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第五話 現実は…
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気づくと大和に抱きしめられていて2m下に転がっていた。
宮野 「ちょっと、大和どけって!」
大和 「…」
(やばっ!守が近い!すげードキドキする。してもいいかな?)
宮野 「ん…?ちょっ…っ!!」
上から押さえつけられた状態では抜け出す事も出来ず、気づいた時には大和の
顔がすぐ目の前まで来ていた。
目を瞑ると生暖かいモノが唇に触れた感触があった。
パッチリと目を開くと息が掛かるくらい近くにいる大和とキスしていたのだ。
何故こうなった!?
混乱する頭をフル回転させるが、理解できない!
口の中に温かい大和の舌が入ってきて絡みつくように吸われている。
チュっ チュっと音がする度に顔が赤くなるのが分かる。
一体何をしている?誰とナニを…?
嘘だろ…嘘だと言って欲しい。なんでこいつとキスしてんだ?
なんで、されるがままになってんだよ!なんでこんなに火照ってるんだよ!
分からない事だらけで、何も考えられなかった。
押さえつけられた背中が痛い。でも、初めてのキスは気持ちよかった。
…だめだろ!早く抜け出さないと!
自分でも分からないけど、受け入れかけていた自分がいる事に驚き隠せなかった。
大和 「…」
(落ち着いたかな?守の唇柔らかかったなぁ~。もっとしたい。抵抗しない
って事はこのまま…)
宮野 「ふざけんな!」
服の中に大和の手が滑り込んで来た時には鳥肌が立ち、すぐに大和に頭突きをか
ましていた。
痛みで離れた隙に下から這い出るとさっきまで蹂躙されていた口元を押さえ大和
を睨みつけた。
宮野 「なにしてんだよ!最低だ!」
大和 「ちがっ…俺は…」
宮野 「聞きたくねーよ!触るな!気持ち悪いんだよ。」
ショックを受けたような目で見ている大和を置いて鞄を掴むと駆け出していた。
あのままだったらナニをされていた?
なんで大和はそんな事…。
家に帰ると泥がついた制服を脱ぎ捨て風呂へと直行した。
母親からは制服を汚して帰ってきた事に驚かれたが、何も聞かずにただ「お風呂
沸いてるわよ」とだけ言われた。
まだ、理解出来てないが今わかっているのは、自分でも不思議なくらい大和のキス
が上手かったという事実だった。
結奈ちゃんと結弦が付き合っていたという事実以上に強烈な記憶になった。
学校に向かうといつも通りに接する事ができた。
結弦は宮野に見られていた事は知らない。それでもいいかと思えてしまうあたり
そこまで結奈ちゃんを好きではなかったのかな?と思う事にした。
山田 「守~。今日の宿題やってきたか?」
宮野 「終わってるよ。これだろ?見せてやってもいいけど貸しひとつな!」
山田 「おう!さんきゅ。」
大和 「おい!そこどけよ!」
大和の席の側で話していたので後ろから声をかけられて驚いたが、すぐに退くと
自分の席の方へ向かった。
すると、大和は宮野の肩を掴むと自分の方へと振り向かせた。
大和 「おい、邪魔してたんだ謝れよ!」
(昨日は…ごめん。キスするつもりじゃなかったんだ。ただ泣いてる守を
そのままほっとけなくて…抱きしめたいだけだったんだ!そしたらどう
しても触れたくなって…キスしてた…。)
宮野 「…!?」
山田 「勝手に突っかかって来るのやめろよな!」
大和 「何を?お前らが邪魔なところに居たんだろーが?」
(いつも見てるだけなんて嫌だ。守に触れたい。キスしたい!ずっと抱き
しめていたい!誰にも触れさせたくない!どうしようこのままここで
キスしたい!誰に見られてもいい。)
宮野 「…!!」
バシッ!
大和の手を振り払うと顔が火照ってきている事に気づいて、慌てて教室から駆け
出していた。
みんなの見ている前でなんでこんなに…熱いんだよ。
自分でもわからない感情に戸惑いながら保健室に向かうと気分が悪いと嘘をついて
ベッドに寝転がった。
先生 「どうしても体調が悪いようなら言ってね~。帰る時も声かけてね?」
宮野 「はい…」
カーテンを閉め一人きりになった。どうしてこんな力が…。
聞きたくなかった…いつも喧嘩売って来るくせに…。
これじゃまるで、毎日告白されてるみたいじゃん!
そのあと教室では宮野が飛び出した後、担任から大和が呼び出されていた。
井上 「一体何があったんだ?」
山田 「大和が守に喧嘩売ってきたんだよ!毎日だぜ?流石に嫌になるだろ?」
井上 「そうなのか?佐々木。」
大和 「ただ、邪魔だったから邪魔だと言っただけだ!」
山田 「違うだろ?いっつも守に突っかかるじゃんか!いい加減にしろよ!」
大和 「泣いてたんだ…だから。」
井上 「どう言う事だ?」
山田 「まさか、大和お前暴力まで振るったのか!?」
喧嘩の事実はあるようだが、それ以上は分からなかった。
ただ、毎回のごとく大和は宮野にちょっかいをかけている事だけは理解した。
井上 「分かった、しばらくは佐々木、宮野に近づくな!いいか?」
大和 「なんで俺だけ?」
井上 「お前がいつも喧嘩を売るからだろ?」
大和 「喧嘩なんてした覚えはない!」
山田 「ふざけんな!どう見ても毎日喧嘩売ってるだろ!」
山田と佐々木の言い合いに一触即発の予感がして佐々木には今日は早退してもらう
事にした。
井上 「分かったから、佐々木、今日は一旦帰りなさい。」
大和 「…はい」
山田 「ざまー!」
井上 「山田もこれ以上言うと、廊下に立たせるぞ?」
山田 「えーーー!」
大和は荷物をまとめると教室から出て行った。
宮野 「ちょっと、大和どけって!」
大和 「…」
(やばっ!守が近い!すげードキドキする。してもいいかな?)
宮野 「ん…?ちょっ…っ!!」
上から押さえつけられた状態では抜け出す事も出来ず、気づいた時には大和の
顔がすぐ目の前まで来ていた。
目を瞑ると生暖かいモノが唇に触れた感触があった。
パッチリと目を開くと息が掛かるくらい近くにいる大和とキスしていたのだ。
何故こうなった!?
混乱する頭をフル回転させるが、理解できない!
口の中に温かい大和の舌が入ってきて絡みつくように吸われている。
チュっ チュっと音がする度に顔が赤くなるのが分かる。
一体何をしている?誰とナニを…?
嘘だろ…嘘だと言って欲しい。なんでこいつとキスしてんだ?
なんで、されるがままになってんだよ!なんでこんなに火照ってるんだよ!
分からない事だらけで、何も考えられなかった。
押さえつけられた背中が痛い。でも、初めてのキスは気持ちよかった。
…だめだろ!早く抜け出さないと!
自分でも分からないけど、受け入れかけていた自分がいる事に驚き隠せなかった。
大和 「…」
(落ち着いたかな?守の唇柔らかかったなぁ~。もっとしたい。抵抗しない
って事はこのまま…)
宮野 「ふざけんな!」
服の中に大和の手が滑り込んで来た時には鳥肌が立ち、すぐに大和に頭突きをか
ましていた。
痛みで離れた隙に下から這い出るとさっきまで蹂躙されていた口元を押さえ大和
を睨みつけた。
宮野 「なにしてんだよ!最低だ!」
大和 「ちがっ…俺は…」
宮野 「聞きたくねーよ!触るな!気持ち悪いんだよ。」
ショックを受けたような目で見ている大和を置いて鞄を掴むと駆け出していた。
あのままだったらナニをされていた?
