好きか?嫌いか?

秋元智也

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第三十八話 心の声

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くすぐったさに目を覚ますと、宮野目の前には大和がいた。
布団の中でゴソゴソと動きざらざらした舌が身体中を這い回っている
ようで落ち着かない。

宮野 「…っ!…!!」
   (一体何が起きてるの!いやいや、その前のここって大和の部屋?
    あれ?何でここにいるんだっけ?夢で大和に抱かれた気がした
    けど…あれってまさか…?)
大和 「抱いてくれって言ったのは守だからな?」
宮野 「…!!」
   (えーーー!って事は現実?何で?僕何やってるの?嫌だ恥ずかし
    い…大和が女を抱いたって聞いて捨てられたくないなんて…こん
    な嫉妬みたいな考えおかしいのに…抱かれたいって思うなんて…)
大和 「守?声が…」
宮野 「……。…。」
   (あれ?何で!喉が痛い…出てない?)
大和 「痛いのか?頭に直接聞こえるこれって…」
宮野 「……!」
   (ん?聞こえるの?うそだろ?見るな!聞くな!僕さっき何を考えて
    たっけ…やだっ恥ずいじゃん)
大和 「俺とのセックスは満足したか?」
宮野 「…」
   (気持ちよかった。いつも頭がおかしくなるくらい感じちゃってるか
    ら…不公平だ。僕も気持ちよくさせたいのに!)
大和 「ははははっ…なんだよそれ…。俺もいつも守の中は気持ちいいよ。
    女なんか抱いてねーよ。守と付き合ってからは誰も抱くわけねー
    だろ?」
宮野 「……」
   (だって、今日午後の授業来なかったし。空き教室でって噂が…きっ
    と僕の事も飽きたんだって…そしたら辛くて…男を好きなんてやっ
    ぱりおかしいんだって思えてきて…)
大和 「そんな事ねーよ!初めてなんだ…こんなに好きになったの。いつもは
    セックスもこんなに燃えねーし。守を抱いてると飽きるどころかもっ
    と欲しくなるんだよ。少しは信用しろよ!」
宮野 「…」
   (嬉しい…でも、何で会話できてるの?大和の心の声が聞こえない?あ
    れ?僕の声が漏れてる!?)
大和 「こうやってくっついてると頭の中にはっきり聞こえるんだな?便利だ
    な?これってセックス中も聞こえるのか?」
宮野 「……」
   (四六時中聞こえてたけど…!!やだっ!こんなんでシたら…!!恥ず
    かしすぎる!)
大和 「一回やろうぜ?気持ちいいんだろ?俺とのセックス!」

大和の目が今から何をしようとしているかを鮮明に物語っていた。
今置かれた状況では全裸で上から大和に見下ろされている時点で逃げ場がない。

宮野 「…っ。」
   (お手柔らかに…変な事口走らないといいけど…)
大和 「いいよ、本音が聞きたいから!」

にっこりと笑うと布団をめくりあげ床に落とす。
何で全裸なんだよ!と文句を言いたいが今はそれどころじゃない。
迫ってくる大和の目が怖いくらい真剣で、身体が上手く動かせなかった。

大和 「あんまり無理すんなよ?辛かったら言えよ?やめれねーけど…」

宮野の足を開かせるとそこに顔を埋めた。
病院でパンパンに腫れ上がって変色していたペニスも大分と戻ってきていた。
反応も悪くない。

宮野 「…!」
   (いっ…痛い!何で!吸われると痛い。でも大和の中すげー気持ちいい。
    もっと吸って欲しいのに、痛い。痛くてもいいからもっと、もっとして)
大和 「…痛いのがいいのか?初めて聞いたぞ?」
宮野 「…」
   (そんな変態じゃない!あっ!気持ちいーもっと。もっと奥も…前の棒が
    奥まで届いた時すっごくよかった、中を犯されてるみたいでもっとして
    欲しい)
大和 「マジか…!いいよ、好きなだけ入れてやる。」
宮野 「…!!」

尿道用のを持って来ると宮野は首を左右に振って否定した。

宮野 「…や…て…」
   (いやっ…ちょっと心の準備が…でも早くくちゅくちゅしてほしい)

大和は宮野の声と心の中とのギャプに心躍った。
どんどん惹かれていっているきがした。

ローションで慣らしながら中へと入れると今回はすんなり入っていった。
出し入れしてやると悲鳴を漏らした。

宮野 (やだっ…もっと奥も!奥を突いてっ…痛くてもいいから奥まで…おか
    しくなるぅっ…あぁっ、いい、そこもっと酷くして!感覚無くなるま
    で犯して…狂いそう…イクッ…イきそうっ…あっ…出せないの苦しい)

言われたとおりに奥へと躊躇う事なく入れると突いてやる。
まるで麻薬中毒にでもなったように快楽に貪欲になっていく。
いつもならやめるところだが、宮野の好きにさせる事にした。

宮野 「…てよ…い…て」
   (お尻も弄って…中に入れて掻き回して…むず痒くて中にほしい。やまと…)
大和 「後悔すんなよ?」
宮野 「…して」
   (後悔しない…乱暴にしていいから奥に、もっと奥に突いて!焦らさないで
    奥に欲しい…生でするの好き!中にいっぱい出してぇ~あったかくて気持ち
    いいの~)
大和 「あんなにゴムつけろって言ってた口がよく言うぜ!しっかり味わいな!」
宮野 「…あっ…いやぁっ!…まっ…て…」
   (いい!気持ちいい!もっと、もっと繋がりたい!奥に突いて!もっと深く)
大和 「注文が多いな~待ってろって!よっと」

宮野の背に手を入れると繋がったまま自分の上に座らせた。
自分の重みで一気に中に沈み込んだ。
背をしならせビクビクッと痙攣し一気に締め付けられた。
宮野もメスイキしたのだろう。
ペニスには金属が埋まったまま、出せないでいる。
自ら腰を振る宮野に合わせて突き入れてやると嬉しそうに笑った。
深く繋がったままキスをすると、また中が急激に締め付けてきた。
その日は夜遅くまで交わったせいか宮野も起き上がれなくなっていた。

大和 「明日金曜日だけど、どうする?」
宮野 「一旦家に帰らないと…」
   (このままここにいたいな…もっとセックスしたい)
大和 「お前なぁ~、それ以上煽るなよ…」
宮野 「何を言って…/////」
   (別に大和が好きだからってわけじゃないからね!セックスが気持ちい
    いし、ここにいると気持ちいい事ばっかりだからっ!尻も尿道も痛い
    けど気持ちよくて…いつもおかしくなっちゃうし…)
大和 「あーーーははっは!面白れー!心の声のが断然素直なんだな!」
宮野 「揶揄わないで!」
   (僕、大和の事好きなんだな~。離れたくない。僕だけを見てて欲しい
    身体だけでもいいからずっと僕に執着すればいいのに…)
大和 「安心しろよ!もう、守を手放してやれないからさっ!大学行ったら俺
    と同棲するんだろ?毎日シようぜ?立てねーだろ?捻挫したって事に
    して家までおんぶしてやるよ!」
宮野 「ありがとう…」

こうして、家まで連れていってもらった。
家では連絡がないせいで心配されていたが、捻挫なら仕方がないと言われ自分の
部屋へと戻った。
金曜日はそのまま休むと帰りに大和が家に寄ってくれた。
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