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月の誘い
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「いつか夢を叶えようね、つづる君」
あれは高校2年の秋のことだったか。彼女とある約束を交わした。
☾
雲一つない空に綺麗な満月が浮かぶ。そんな夜のことだった。
気まぐれに近所の河原を歩いていると、白い影が見えた。
近付いていくとそれは白いワンピースを着た女性だった。
☾
”新着メッセージ 1件”
形だけ開設したようなSNSにメッセージが届いている。普段は読むだけで返信はしないのだが、その送り主の名前を目にして無視するわけにはいかなくなった。
”深月瑠菜*さんからのメッセージ”
深月瑠菜はドラマに映画にひっぱりだこの有名な女優である。なりすましを一瞬疑ったが、名前の後ろに*が付いているということは、本人確認の済んだ公式のアカウントだ。芸能人やドラマのアカウントからもフォローされていることから、間違いなく本物であると分かる。
何故彼女が自分に、しかも仕事で使用するアカウントで連絡をしてきたのか。それはメッセージを開けば明らかだった。
”つづる君、お久しぶりです。
連絡手段が他になかったので、このアカウントにメッセージを送りました。
久しぶりに会いたいので、都合のいい日を教えてください。 三木春菜”
深月瑠菜―――本名・三木春菜は高校時代に交流のあった人物だ。お互い連絡先も交換しないまま、彼女は3年に進級する前に転校していった。あれからもう10年近く経つ。もう会うことはないと思っていたが…。
☾
待ち合わせ場所には有名なホテルを指定された。普段なかなか訪れない場所に少し緊張する。この場に不似合いだろう俺―――都築翔を懐かしい呼び名で呼ぶ声が聞こえた。
「久しぶり、つづる君」
「…久しぶり。えっと」
彼女のことを何と呼んだらいいのだろうか。昔のように、三木?今なら深月瑠菜の名前で呼ばれる機会の方が多いだろうか。呼び捨てはよくないか、深月さん?
「春菜って呼んでよ、昔みたいに」
「いや、普通に名字で呼んでたよ」
「バレたか」
「それよりもよく俺のアカウントが分かったね。綴喜駆だってどうやって知ったの」
「日笠くんが事務所に本を送ってくれてね。それから新作が出るたびに読んでいるの」
「あいつ…」
「おかげでこうしてつづる君と再会できたんだしいいじゃない。それよりもペンネームが本名と違ったら探しようがないよ」
「君だって芸名で活動しているだろう」
「私は高校の時からこの名前だし顔出ししているもん」
久しぶりの再会に加えて、2人の立場も大きく変わったが、あの頃と同じようなやりとりができている。出演する作品ごとに色んな顔を見せる彼女の素の姿は、どこまでも飾らない普通の人だ。
「つづる君……私達、夢を叶えられたかな」
☾
高校2年の春だった。学校の図書室で読もうとした本に手を伸ばすもう1人の人物と目が合った。
「ごめんなさい」
「いや…」
ネクタイの色が青だから、同学年のようだ。8クラスもあれば全員の顔も名前も把握しようがない。そもそも、自分はクラスの人間としか関わりを持っていない。
「俺は何度も読んでいるから、いいよ」
「…もしかして、都築くん?演劇部の脚本を書いてくれた。この小説をもとにしたって聞いて読んでみようと思ったの」
「あぁ日笠に頼まれて。君も演劇部なんだね」
「私はこの前辞めちゃったんだけどね」
「そうなんだ」
「私の引退作の脚本、ありがとうね」
脚本を頼まれた舞台は、友人の日笠に招待されて自分も見ていた。出演者全員の顔を覚えているわけではないが、この女子も出演していたようだ。それか日笠のように照明や演出側にいたのだろうか。
「私、これでもヒロインだったんだよ」
「え?」
思わず図書室で出してはいけない大きさの声が出た。
「あ、いや全然印象が違って。別の人間みたいな」
「そう言ってもらえると嬉しいな」
「もったいない。部活を続けられない事情でも?」
「私芸能事務所に入っているの。仕事と部活の両立は難しそうで。そうそう今放送している学園ドラマにも本当に端役だけど出ているの」
「ごめん、ドラマとかあんま見ないんだ」
