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第23話
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魔王領では北に位置する北旺城と南に位置する南陵城の二ヶ所に街が作られていた。
北旺城では季節を問わず雪が積もり、寒さ避けの為の結界が周りを囲んでいた。
南陵城の方では暖かい気候であるのだが、昼は40度を越えて夜は一気に氷点下まで下がるという厳しい土地であった。
川の付近ではまだまともになるのだが、そこには人族が多く暮らしているため、あまり近づくと攻撃を仕掛けられてしまうので奥に引っ込んでいるのだった。
人族の住んでいる土地は作物も育ちやすく、温暖な気候だった。
なんとかそちらに移り住みたいのだが、肌の色が青く、頭に角が生えている民族を受け入れてくれる人族など一人もいなかった。
ましてや見つかろうものなら捕まって公開処刑は免れなかった。
それが女、子供であっても一緒だ。
なので、魔族も戦って自分達の尊厳を認めさせるしかなかった。
1000年に一度魔王となるべく生まれて来るものがいるとされていた。
その者が生まれるとすぐに人族の方でも勇者が召喚されると言われている。
魔族の成長は早い。
幼少期は10年過ごせば成人になる。
力も魔力も高い水準で皆が備わっている為、余計恐れられているのだった。
成人になるとそれから100年位は成長が止まる。
そして年を感じさせないまま老衰する。
老人の姿になるのは死ぬ1年前くらい前からだった。
だから、殆どが若い戦士ばかりなのである。
今回生まれたのはルイ・ランドルク。
青色の肌に頭には小さな角が乗っており、金髪のウエーブのかかった髪はたっぷりとしてふわふわだった。
魔王とは血筋ではない。
魔王殿で産まれた子供は啓示を受けることになっている。
そこの啓示で告げられるのである。
決っして間違うことはなく、神聖なモノと崇められていた。
聖霊達に愛される存在。それが魔王の証なのである。
魔王は成人すると魔王殿に赴き一日中祈りを捧げるのである。
そこで武器を手にすることになる。
それが魔王復活の予兆となって人族には城の中の神殿にて魔王復活の兆しが映し出されるのである。
そうなると各国では防衛を固めて、進軍の準備をし出すのだ。
前回の戦いでは魔王陛下の死と共に幕を閉じた。
残存兵は領土の奥深くに逃げ込んで追撃を振り切った。
子孫を増やすために細々と暮らしてきたのだ。
最初は川を越えて進行してきた人族も気温の変化についていけず、すぐに撤退していった。
それから見つからない程度に川の恵みを取っては生きてきた。
しかし、次世代の魔王誕生はこの上ない喜びだった。
人族に一矢報いるチャンスなのである。
時期魔王は城に入ると教養を教えられ、成人するまでに貴族の中から将来の伴侶を見つける。
多くの魔力を有している魔王という存在は国民の希望の星であった。
憧れの対象なのだ。
今回選ばれたのがルイ・ランドルクという、貴族の娘だった為。
婿候補の求婚の手紙がひっきりなしに届いていた。
「ルイ、どうかしら?この方なんて!素敵だわ。ねーあなた。」
「それもいいが、こちらを見ておくれよ。この方は実に立派じゃないか?」
「そうね、その方も素敵だわ。迷ってしまうわ!」
「母さん、それを選ぶのはルイのすることだよ。母さんには私がいるじゃないか?」
「そうね、そうだったわ。私ったら・・・」
夫婦揃ってベタベタとしているのを見て嫌気が差してきていた。
どれも皆一緒、結局はルイと一緒になることで権力を握る事が出来るのだ。
それが欲しいだけに決まっている。
ルイ自身を見て求婚しているわけではないのだ。
ルイは権力にくっついているオマケでしかないのだった。
そんな現実に嫌気がさし、成人の儀式の途中に脱走を試みたのだった。
人族に変化する魔法も覚えているので難なく川を渡って人の街に入り込むことが出来た。
人族の町では調度お祭りが催されていた。
夜だというのに明るく魔法の灯りがあちらこちらにともされていた。
「わー綺麗。すごく賑やかだわ!」
見たこともない食べ物や商品が並んでいた。
ルイは今、角も肌の色も変えているため、どこから見てもただの人族の娘になっていた。
服は適当に調達した村娘達が着ている物を身に付けていた。
周りの歓声が大きくなると城の門から一人の少女が出てきた。
軽そうな鎧を着けている。
「勇者様だ!」
「おおー。霞様だ!」
「ありがたい。これで安心して暮らせるようになる。勇者様、ばんざーい」
「勇者様、ばんざーい」
「霞様、魔族を滅ぼして下され!」
口々に向けられるのは勇者への賞賛と期待。
そして、魔族に対しての滅亡願望だった。
楽しい筈の祭りもルイにとっては居心地の悪い所に感じた。
たかだか10代の少女が勇者と呼ばれ、自分は魔王を継いでしまったのだ。
相容れない存在なのである。
息苦しさに胸を抑えその場に蹲った。
「来るんじゃなかった。やっぱり敵でしかないのかな?話し合うことは・・・」
すると横から動かないルイを心配したのか若い男性が話しかけてきた。
「君、大丈夫?気分でも悪い?」
はっと、して顔をあげるとすぐそばに男性の顔が覗き込んで来ていてビックリした。
「いえ、大丈夫です。私、帰らなきゃ!」
「まだ、祭りは始まったばかりだぜ、あそこで休んで最後まで見ていったらどうかな?俺がついててやるからさ?」
そういうとルイの背中を支えると立たせてくれたのだが、男性の腕が腰に回って来たので即座に逃れて走り出した。
「おいっ。」
後ろから声が聞こえるが気にせず走り続けた。
街の外れまで来ると賑やかさはなくなり閑散としていた。
そこで振り返ると誰も追ってきていない事に安堵し腰をおろして休む事にした。
「やっぱり、場違いだわ。でも・・・帰っても婿選びが待っているだけだし。」
出来ることなら自分が惚れた相手を婿に迎えるのが理想だった。
しかし、求婚してくる者は皆、目の色が濁っているような怖い感じがしてどうしても好きになれなかった。
そろそろおいとましようと立ち上がると、前から数人のグループがこちらに来る気配がした。
エスタニア王国の南に位置する迷いの森に逃げ込もうかと考えているといきなり声をかけられた。
「やっと見つけたぜ、お嬢さんあんた足が早いんだな?気分は平気かい?心配したんだぜ?」
5人の男達の中に先程声をかけてきた男がいた。
「大丈夫です。気にしないでください。」
かけてくると行く手を阻んできた。
「おっと、そうはいかないぜ。夜に迷いの森は危険なんだ。」
「そうそう、だから、俺らがエスコートしてやるっていってるんだぜ?」
男達が浮かべる笑顔がどうしても怖くなって振り払おうとすると後ろから肩を捕まれた。
「結構かわいいじゃねーか。どうだ、俺らと遊ばないか?祭りの日は皆夜は気持ちよくなるもんなんだぜ?」
一瞬で寒気がして全身に鳥肌がたった。
ここは危険だと、さっきから警告音が鳴り響いていた。
「その腕を退けてください。さもないと・・・」
「なんだって?聞こえねーな?」
笑いながら迫ってくる男にルイは魔王だけが召喚を許される竜骨刀を握りしめると後ろにいる男の腕を切り落とした。
「・・・っ」
「うわぁぁぁぁーーー化け物!」
「離せと言ったはずです。」
見られてしまった者はかならず口封じしなければならなかった。
逃げ惑う男達を追いかけるように切りつけていった。
5人とも動かぬ屍とかすと、森へと姿を消していった。
後に残されたのは5人の無惨な死体と、物陰に身を潜めて失神寸前の村人だった。