なんで大和はそんな事…。
家に帰ると泥がついた制服を脱ぎ捨て風呂へと直行した。
母親からは制服を汚して帰ってきた事に驚かれたが、何も聞かずにただ「お風呂
沸いてるわよ」とだけ言われた。
まだ、理解出来てないが今わかっているのは、自分でも不思議なくらい大和のキス
が上手かったという事実だった。
結奈ちゃんと結弦が付き合っていたという事実以上に強烈な記憶になった。
学校に向かうといつも通りに接する事ができた。
結弦は宮野に見られていた事は知らない。それでもいいかと思えてしまうあたり
そこまで結奈ちゃんを好きではなかったのかな?と思う事にした。
山田 「守~。今日の宿題やってきたか?」
宮野 「終わってるよ。これだろ?見せてやってもいいけど貸しひとつな!」
山田 「おう!さんきゅ。」
大和 「おい!そこどけよ!」
大和の席の側で話していたので後ろから声をかけられて驚いたが、すぐに退くと
自分の席の方へ向かった。
すると、大和は宮野の肩を掴むと自分の方へと振り向かせた。
大和 「おい、邪魔してたんだ謝れよ!」
(昨日は…ごめん。キスするつもりじゃなかったんだ。ただ泣いてる守を
そのままほっとけなくて…抱きしめたいだけだったんだ!そしたらどう
しても触れたくなって…キスしてた…。)
宮野 「…!?」
山田 「勝手に突っかかって来るのやめろよな!」
大和 「何を?お前らが邪魔なところに居たんだろーが?」
(いつも見てるだけなんて嫌だ。守に触れたい。キスしたい!ずっと抱き
しめていたい!誰にも触れさせたくない!どうしようこのままここで
キスしたい!誰に見られてもいい。)
宮野 「…!!」
バシッ!
大和の手を振り払うと顔が火照ってきている事に気づいて、慌てて教室から駆け
出していた。
みんなの見ている前でなんでこんなに…熱いんだよ。
自分でもわからない感情に戸惑いながら保健室に向かうと気分が悪いと嘘をついて
ベッドに寝転がった。
先生 「どうしても体調が悪いようなら言ってね~。帰る時も声かけてね?」
宮野 「はい…」
カーテンを閉め一人きりになった。どうしてこんな力が…。
聞きたくなかった…いつも喧嘩売って来るくせに…。
これじゃまるで、毎日告白されてるみたいじゃん!
そのあと教室では宮野が飛び出した後、担任から大和が呼び出されていた。
井上 「一体何があったんだ?」
山田 「大和が守に喧嘩売ってきたんだよ!毎日だぜ?流石に嫌になるだろ?」
井上 「そうなのか?佐々木。」
大和 「ただ、邪魔だったから邪魔だと言っただけだ!」
山田 「違うだろ?いっつも守に突っかかるじゃんか!いい加減にしろよ!」
大和 「泣いてたんだ…だから。」
井上 「どう言う事だ?」
山田 「まさか、大和お前暴力まで振るったのか!?」
喧嘩の事実はあるようだが、それ以上は分からなかった。
ただ、毎回のごとく大和は宮野にちょっかいをかけている事だけは理解した。
井上 「分かった、しばらくは佐々木、宮野に近づくな!いいか?」
大和 「なんで俺だけ?」
井上 「お前がいつも喧嘩を売るからだろ?」
大和 「喧嘩なんてした覚えはない!」
山田 「ふざけんな!どう見ても毎日喧嘩売ってるだろ!」
山田と佐々木の言い合いに一触即発の予感がして佐々木には今日は早退してもらう
事にした。
井上 「分かったから、佐々木、今日は一旦帰りなさい。」
大和 「…はい」
山田 「ざまー!」
井上 「山田もこれ以上言うと、廊下に立たせるぞ?」
山田 「えーーー!」
大和は荷物をまとめると教室から出て行った。
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