Rock You

agitato

カノンに自分の作った曲を弾いてもらいたい。

バンドの曲を弾いてくれた時からその思いはますます強くなった。

曲を作りながら、カノンのことを考える。

出会ったときより笑顔が増えた。

一緒にいると楽しいし安らぐのにどこかそわそわと落ち着かなくなる。




初めてギターに触れたときに近い感覚


この感情は




完成した曲を手に、いつもの練習室に向かって駆け出す。

ノックをして扉を開けると、ピアノを弾く手をとめたカノンと目が合う。

「いらっしゃい、ガク」




「俺、カノンのことが好きだ」

カノンの目が大きく開く。

「これカノンのことを考えて作った曲、よかったら弾いて」