男達を追いかけて来て、後に残された甘い汁を頂こうと付けていたのだが、まさかこんなことになろうとは思ってもみなかったのであった。
北旺城では季節を問わず雪が積もり、寒さ避けの為の結界が周りを囲んでいた。
南陵城の方では暖かい気候であるのだが、昼は40度を越えて夜は一気に氷点下まで下がるという厳しい土地であった。
川の付近ではまだまともになるのだが、そこには人族が多く暮らしているため、あまり近づくと攻撃を仕掛けられてしまうので奥に引っ込んでいるのだった。
人族の住んでいる土地は作物も育ちやすく、温暖な気候だった。
なんとかそちらに移り住みたいのだが、肌の色が青く、頭に角が生えている民族を受け入れてくれる人族など一人もいなかった。
ましてや見つかろうものなら捕まって公開処刑は免れなかった。
それが女、子供であっても一緒だ。
なので、魔族も戦って自分達の尊厳を認めさせるしかなかった。
1000年に一度魔王となるべく生まれて来るものがいるとされていた。
その者が生まれるとすぐに人族の方でも勇者が召喚されると言われている。
魔族の成長は早い。
幼少期は10年過ごせば成人になる。
力も魔力も高い水準で皆が備わっている為、余計恐れられているのだった。
成人になるとそれから100年位は成長が止まる。
そして年を感じさせないまま老衰する。
老人の姿になるのは死ぬ1年前くらい前からだった。
だから、殆どが若い戦士ばかりなのである。
今回生まれたのはルイ・ランドルク。
青色の肌に頭には小さな角が乗っており、金髪のウエーブのかかった髪はたっぷりとしてふわふわだった。
魔王とは血筋ではない。
魔王殿で産まれた子供は啓示を受けることになっている。
そこの啓示で告げられるのである。
決っして間違うことはなく、神聖なモノと崇められていた。
聖霊達に愛される存在。それが魔王の証なのである。
魔王は成人すると魔王殿に赴き一日中祈りを捧げるのである。
そこで武器を手にすることになる。
それが魔王復活の予兆となって人族には城の中の神殿にて魔王復活の兆しが映し出されるのである。
そうなると各国では防衛を固めて、進軍の準備をし出すのだ。
前回の戦いでは魔王陛下の死と共に幕を閉じた。
残存兵は領土の奥深くに逃げ込んで追撃を振り切った。
子孫を増やすために細々と暮らしてきたのだ。
最初は川を越えて進行してきた人族も気温の変化についていけず、すぐに撤退していった。
それから見つからない程度に川の恵みを取っては生きてきた。
しかし、次世代の魔王誕生はこの上ない喜びだった。
人族に一矢報いるチャンスなのである。
時期魔王は城に入ると教養を教えられ、成人するまでに貴族の中から将来の伴侶を見つける。
多くの魔力を有している魔王という存在は国民の希望の星であった。
憧れの対象なのだ。
今回選ばれたのがルイ・ランドルクという、貴族の娘だった為。
婿候補の求婚の手紙がひっきりなしに届いていた。
「ルイ、どうかしら?この方なんて!素敵だわ。ねーあなた。」
「それもいいが、こちらを見ておくれよ。この方は実に立派じゃないか?」
「そうね、その方も素敵だわ。迷ってしまうわ!」
「母さん、それを選ぶのはルイのすることだよ。母さんには私がいるじゃないか?」
「そうね、そうだったわ。私ったら・・・」
夫婦揃ってベタベタとしているのを見て嫌気が差してきていた。
どれも皆一緒、結局はルイと一緒になることで権力を握る事が出来るのだ。
それが欲しいだけに決まっている。
ルイ自身を見て求婚しているわけではないのだ。
ルイは権力にくっついているオマケでしかないのだった。
そんな現実に嫌気がさし、成人の儀式の途中に脱走を試みたのだった。
人族に変化する魔法も覚えているので難なく川を渡って人の街に入り込むことが出来た。
