい力とそれを制御できるコントロールに、圧倒的な戦闘力で誇示していた。
彼の発言には実績を踏まえた説得力があって、シオンの戦闘力に対する不満は無いのだが問題は。
「シオンのいう事は分かったけどさぁ、絶対レギオンの人達に止められると思うぞ。絶対ヤバいって」
「まったく貴哉は心配性だなぁ、大丈夫大丈夫、僕が何とかするから貴哉は何も心配しなくていいんだぞ。じゃあそろそろ出るかぁ」
ニコっといつもの笑みでスキップしながら着替え室まで走るが、床は元の世界の意志の材質で出来た濡れた床、驚くほどきれいな弧を描いて転んで、そのまま着替え室のガラスドアに突撃する。
「わぁシオン!!」
「ギャアア!!」
ガシャャャン――――!!
幸い怪我はなかったものの、何事かと慌てて来たミーシャにこってり怒られて、しばらく修理の為に浴場の使用を禁止されてしまった。
「おぉー、うんまそぉ!」
「…………?」
疑問を抱いている貴哉を横目に、肉厚ある肉料理を目にしたシオンは、まさに子供の様にはしゃいで座布団に座って早くと急かされる。そしてその料理を作ったであろうミーシャにこちらの席にと案内される。
そして目の前にある十人前分の料理を眺めながら質問する。
「あのミーシャさん、他に人とかいたりします?」
「いえいえ、お二方とレギオンで働いているガリルさんが住み込みでいるぐらいですね」
「えっ、ここって……孤児院ですよね?」
「一年前に孤児だった子達は全員養子になって、孤児院は名ばかりで今はレギオン従業員の寮みたいになっています」
「そうだったんですかぁ」と答えると横にいるシオンがまだかまだかと、机の上に両手を組んでお祈りする姿勢になっていた。
「あ、すいませんシオンさん。東城さんも同じように手を組んでください」
この世界でのいただきますは、手を組んで目を瞑り食材たちの命に感謝すると祈って初めて料理を食べることが出来る。これが出来ないと悪夢になって食材達が襲い掛かってくると言われているらしい。
料理に関しては、見たことない色鮮やかな野菜や拳サイズの肉厚がある肉に戸惑いつつ食していたが、あまりの美味しさに彼もシオンと同じようにどんどん食べ続けテーブルに並べられた料理を平らげた時に、廊下から大きな足音が聞こえ振り返ると。
「よぉ少年たち、うまそぉなもの食ってんなぁ」
スーツ姿のベリルが酒瓶が数本入った袋と背中に黒いリュックを背負って、宴会所に入って袋から酒瓶をミーシャに手渡す。
「ベリルさんどうしたんだ? まだ仕事終わる時間じゃなかったでしょ?」
「いんや終わってねぇよ。ソフィーから東城にこれ渡して来いって言われてな。ほらよ」
ベリルの背負ったリュックは貴哉がこの世界に来る前に持っていた食料と水、ケータイを入れたリュックだった。どうやら貴哉が転移した時一緒に転移されていたようで、あの坑道を捜索していたレギオン兵が見つけてくれたらしい。
しかしリュックの中から変な匂いがして開けてみると絶句する。
「ウゥッ!」
中に詰め込んだサンドイッチやおにぎりは袋が破裂して混ざり合って、ペットボトルも口が空いたらしく中身が空っぽで、まるで給食の残飯を入れられたような惨状になっていた。
チラっと中身を見たシオンが目を輝かせて。
「これって、貴哉の世界の食料!?」
「いいえ、なりそこないです」
幸いケータイは防水で液晶に一本の小さい亀裂が入っているだけでちゃんと起動できる。
「隊員が見つけた時そんな感じになっててさ。異世界人の物を漁るに本人の許可が必要だからさ、どうする? 中身のそのぐちゃぐやになった奴捨てて洗って返す事出来るけど」
「お願いします」
このリュックは高校に入る前に義理姉のマリに買ってもらった少し高めのリュックだった。もしリュックを捨てて、元の世界に帰還でもしたら確実にマリから怒られる。
「分かった、明日の昼に届けてやるからな。んじゃ、また明日な」
スーツを整えながらベリルはまた仕事に戻っていき、シオンはさっきリュックから取り出したケータイを夢中に見ていた。
「なぁ貴哉、それってそっちの世界の魔道具なのか?」
「魔道具……じゃないけど、そうだな、遠くの人と通話したり手紙を直ぐに出したり出来る便利な道具って言った方がわかりやすいか」
そんな会話をしていると、料理の片づけを終えたミーシャがお風呂の準備が出来たと寝間着を持って伝えてきてくれた。感謝しつつ二人は風呂場に案内されて、着替え場に入る。
そこから見える浴場はとても広いが、蛇口がこの世界の技術で修復されて捻る部分に赤と青の魔石が取り付けられていた。
「そっか、旅館だから大浴場があっても不思議じゃねぇよな」
それよりも貴哉は気になっていることが一つ。
「シオン、ここは男湯だから隣だぞ」
