87 / 123
潜入
しおりを挟む
「畑中要治。元警視庁長官にて今は政治家としてやり手の偏屈爺よ。年は52才、妻は早くに亡くし今は子供たちと一緒に暮らしているわ。畑中佳代28才と幸司31才長女と長男がいるけどほとんど家に寄り付かず夜に寝に帰ってくる位よ。よっぱど会うことはないと思うけど気を付けてね?」
「あ、うん。」
「大丈夫そう?」
「いや、行けるよ。絶対的な弱味を握らないとな?それに、この前会ったときに嫌らしい目で見てきてたし奴の性癖に付き合ってやればいいんだろう?」
綾音の心配を吹っ切るように遼は覚悟を決めると笑って見せた。
横では吉野が心配そうに眺めていた。
綾音は吉野を振り返ると手招きした。
「頼んだわよ!よっぽど酷いことはしないと思うけどちょっと悪い癖がでると思うから。」
「悪い癖?」
「何でもないわ。診察もかねて彼から離れないでね、それと見ていられないかも知れないけど絶対に畑中要治と二人っきりにはしないでね?」
念を押されると固く頷いたのだった。
今日から2週間畑中の邸宅に入ることになる。
勿論表向きは秘書見習いだが、はっきり言ってただの愛人だ。
女でスキャンダルされるより、よっぽど疑われない方法だった。
遼は顔もよく見ても見間違えるほど整っているので話さなければ女性でも通じる容姿だった。
その為、男色趣味があることなど遼が覗くまで知らなかった。
綾音は2度目に話し合いの席を儲けたときに軽く自分の精処理の話題と自分の店の事を話すと多少の食い付きを見せた。
そこで最初の時に連れてきた子をレンタルする事を条件にこちらの提案を考えてくれることになった。
父親の構造を説得するにはどうしても畑中要治の進言が必要不可欠だったからだ。
「これを持っていって。」
「これは・・・何ですか?」
吉野に渡したものは何のへんてつもないペンだった。
キャップを取ろうとするが全く取れなかった。
「それは小型のスタンガンよ。」
そういうと吉野から受けとると右に回した。すると中が開いて電極が出てきた。
横のスイッチを押すとバチバチッっと音がして火花と共に電気が目の前で散った。
「小さいけど威力はあるわ。護身用にね。拳銃やナイフの持ち込みは出来ないからね。まぁ、どうせナイフもろくに使えないでしょうけど・・・?」
「悪いですか?・・・使う機会なんてないんですよ!」
ふてくされたかのように話すと小型のスタンガン受け取った。
ポケットにペンと共に挿しておいた。
そこで迎えが来て畑中邸へ行くことになった。
遼も吉野もスーツに着替えると替えのものはトランクにしまわれ先に運んでおいた。
案内されるとかなり大きなお屋敷だった。綾音の今住んでいる別邸よりも大きかった。
「着きました。荷物は先に運んであるので直接入り口から入ってください。」
それだけ言うと帰っていった。
畑中邸の前でポツンと置いていかれた遼と吉野は躊躇いがちにインターホンを押した。
中からは中年の男の声がして玄関の錠がひとりでに外れるとインターホンから声がしてきた。
「よく来たね、入りなさい。そのまままっすぐに行って玄関で待っているよ。」
言われた通りにまっすぐに庭を横切ると10分ほどで玄関にたどり着いた。
「どんだけ広いんだよ、嫌味かよっ!」
「言葉に気を付けるように。気難しい人だって話ですから・・・分かってますか?」
「あぁ、分かってるって。変態だって言うんだろう?分かってる、分かってるって。」
「はぁ~こんなところで躓かないで下さいよ?」
「心配すんなって、猫被ってやるよ!」
にかっと笑うとドアを開いた。
今は歩くのに不都合ないくらいには回復していて、片方の松葉杖で歩いている。
玄関では小肥りな貫禄がある男が待っていた。
「お久しぶりです。失礼しても?」
「あぁ、構わない。娘も息子も夜遅くまで帰ってこないし、暫く秘書が泊まることも言ってある。気にすることはない。そちらはお目付け役かな?」
後ろの吉野に視線が移された。
「はい。ですが、彼は吉野譲。僕の主治医でもあります。」
頭を下げると吉野は挨拶した。
「お初に御目にかかります。彼はまだ本調子でないため、とっさの時の緊急事態にも対応出来るようにといい使っています。」
「はぉー医者か。それは心強いな。私も何かあったら見てもらおうかな?はっはっはっ。まぁー上がりなさい。」
奥へと案内されると家政婦がお茶を出してきた。
そのあと家政婦は帰っていった。
「明日からの事だが、言いかね?」
「はい、何でも構いません。おっしゃってください。」
にっこりと笑うと、畑中は全身を嘗めるように見つめてきた。
「あ、うん。」
「大丈夫そう?」
「いや、行けるよ。絶対的な弱味を握らないとな?それに、この前会ったときに嫌らしい目で見てきてたし奴の性癖に付き合ってやればいいんだろう?」
綾音の心配を吹っ切るように遼は覚悟を決めると笑って見せた。
横では吉野が心配そうに眺めていた。
綾音は吉野を振り返ると手招きした。
「頼んだわよ!よっぽど酷いことはしないと思うけどちょっと悪い癖がでると思うから。」
「悪い癖?」
「何でもないわ。診察もかねて彼から離れないでね、それと見ていられないかも知れないけど絶対に畑中要治と二人っきりにはしないでね?」
念を押されると固く頷いたのだった。
今日から2週間畑中の邸宅に入ることになる。
勿論表向きは秘書見習いだが、はっきり言ってただの愛人だ。
女でスキャンダルされるより、よっぽど疑われない方法だった。
遼は顔もよく見ても見間違えるほど整っているので話さなければ女性でも通じる容姿だった。
その為、男色趣味があることなど遼が覗くまで知らなかった。
綾音は2度目に話し合いの席を儲けたときに軽く自分の精処理の話題と自分の店の事を話すと多少の食い付きを見せた。
そこで最初の時に連れてきた子をレンタルする事を条件にこちらの提案を考えてくれることになった。
父親の構造を説得するにはどうしても畑中要治の進言が必要不可欠だったからだ。
「これを持っていって。」
「これは・・・何ですか?」
吉野に渡したものは何のへんてつもないペンだった。
キャップを取ろうとするが全く取れなかった。
「それは小型のスタンガンよ。」
そういうと吉野から受けとると右に回した。すると中が開いて電極が出てきた。
横のスイッチを押すとバチバチッっと音がして火花と共に電気が目の前で散った。
「小さいけど威力はあるわ。護身用にね。拳銃やナイフの持ち込みは出来ないからね。まぁ、どうせナイフもろくに使えないでしょうけど・・・?」
「悪いですか?・・・使う機会なんてないんですよ!」
ふてくされたかのように話すと小型のスタンガン受け取った。
ポケットにペンと共に挿しておいた。
そこで迎えが来て畑中邸へ行くことになった。
遼も吉野もスーツに着替えると替えのものはトランクにしまわれ先に運んでおいた。
案内されるとかなり大きなお屋敷だった。綾音の今住んでいる別邸よりも大きかった。
「着きました。荷物は先に運んであるので直接入り口から入ってください。」
それだけ言うと帰っていった。
畑中邸の前でポツンと置いていかれた遼と吉野は躊躇いがちにインターホンを押した。
中からは中年の男の声がして玄関の錠がひとりでに外れるとインターホンから声がしてきた。
「よく来たね、入りなさい。そのまままっすぐに行って玄関で待っているよ。」
言われた通りにまっすぐに庭を横切ると10分ほどで玄関にたどり着いた。
「どんだけ広いんだよ、嫌味かよっ!」
「言葉に気を付けるように。気難しい人だって話ですから・・・分かってますか?」
「あぁ、分かってるって。変態だって言うんだろう?分かってる、分かってるって。」
「はぁ~こんなところで躓かないで下さいよ?」
「心配すんなって、猫被ってやるよ!」
にかっと笑うとドアを開いた。
今は歩くのに不都合ないくらいには回復していて、片方の松葉杖で歩いている。
玄関では小肥りな貫禄がある男が待っていた。
「お久しぶりです。失礼しても?」
「あぁ、構わない。娘も息子も夜遅くまで帰ってこないし、暫く秘書が泊まることも言ってある。気にすることはない。そちらはお目付け役かな?」
後ろの吉野に視線が移された。
「はい。ですが、彼は吉野譲。僕の主治医でもあります。」
頭を下げると吉野は挨拶した。
「お初に御目にかかります。彼はまだ本調子でないため、とっさの時の緊急事態にも対応出来るようにといい使っています。」
「はぉー医者か。それは心強いな。私も何かあったら見てもらおうかな?はっはっはっ。まぁー上がりなさい。」
奥へと案内されると家政婦がお茶を出してきた。
そのあと家政婦は帰っていった。
「明日からの事だが、言いかね?」
「はい、何でも構いません。おっしゃってください。」
にっこりと笑うと、畑中は全身を嘗めるように見つめてきた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる