酸素ボンベ

ヤクモ

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出会い

4話

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「とまる?」
 手を握って他愛のない話をしていたとき、ふと、彼はそう言った。とまるが泊まるだと気づけず、「ん?」と首を傾げると、彼はふりゃりと笑った。
「そういうとこ好きだよ」
「…どういうとこ?」
「そういうとこ」
 答えになっていないのだが。
 しかし、彼の嬉しそうな顔をみると、答えなんてどうでもよくなった。
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