女性のシオンが自分のいる男湯の着替え室に入っているのが問題だ、そう注意すると「なんで?」と疑問を投げながら服を脱ごうとした。
「いやいやいや待て待て待て、俺は男で、君は女の子なんだよ!? 男の体見るの嫌でしょ!?」
そう言うとシオンはため息を吐いて苛立った口調で。
「あのな貴哉、僕の種族で勘違いされやすいから言うけど、僕は男だよ、ほら」
男だと証明するためにズボンを脱ぎ捨て、純白な下半身が裸になる前に貴哉は眼を逸らしたがチラッと見てみると唖然とする。
「あ、あるやんけ」
確かにある、男が男である所以の物が付いている。
「ふん、インティ族は男でも女性みたいな外見だから間違えやすいんだよ。でも貴哉も薄々分かってたでしょ、僕って言ってたから男なのかなぁって察するでしょ」
「いや、うちの世界には僕っ子という属性が居るんで、ってかベリルさんは女性で俺って言ってるから普通に判断しずらいわ!」
「くぅぅ、正論過ぎてなんもいえねぇ」
言い争いが終わった後には、二人だけでは余りにも広い風呂に入り、魂が抜けるような声を上げて今日の疲れを癒した。
「あぁ~、どこ行っても風呂はいいわぁ~」
「そうだねぇ~」
男だと分かっていても、腹から上を見れば女性にしか見えないスリムな体をしているから、意識してしまい、壁に体を預けて天井を見上げながら、自分でもおっさんが言いそうな言葉だなと自覚して湯船に浸かりながらシオンと何気ない会話をするはずだった。
「なぁ、シオンの実家はこの街にあるのか?」
「いや、ここから南にある大陸に僕の故郷があったんだ」
(あったんだ??)
まるでもう故郷が無くなったと言わんばかりの言い方に引っかかる、左目の眼帯も聞いてみたいが個人情報を模索したら機嫌損ねてしまうとさりげなく話題を逸らす。
「ふーん、あと聞きたかったんだけど……俺は明日から何をすればいいんだ? まだこの世界は魔法があるぐらいしか分かんねぇし」
「あぁ! それだったら生活と世界の情勢や規律ってのを知ってもらうために僕と一緒に旅をしようと計画しているんだ」
「旅って、レギオンの人達から許しもらったのか? 事情聴取の時しばらくこの街で慣れろって言われたんだけど?」
するとシオンはフフンと得意げに胸を張り。
「いや全然、むしろ連れ出したりしたら絶対に怒られるだろうね」
得意げに何を言い張るかと思えば、呆れた声でツッコむ。
「なーんで怒られると分かってやろうとしてるんだよ」
「元々僕はレギオン所属じゃないし、ただソフィーさんのお手伝いをしてる一般人だから命令に従う義理は無いし、むしろ色んな町回って学んだ方が絶対に良いって」
「本当にいいのかよ…? あの人たちみたいに異世界人絶対コロスマンがまた襲い掛かってくる可能性があるんじゃ……」
「そん時は僕が守ってあげるよ!」
両手をグッと上げて力を入れて自信満々と言い表していた。確かにあのシオンの戦闘は凄まじい力とそれを制御できるコントロールに、圧倒的な戦闘力で誇示していた。
彼の発言には実績を踏まえた説得力があって、シオンの戦闘力に対する不満は無いのだが問題は。
「シオンのいう事は分かったけどさぁ、絶対レギオンの人達に止められると思うぞ。絶対ヤバいって」
「まったく貴哉は心配性だなぁ、大丈夫大丈夫、僕が何とかするから貴哉は何も心配しなくていいんだぞ。じゃあそろそろ出るかぁ」
ニコっといつもの笑みでスキップしながら着替え室まで走るが、床は元の世界の意志の材質で出来た濡れた床、驚くほどきれいな弧を描いて転んで、そのまま着替え室のガラスドアに突撃する。
「わぁシオン!!」
「ギャアア!!」
ガシャャャン――――!!
幸い怪我はなかったものの、何事かと慌てて来たミーシャにこってり怒られて、しばらく修理の為に浴場の使用を禁止されてしまった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完結】そして異世界の迷い子は、浄化の聖女となりまして。
和島逆
ファンタジー
七年前、私は異世界に転移した。
黒髪黒眼が忌避されるという、日本人にはなんとも生きにくいこの世界。
私の願いはただひとつ。目立たず、騒がず、ひっそり平和に暮らすこと!
薬師助手として過ごした静かな日々は、ある日突然終わりを告げてしまう。
そうして私は自分の居場所を探すため、ちょっぴり残念なイケメンと旅に出る。
目指すは平和で平凡なハッピーライフ!
連れのイケメンをしばいたり、トラブルに巻き込まれたりと忙しい毎日だけれど。
この異世界で笑って生きるため、今日も私は奮闘します。
*他サイトでの初投稿作品を改稿したものです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる