きおく

ヤクモ

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一生

思い出す

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 中学一年のときの美術教師は、女子生徒からとくに嫌われていた。男子生徒もあまり近づこうとはせず、懐く生徒はいなかったように思う。
「お嬢さん」
 その教師は伸びた髪の隙間から覗き込み、掠れた声でそう言う。生理的に無理、と誰かが言っていたが、私はあの声が好きだった。美術は創作するよりも鑑賞するほうが好きで、私の作品はどれも我ながらパッとしないものばかりだった。それでも、あの声で褒めてもらいたくてすこしは頑張ってみたけれど、結局私はあの教師から指導的な言葉を言われることはなかった。
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