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第1編 静寂
僕が彼女に出会うまで(前編)
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朝日の眩しさで目が覚めた。
「ふわぁぁ……っくーっ」
決してかわいいとは言えない欠伸をしてから、手錠と足枷を外す。
僕が起きたことがわかったのか、母さんが部屋の前に来た。
「失礼します、春翔様」
「ん…ご飯?」
全く……母親に「様」付けで呼ばれるなんて、違和感しかない。とはいえ仕方ない。慣れるしかないんだ。
「はい、朝食の準備ができました。どうぞ召し上がりください」
「あ、はい」
やはり、16年間弱生きてきても、母さんに「様」付けで呼ばれるのは慣れなかった。
今日のご飯は、卵かけご飯。僕の大好物。両手を合わせてから卵を手に取る。
『続いてのニュースです。先日、ロウザフィス帝国の首都、アドミットで連続奇怪殺人事件が発生しました。死者は3000人を越えており、怪我人はいません』
大変なことが起きたなぁ。ロウザフィス帝国は、世界的にもかなり強い地位を保っている。あまり治安が悪いとは思わないんだけど…僕の意識はいつの間にか、卵かけご飯からニュースに移り変わっていた。
『帝国の検察本部は、今回の事件を高危険度人物が起こしたものとして見ており、中でも最も可能性が高いとされているのは、現在の「queen」であるロギス=V=フォゼスタリア様だと……』
「はぁ!?『queen』!?」
queenが夜に外を出歩いていいのか?僕だって夜は手錠と足枷をして過ごしているのに。
「春翔様!?……卵を落とさないでくださいとあれだけ注意致しましたが」
母さんに言われて慌てて床を見ると、割れた卵があった。あー……
「ごめんなさい」
朝から、なんかいろいろ起こり過ぎじゃないか?
全く、嫌な予感がする。
「おはよー」
教室に入る。誰も反応しない。まあそれもそうか…僕と仲がよかったクラスメイトなんて、千代田君くらいしかいなかったもんな。
迷う事なく、自分の席に座る。途中、千代田君と目が合ったけど、一瞬で反らされた。
「ふわぁぁー……眠っ…」
「眠そうだなぁ、世田谷」
急に話し掛けられ驚いて振り返ると、そこには港君がいた。
「そういう港君は眠くないの?」
「あ?眠いけど」
港君はそれだけ言って、席に戻った。今までもたまに突然話し掛けてきていたので、多少慣れている。
港君はクラスの中心的人物で、男女問わず本当に誰とでも話している。危険度はfifthで「psychopath」。だから、皆恐れることも見下すこともない。
因みに、このクラスで僕の次に危険度が高いのは足立さんでseventh。同じ「night」でも千代田君はsixthなので、足立さんの方が高い。
HRのチャイムが鳴った。皆席に着く。
「おはようございまーす」
割と格好良い担任が、その日の連絡をつらつらと喋る。少しだらけたクラスの空気。だけど今日は、先生の一言でクラスが1つになった。
「…あと今日は、1限目はありません!」
サボり気味だった生徒を含めた全員が、驚いて先生を凝視した。そして…
「「……やったーー!」」
それぞれジャンプしたりガッツポーズしたり泣きそうになったりしていた。正直かなり嬉しい。
「それでは、今日のHRはおしまいです。……あ、世田谷」
めったに呼ばれないので、少しだけわくわくしながら教卓に向かった。
「どうしました?」
「1限目、世田谷は総合体育館に行くように」
先生はそう言い残して教室を出た。
「え……?」
おい、嘘……だろ?
「ふわぁぁ……っくーっ」
決してかわいいとは言えない欠伸をしてから、手錠と足枷を外す。
僕が起きたことがわかったのか、母さんが部屋の前に来た。
「失礼します、春翔様」
「ん…ご飯?」
全く……母親に「様」付けで呼ばれるなんて、違和感しかない。とはいえ仕方ない。慣れるしかないんだ。
「はい、朝食の準備ができました。どうぞ召し上がりください」
「あ、はい」
やはり、16年間弱生きてきても、母さんに「様」付けで呼ばれるのは慣れなかった。
今日のご飯は、卵かけご飯。僕の大好物。両手を合わせてから卵を手に取る。
『続いてのニュースです。先日、ロウザフィス帝国の首都、アドミットで連続奇怪殺人事件が発生しました。死者は3000人を越えており、怪我人はいません』
大変なことが起きたなぁ。ロウザフィス帝国は、世界的にもかなり強い地位を保っている。あまり治安が悪いとは思わないんだけど…僕の意識はいつの間にか、卵かけご飯からニュースに移り変わっていた。
『帝国の検察本部は、今回の事件を高危険度人物が起こしたものとして見ており、中でも最も可能性が高いとされているのは、現在の「queen」であるロギス=V=フォゼスタリア様だと……』
「はぁ!?『queen』!?」
queenが夜に外を出歩いていいのか?僕だって夜は手錠と足枷をして過ごしているのに。
「春翔様!?……卵を落とさないでくださいとあれだけ注意致しましたが」
母さんに言われて慌てて床を見ると、割れた卵があった。あー……
「ごめんなさい」
朝から、なんかいろいろ起こり過ぎじゃないか?
全く、嫌な予感がする。
「おはよー」
教室に入る。誰も反応しない。まあそれもそうか…僕と仲がよかったクラスメイトなんて、千代田君くらいしかいなかったもんな。
迷う事なく、自分の席に座る。途中、千代田君と目が合ったけど、一瞬で反らされた。
「ふわぁぁー……眠っ…」
「眠そうだなぁ、世田谷」
急に話し掛けられ驚いて振り返ると、そこには港君がいた。
「そういう港君は眠くないの?」
「あ?眠いけど」
港君はそれだけ言って、席に戻った。今までもたまに突然話し掛けてきていたので、多少慣れている。
港君はクラスの中心的人物で、男女問わず本当に誰とでも話している。危険度はfifthで「psychopath」。だから、皆恐れることも見下すこともない。
因みに、このクラスで僕の次に危険度が高いのは足立さんでseventh。同じ「night」でも千代田君はsixthなので、足立さんの方が高い。
HRのチャイムが鳴った。皆席に着く。
「おはようございまーす」
割と格好良い担任が、その日の連絡をつらつらと喋る。少しだらけたクラスの空気。だけど今日は、先生の一言でクラスが1つになった。
「…あと今日は、1限目はありません!」
サボり気味だった生徒を含めた全員が、驚いて先生を凝視した。そして…
「「……やったーー!」」
それぞれジャンプしたりガッツポーズしたり泣きそうになったりしていた。正直かなり嬉しい。
「それでは、今日のHRはおしまいです。……あ、世田谷」
めったに呼ばれないので、少しだけわくわくしながら教卓に向かった。
「どうしました?」
「1限目、世田谷は総合体育館に行くように」
先生はそう言い残して教室を出た。
「え……?」
おい、嘘……だろ?
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