人族の町では調度お祭りが催されていた。
夜だというのに明るく魔法の灯りがあちらこちらにともされていた。
「わー綺麗。すごく賑やかだわ!」
見たこともない食べ物や商品が並んでいた。
ルイは今、角も肌の色も変えているため、どこから見てもただの人族の娘になっていた。
服は適当に調達した村娘達が着ている物を身に付けていた。
周りの歓声が大きくなると城の門から一人の少女が出てきた。
軽そうな鎧を着けている。
「勇者様だ!」
「おおー。霞様だ!」
「ありがたい。これで安心して暮らせるようになる。勇者様、ばんざーい」
「勇者様、ばんざーい」
「霞様、魔族を滅ぼして下され!」
口々に向けられるのは勇者への賞賛と期待。
そして、魔族に対しての滅亡願望だった。
楽しい筈の祭りもルイにとっては居心地の悪い所に感じた。
たかだか10代の少女が勇者と呼ばれ、自分は魔王を継いでしまったのだ。
相容れない存在なのである。
息苦しさに胸を抑えその場に蹲った。
「来るんじゃなかった。やっぱり敵でしかないのかな?話し合うことは・・・」
すると横から動かないルイを心配したのか若い男性が話しかけてきた。
「君、大丈夫?気分でも悪い?」
はっと、して顔をあげるとすぐそばに男性の顔が覗き込んで来ていてビックリした。
「いえ、大丈夫です。私、帰らなきゃ!」
「まだ、祭りは始まったばかりだぜ、あそこで休んで最後まで見ていったらどうかな?俺がついててやるからさ?」
そういうとルイの背中を支えると立たせてくれたのだが、男性の腕が腰に回って来たので即座に逃れて走り出した。
「おいっ。」
後ろから声が聞こえるが気にせず走り続けた。
街の外れまで来ると賑やかさはなくなり閑散としていた。
そこで振り返ると誰も追ってきていない事に安堵し腰をおろして休む事にした。
「やっぱり、場違いだわ。でも・・・帰っても婿選びが待っているだけだし。」
出来ることなら自分が惚れた相手を婿に迎えるのが理想だった。
しかし、求婚してくる者は皆、目の色が濁っているような怖い感じがしてどうしても好きになれなかった。
そろそろおいとましようと立ち上がると、前から数人のグループがこちらに来る気配がした。
エスタニア王国の南に位置する迷いの森に逃げ込もうかと考えているといきなり声をかけられた。
「やっと見つけたぜ、お嬢さんあんた足が早いんだな?気分は平気かい?心配したんだぜ?」
5人の男達の中に先程声をかけてきた男がいた。
「大丈夫です。気にしないでください。」
かけてくると行く手を阻んできた。
「おっと、そうはいかないぜ。夜に迷いの森は危険なんだ。」
「そうそう、だから、俺らがエスコートしてやるっていってるんだぜ?」
男達が浮かべる笑顔がどうしても怖くなって振り払おうとすると後ろから肩を捕まれた。
「結構かわいいじゃねーか。どうだ、俺らと遊ばないか?祭りの日は皆夜は気持ちよくなるもんなんだぜ?」
一瞬で寒気がして全身に鳥肌がたった。
ここは危険だと、さっきから警告音が鳴り響いていた。
「その腕を退けてください。さもないと・・・」
「なんだって?聞こえねーな?」
笑いながら迫ってくる男にルイは魔王だけが召喚を許される竜骨刀を握りしめると後ろにいる男の腕を切り落とした。
「・・・っ」
「うわぁぁぁぁーーー化け物!」
「離せと言ったはずです。」
見られてしまった者はかならず口封じしなければならなかった。
逃げ惑う男達を追いかけるように切りつけていった。
5人とも動かぬ屍とかすと、森へと姿を消していった。
後に残されたのは5人の無惨な死体と、物陰に身を潜めて失神寸前の村人だった。
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