名もなき詩を幻影の世に捧ぐ

赤麦

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蒼の意志は海の絵描きに王を描かせた

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   始まりを求め彷徨う魂一つ
   私はあなたに会いに行こう
   その羽を休める安息の地を
   あなたが愛した海が見える場所に作ろう

   筆が走れば楽園は開かれるから
   ここを旅路の終着点にしよう
   善良な王は世の安寧を求めるから
   ここにあなたが辿り着けますように





 【蒼の旅人に捧ぐ】

   彼の名前は誰も知らない
   蒼の旅人と誰かが言う
   始まりの人と誰かが言う
   彼の旅路に祝福を
   亡羊となりて君を待つ



 【意志を持つ街】

   迷い子を導く為の道を拓き
   商人を助ける為と下り坂を生み
   外敵を拒む為に外壁が聳え立つ
   愛しき子らに応える街は
   深い深い水底を今は望む



 【海の向こう側に臨む船】

   遥か彼方を往く渡り鳥を追う
   その瞳に映る世界を知ろう
   学者と商人は夢を見る
   全知とは賢者の愛称と笑い合い
   船歌と共に風浪と共に



 【絵描きが筆を折った庭】

   幻想の創造主
   この楽園を求めてはいけない
   あなた方の幸福は描けない
   其処は庭の底
   忘却を喪失させる場所



 【王を屠る時代】

   かつての王は聡明であった
   今は暴君成り果て倣う
   救世主を生み落とす儀式
   暗愚なる王が築く平穏
   転がる首が導くか


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