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【第3章】転校生に勝てるか?
【最終話】50、舞う紅葉。落ちる桜に咲く心。
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翌日の水曜日。昨日と同じように峡くんは朝家に来て、あたしと一緒に登校した。
でも、登校中、赤根さんが割り込んでくる事は無かった。昨日の「嫌い」告白が堪えたんだろう。
けれどあたしは、まだ安心し切っていなかった。あれで赤根さんが傷つくとはいえ、まだ彼女は諦めていないのではないか。そんな不安が胸の中に渦巻いているのだ。峡くんの心が取られることは無くても、無理矢理割って入れば、峡くんを独占する事は可能だから。
「はぁ……」
溜息を吐く。
「赤根さんの事?」
「うん」
「僕は……何があろうと、赤根さんに独占されたりしない。僕の意志を曲げるような真似はさせない。だから、安心していいよ」
峡くんはそう言って、あたしに微笑みかけた。
「……ほんと?」
「当たり前。だって僕は、凛ちゃんの彼氏なんだから」
そう改めて言われると恥ずかしいな……。
「ほんっとお前らってラブラブだよな~」
後方から男子の声がした。振り返ると、クラスメイト何人かがあたし達の後ろを歩いていた。
「ラブラブで何が悪いの?」
あたしは勝ち誇ったように言ってやる。すると男子は「なんだと!?」と言ってキレだした。
「……ふふっ」
隣で峡くんが笑った。
あたしもつられて笑う。
「あははっ、あははははははっ」
たとえ。
たとえ恋敵がいても。
相手を想う気持ちが変わらなければ、恋敵なんて関係ない。
ただ日常を楽しめばいい。
あたしはそう思った。
これから先、赤根さんみたいな人がまた現れるかもしれない。赤根さんがもう一度気を取り直して峡くんを狙うかもしれない。何か、大きなトラブルがあるかもしれない。
でも、それでも……。
あたしと峡くんの恋は、続いていく。
春に見頃を迎える紅葉のように舞い散る事も、秋に満開になる桜のようにはらりはらりと落ちる事も、無い。
あたしの恋心は、永遠に咲き続ける――。
《終わり》
でも、登校中、赤根さんが割り込んでくる事は無かった。昨日の「嫌い」告白が堪えたんだろう。
けれどあたしは、まだ安心し切っていなかった。あれで赤根さんが傷つくとはいえ、まだ彼女は諦めていないのではないか。そんな不安が胸の中に渦巻いているのだ。峡くんの心が取られることは無くても、無理矢理割って入れば、峡くんを独占する事は可能だから。
「はぁ……」
溜息を吐く。
「赤根さんの事?」
「うん」
「僕は……何があろうと、赤根さんに独占されたりしない。僕の意志を曲げるような真似はさせない。だから、安心していいよ」
峡くんはそう言って、あたしに微笑みかけた。
「……ほんと?」
「当たり前。だって僕は、凛ちゃんの彼氏なんだから」
そう改めて言われると恥ずかしいな……。
「ほんっとお前らってラブラブだよな~」
後方から男子の声がした。振り返ると、クラスメイト何人かがあたし達の後ろを歩いていた。
「ラブラブで何が悪いの?」
あたしは勝ち誇ったように言ってやる。すると男子は「なんだと!?」と言ってキレだした。
「……ふふっ」
隣で峡くんが笑った。
あたしもつられて笑う。
「あははっ、あははははははっ」
たとえ。
たとえ恋敵がいても。
相手を想う気持ちが変わらなければ、恋敵なんて関係ない。
ただ日常を楽しめばいい。
あたしはそう思った。
これから先、赤根さんみたいな人がまた現れるかもしれない。赤根さんがもう一度気を取り直して峡くんを狙うかもしれない。何か、大きなトラブルがあるかもしれない。
でも、それでも……。
あたしと峡くんの恋は、続いていく。
春に見頃を迎える紅葉のように舞い散る事も、秋に満開になる桜のようにはらりはらりと落ちる事も、無い。
あたしの恋心は、永遠に咲き続ける――。
《終わり》
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