異世界に転移して初日に竜王陛下に気にいられました

ルー

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1章 学院編

1 異世界転移

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ハルが護衛とスノーを連れて神殿へ駆け込んできた。今は父の皇帝と皇妃は不在。皇后は異世界人。身分だけが取り柄の女だった。神殿には怯えたように立つ美少年と神官がいた。ハルが訝しげに聞いた。
「一体何があったの?クリス。」
神官のクリスは一礼して前に出た。
「それが・・・。ラシャが朝の散歩に出たさいに神獣の庭に突然魔方陣が現れこの少年が現れたと聞きました。」
ハルがクリスから視線をそらして立っている美少年を見た。
「名前、何ていうの?」
彼は、まだ5才くらいに見えた。美少年はおろおろとしていたがハルに声をかけてもらうと嬉しそうに答えた。
「僕、大野快斗っていうんだ。」
皇女に対するその言葉遣いにハルの側近と護衛そして神官も顔をしかめた。ハルは彼らが口出しする前に言った。
「私はこの国の第一皇女ハル・ウィルキンソンよ。言葉遣いは訂正しなくていいわ。」
皇女と聞いて青ざめた快斗だったがその後に続いた言葉にほっとしたようだった。ハルが一瞬クリスを見た。が、すぐに快斗に視線を戻した。
「ところであなたはどこから来たの?」
「僕はね日本から来たんだ。」
「「「ニッポン?」」」
ハルと側近、神官の声がハモった。
「へぇー。快斗がいたところニッポンっていうんだ。どんなところだったの?」
「いっぱい伝統料理があるよ。あとね旅行客もいっぱい来るよ。」
いきいきと快斗が言った。ハルはたちまち笑顔になった。
「快斗。城にいてもいいよ。異世界人って珍しいから狙われやすいんだよ。あとね明日快斗の魔力検査するからね。明日の午前5時に侍女に案内させるから。」
ハルはちらりと1人の女を見た。
「快斗の世話全般はリオンがやるから。」
名前を呼ばれたリオンが前に出てきて一礼した。ハルはじゃあねと言って側近と護衛を連れて神殿から出ていった。それを確認するとリオンが前に出てきた。
「私はリオンと申します。」
後ろにいる3人の男性も前に出てきた。
「快斗殿下の護衛を担当させていただくキュルアールとフィアン、クウェールです。」
快斗はペコリと頭を下げた。突然1人の女性が割り込んできた。かすかに微笑んでいる。ラシャと呼ばれていた女の人だ。
「快斗殿。あなたは礼などしなくてよろしいのですよ。」「何だってハル様にあの言葉遣いを許されるんだぞ。」
もう1人も割り込んできた。クリスだ。その時神殿の入り口から声が聞こえた。
「そういえば大野といえばこの国のオオノ公爵家の当主大野優一殿のご子息か?」
神殿の中にいるみんなが後ろを振り向いたリオン快斗は近くにいる人が息を飲むのを感じた。
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