「三木春菜って言います。以後お見知りおきを」
それっきりの関わりでもう話すこともないと思っていたが、彼女は時折図書室に現れては俺に話しかけてくるようになった。
「つづる君!」
「つづる?」
「あの小説の貸出カードに名前があったから。都築翔君だから、つづる君」
「翔だよ」
「そうなの?でも、私はつづる君って呼ぼう~小説家を目指しているんでしょ」
「それも日笠から?」
「うん。そうだ、あの小説ね。先に知っていればもっと演じ方も変わったかもなぁって…」
読んだ本の感想だったり、三木の出たドラマについて話したり、振り返ってみれば利用者の少ない図書室だったから大目に見てもらえたのだろうと思うくらいたくさんの話をした。
「日笠に頼んで去年の演劇部の映像を見せてもらったよ」
「…どうだった!?」
「なんというか、君はまるで―――月みたいだなって」
「何それ。神秘的とか?」
「同じ人間を見ているのに、見るたびに違う姿になっているから」
我ながらすごく恥ずかしいことを言った気がしたが、三木はからかうこともなく「嬉しい」と笑っていた。俺達は普段全く交流を持たない。遊ぶこともないし、友人と呼ぶのにも少し違和感がある。この図書室での交流も気まぐれに行われるものだった。それがとても心地よかった。そんな日々がある日終わりを告げることになった。
「私、転校することになったの」
「おめでとう?」
「うん。事務所も変わって、お仕事忙しくなりそうで」
「大人気女優・深月瑠菜への夢の一歩じゃん」
「もう~恥ずかしいな。でも、そうだね」
「頑張って」
「つづる君も。大人気作家になろうね」
大人気作家って…三木と違ってまだ何者にもなれていない自分には遠い未来のように思えた。
「つづる君の書いた小説が映像化しますって時に、私が主演!約束だよ」
「すごい確率…」
「夢は願わないと叶わないんだから」
その瞳は、この夢が絶対に叶うと信じて疑わない強さがあった。
「いつか夢を叶えようね、つづる君」
☾
「つづる君、月の誘いが今度映画になるでしょ。この前ね、オーディションがあったの」
「俺にキャスティング権はないよ」
「当たり前。自力で掴まなきゃ」
「でもきっと大丈夫」
「私は決まるまでずっとドキドキだよ~」
「あかりは三木をイメージして書いたから」
高校時代の1年足らずの交流。2人で交わした約束を叶えたかったとかそういうロマンチックな考えではなかった。彼女が転校した後、初主演したドラマを見た時に気が付いたら書いていた。
「私の芸名、今の事務所に入るときに決めたじゃない。つづる君が君は月みたいだって言ってくれたでしょ。光の当たり方で全然違う姿を見せる月になりたいって思ったの」
「なれているよ。それに比べて俺は…」
「何?つづる君も売れっ子作家じゃない」
「君が名前を読み間違えただろ。それで勝手につづる君って呼び出して。結果的に作家名にしたんだけど。でも小説家で”続き書ける”は…」
「続きは書けそう?」
「……」
「月の誘いって続編の予定があるってあとがきに書いてあったのに全然出ないから。新作はいっぱい出ているのに。私待っているんですよ、先生?」
「映画が公開される頃には出せていると思うよ」
何度も書いてはしっくりこないまま、何かが足りないと頓挫していた原稿の続きが今なら書ける。そう確信した。あの作品は目の前の彼女がいないと完成しない。
「じゃあ次の夢は、つづる君が続編を書いて、私がそれを読むことだね」
「…前より規模が小さくなっていないか?」
☾
書店の新刊コーナーに平積みされた本の帯にはこう書かれていた。
”映画化作品、待望の続編”
☾
「本日は、映画 月の誘い公開記念舞台挨拶へお越しいただきありがとうございます。司会は私アルファTVアナウンサー持田が務めます。よろしくお願いいたします。―――それでは出演者の方々をお呼びしたいと思います。皆様大きな拍手でお迎えください」
「主人公・あかりを演じられました、深月瑠菜さん」
万雷の拍手の中、スクリーンに向かっていく彼女の姿は美しかった。
あれは高校2年の秋のことだったか。彼女とある約束を交わした。
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雲一つない空に綺麗な満月が浮かぶ。そんな夜のことだった。
