心が紡ぐストーリー

大吉祭り

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ただ一人の友人との出会い3

 ユウマの顔つきが変わり、先程までの焦りは消えていた。それを見たリーダーの男も、その事に気づく。

 「なにやら覚悟が決まったみたいだね」

 「そうだな。能力者が他にもいるとは思っていなかった。それもこんな近くに」

 今度は反対にユウマが口元をニヤリとさせる。その変化にリーダーの男は身構える。

 「何か思いついたのか? 楽しそうに笑ってさ」

 「さぁね。だが、どうせすぐにわかる!」

 そう言い切ったユウマは、相手の男めがけて走り出す。

 「能力を使わずにダッシュで攻撃を!? 確かに意外だけど、それじゃあ勝てないよ」

 慣れているのか、相手はすぐに能力を発動させる。しかし、それを見て軽く笑ったのはユウマの方で。

 「ここまでは計算通りだ」

 「何だとっ?」

 ユウマは能力の範囲内に入ると、瞬間移動で背後を取る。

 「結局後ろを取るだけか? 背中を硬めればいいだけさ」

 「そうだろうな。やっぱり計画通りだ」

 「一体なにを!?」

 相手の男の目の前にユウマがいる。能力を使い、今背後にいるはずの人間が目の前に。

 「簡単な事だ。能力を短い時間で二回使った。背後を取りその後すぐに目の前へ。だが、お前は一瞬怯むだろう?」

 能力を使用するには集中力も不可欠。ユウマの与えた一瞬の動揺が、能力発動を防ぐ事になった。

 「ゲハァッ!」

 「り、リーダーが吹き飛ばされた」

 少し離れた場所にいたグループの仲間たちが、騒ぐ様子がユウマにも見える。瞬間移動からの腹蹴りで、相手の男は動けそうもない。

『まさか能力者と戦うとは……少し疲れたな』

 ユウマはその場にしゃがみ込むも、すぐに立ち上がり。

 「依頼主を探さないとな。確かグループのメンバーに拐われていたが」

 先程まで騒がしかった場所を見るも、すでにグループのメンバーたちは逃げたようだ。代わりに一人、その近くでしゃがみ込んでいるのを確認し。

 「依頼主か?」

 「えっと、その、あっと……そうです。僕が依頼しました!」

 「緊張しすぎだろ……いったん落ち着いてくれ」

 「わ、わっかりました!」

 「やれやれ」

 こうしてユウマは依頼を達成した。その依頼主こそ、この後も続く学校生活だけでなくその後に渡り友人となる今井俊であった。


 「お前どこにでもついてくるなぁ」

 「当然でしょ、もう俺がいないとユウマも寂しいだろうってさ。それに、情報収集も俺の方が上手だしな」

 こうして二人だけのチームは誕生した。
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