竜と殺人姫

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少し前のお話

同日 ロウザフィス帝国首都アドミットにて

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朝日が差し込み、大人たちが牢獄の鍵を開ける。私は着替えてから外に出る。
「「おはようございます、ロギス様!」」
「……いい朝」
大人たちは相変わらずうるさいけど、天気がいいから気にならない。

大人たちの内の1人に案内され、朝食を食べに行く。
「おはようございますロギス様。どうぞお召し上がりください」
目の前にはたくさんの料理。言われた通り食べたらおいしかった。
「ロギス様。本日は特にご予定はございません。どのようにお過ごしになるか、ご希望はございますか?」
予定が無いなんて珍しいな。やりたい事…か。
「外に出たい」
思ってもいないことを言ってしまった。…いや、正しくは思ってはいたけど言わないでおこうと思ったことを言ってしまった。
「外……ですか……」
それからしばらく大人たちが話していた。しばらく待っていたけど、何も言ってこない。
「別に…無理ならいい」
もともと我慢してたことだし、少し後悔はあるけど、できないからと言って喚くほど子どもでもない。
そう言おうとしたら、大人たちの1人が慌てて言った。
「む、無理という訳ではありませんが、しかし…外出されるとなりますと……」
無理なら無理と言えばいいのに。酷く怯えた目で私を見てくる大人たちに、逆にイラついてきた。
「もういい。1人で行く」

「………………」
迷った。…1人で行くなんて言わなければよかったかもしれない。
「…どうしよう?」
今更後悔しても仕方ない。とはいえ、迷子になったことも、周りに知ってる人がいない状況も初めてだったので、何も思い付かなかった。
「とりあえず、警察に行こう」
前に大人たちが「困ったら警察に行くといい」と言ってたのを思い出したので、交番を目指した。

夕焼け空の中、ようやく交番を見つけた。
「こんばんは」
中には、おじさんが2人。
「こんばんは、どうしたのかな?」
「迷子」
用件を伝えると、おじさんは座らせてくれた。
「迷子か。お嬢ちゃん、どこから来たの?」
「アドミット」
答えると、おじさんはびっくりした様子で言った。
「アドミットから!?こんな遠い所まで、お疲れ様。ところでお嬢ちゃん、名前は?」
少し迷ったけど、きちんとフルネームで言うことにした。
「ロギス=V=フォゼスタリア」
少し自慢したくて、言い終わるのと同時におじさんの目を見た。
けど、おじさんは私の名前を聴くと、あの大人たちと同じ目をして私を見つめた。
「ロ、ロギス様!?…し、失礼致しました!」
ああ、おじさんもあの大人たちとなのか。
「……いらつく」

――日が沈んだ。

「…むかつく」
辺りに血が飛び散った交番から、私は外に出た。

―ロギス=V=フォゼスタリア 危険度 thirteenth 「queen」

能力名「一人娘の我儘Only Girl
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