気まぐれに近所の河原を歩いていると、白い影が見えた。
近付いていくとそれは白いワンピースを着た女性だった。
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”新着メッセージ 1件”
形だけ開設したようなSNSにメッセージが届いている。普段は読むだけで返信はしないのだが、その送り主の名前を目にして無視するわけにはいかなくなった。
”深月瑠菜*さんからのメッセージ”
深月瑠菜はドラマに映画にひっぱりだこの有名な女優である。なりすましを一瞬疑ったが、名前の後ろに*が付いているということは、本人確認の済んだ公式のアカウントだ。芸能人やドラマのアカウントからもフォローされていることから、間違いなく本物であると分かる。
何故彼女が自分に、しかも仕事で使用するアカウントで連絡をしてきたのか。それはメッセージを開けば明らかだった。
”つづる君、お久しぶりです。
連絡手段が他になかったので、このアカウントにメッセージを送りました。
久しぶりに会いたいので、都合のいい日を教えてください。 三木春菜”
深月瑠菜―――本名・三木春菜は高校時代に交流のあった人物だ。お互い連絡先も交換しないまま、彼女は3年に進級する前に転校していった。あれからもう10年近く経つ。もう会うことはないと思っていたが…。
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待ち合わせ場所には有名なホテルを指定された。普段なかなか訪れない場所に少し緊張する。この場に不似合いだろう俺―――都築翔を懐かしい呼び名で呼ぶ声が聞こえた。
「久しぶり、つづる君」
「…久しぶり。えっと」
彼女のことを何と呼んだらいいのだろうか。昔のように、三木?今なら深月瑠菜の名前で呼ばれる機会の方が多いだろうか。呼び捨てはよくないか、深月さん?
「春菜って呼んでよ、昔みたいに」
「いや、普通に名字で呼んでたよ」
「バレたか」
「それよりもよく俺のアカウントが分かったね。綴喜駆だってどうやって知ったの」
「日笠くんが事務所に本を送ってくれてね。それから新作が出るたびに読んでいるの」
「あいつ…」
「おかげでこうしてつづる君と再会できたんだしいいじゃない。それよりもペンネームが本名と違ったら探しようがないよ」
「君だって芸名で活動しているだろう」
「私は高校の時からこの名前だし顔出ししているもん」
久しぶりの再会に加えて、2人の立場も大きく変わったが、あの頃と同じようなやりとりができている。出演する作品ごとに色んな顔を見せる彼女の素の姿は、どこまでも飾らない普通の人だ。
「つづる君……私達、夢を叶えられたかな」
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高校2年の春だった。学校の図書室で読もうとした本に手を伸ばすもう1人の人物と目が合った。
「ごめんなさい」
「いや…」
ネクタイの色が青だから、同学年のようだ。8クラスもあれば全員の顔も名前も把握しようがない。そもそも、自分はクラスの人間としか関わりを持っていない。
「俺は何度も読んでいるから、いいよ」
「…もしかして、都築くん?演劇部の脚本を書いてくれた。この小説をもとにしたって聞いて読んでみようと思ったの」
「あぁ日笠に頼まれて。君も演劇部なんだね」
「私はこの前辞めちゃったんだけどね」
「そうなんだ」
「私の引退作の脚本、ありがとうね」
脚本を頼まれた舞台は、友人の日笠に招待されて自分も見ていた。出演者全員の顔を覚えているわけではないが、この女子も出演していたようだ。それか日笠のように照明や演出側にいたのだろうか。
「私、これでもヒロインだったんだよ」
「え?」
思わず図書室で出してはいけない大きさの声が出た。
「あ、いや全然印象が違って。別の人間みたいな」
「そう言ってもらえると嬉しいな」
「もったいない。部活を続けられない事情でも?」
「私芸能事務所に入っているの。仕事と部活の両立は難しそうで。そうそう今放送している学園ドラマにも本当に端役だけど出ているの」
「ごめん、ドラマとかあんま見ないんだ」
「三木春菜って言います。以後お見知りおきを」
それっきりの関わりでもう話すこともないと思っていたが、彼女は時折図書室に現れては俺に話しかけてくるようになった。
「つづる君!」
「つづる?」
「あの小説の貸出カードに名前があったから。都築翔君だから、つづる君」
「翔だよ」
「そうなの?でも、私はつづる君って呼ぼう~小説家を目指しているんでしょ」
「それも日笠から?」
「うん。そうだ、あの小説ね。先に知っていればもっと演じ方も変わったかもなぁって…」
読んだ本の感想だったり、三木の出たドラマについて話したり、振り返ってみれば利用者の少ない図書室だったから大目に見てもらえたのだろうと思うくらいたくさんの話をした。
「日笠に頼んで去年の演劇部の映像を見せてもらったよ」
「…どうだった!?」
「なんというか、君はまるで―――月みたいだなって」
「何それ。神秘的とか?」
「同じ人間を見ているのに、見るたびに違う姿になっているから」
我ながらすごく恥ずかしいことを言った気がしたが、三木はからかうこともなく「嬉しい」と笑っていた。俺達は普段全く交流を持たない。遊ぶこともないし、友人と呼ぶのにも少し違和感がある。この図書室での交流も気まぐれに行われるものだった。それがとても心地よかった。そんな日々がある日終わりを告げることになった。
「私、転校することになったの」
「おめでとう?」
「うん。事務所も変わって、お仕事忙しくなりそうで」
「大人気女優・深月瑠菜への夢の一歩じゃん」
「もう~恥ずかしいな。でも、そうだね」
「頑張って」
「つづる君も。大人気作家になろうね」
大人気作家って…三木と違ってまだ何者にもなれていない自分には遠い未来のように思えた。
「つづる君の書いた小説が映像化しますって時に、私が主演!約束だよ」
「すごい確率…」
「夢は願わないと叶わないんだから」
その瞳は、この夢が絶対に叶うと信じて疑わない強さがあった。
「いつか夢を叶えようね、つづる君」
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「つづる君、月の誘いが今度映画になるでしょ。この前ね、オーディションがあったの」
「俺にキャスティング権はないよ」
「当たり前。自力で掴まなきゃ」
「でもきっと大丈夫」
「私は決まるまでずっとドキドキだよ~」
「あかりは三木をイメージして書いたから」
高校時代の1年足らずの交流。2人で交わした約束を叶えたかったとかそういうロマンチックな考えではなかった。彼女が転校した後、初主演したドラマを見た時に気が付いたら書いていた。
「私の芸名、今の事務所に入るときに決めたじゃない。つづる君が君は月みたいだって言ってくれたでしょ。光の当たり方で全然違う姿を見せる月になりたいって思ったの」
「なれているよ。それに比べて俺は…」
「何?つづる君も売れっ子作家じゃない」
「君が名前を読み間違えただろ。それで勝手につづる君って呼び出して。結果的に作家名にしたんだけど。でも小説家で”続き書ける”は…」
「続きは書けそう?」
「……」
「月の誘いって続編の予定があるってあとがきに書いてあったのに全然出ないから。新作はいっぱい出ているのに。私待っているんですよ、先生?」
「映画が公開される頃には出せていると思うよ」
何度も書いてはしっくりこないまま、何かが足りないと頓挫していた原稿の続きが今なら書ける。そう確信した。あの作品は目の前の彼女がいないと完成しない。
「じゃあ次の夢は、つづる君が続編を書いて、私がそれを読むことだね」
「…前より規模が小さくなっていないか?」
☾
書店の新刊コーナーに平積みされた本の帯にはこう書かれていた。
”映画化作品、待望の続編”
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「本日は、映画 月の誘い公開記念舞台挨拶へお越しいただきありがとうございます。司会は私アルファTVアナウンサー持田が務めます。よろしくお願いいたします。―――それでは出演者の方々をお呼びしたいと思います。皆様大きな拍手でお迎えください」
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