【完結】君とは友だちになれない

夜見星来

文字の大きさ
16 / 20

16.優しさの虜

「あー、腹いっぱいになった……」

 バーベキューも終わり、片付けも終わって部屋に戻ってくると、早速六堂が畳の上に寝転がった。

「マジで食べすぎて苦しい……」
「篤は限度を知らなすぎ」
「だってぇ……」

 美味しかったんだもん、と六堂が言う。残念ながら男が拗ねたところで、あまり可愛さはない。

「このあとどうする? みんなで風呂行く?」
「ンでお前はみんなで風呂行きたがんだよ……。つーか、お前等さっきも入ったじゃねーか」
「大浴場だぜ? しかも温泉! 行くしかねぇじゃん」
「気持ちは分からなくもないけどね」

 大浴場かつ温泉に入る機会など滅多にない。此処に泊まると聞いたとき、俺も密かに楽しみにしていた。

「大浴場、深夜二時までだって」
「そんな遅くまでやってるの?」
「マジ!? じゃあ、天体観測終わってからも行けるじゃん!」
「オメェはどんだけ行くんだよ……」

 三島くんが呆れている。どうやら六堂は風呂好きなようだ。

「俺は少し食休みしてから行く」
「えー、じゃあ俺も」
「俺は早めに行こうかな」
「俺もさっさと行っとく」

 六堂と坂木は後ほど行くとのことで、俺と三島くんで大浴場に行くことになった。
 大浴場は建物の一番上だ。ネットで見た情報だが、風景が見えるようにガラス張りになっており、そこから星も観察できるらしい。それが、この宿のポイントであるとも書かれていた。

「お風呂、楽しみだね」
「ん」

 友だちと旅行なんて、修学旅行を除いたら久しぶりだ。孝晃とは家族ぐるみで仲が良いから、昔はよくキャンプに行っていたが、中学に上がってからは部活などが忙しくなり、そもそも遊びに行くことすら難しくなった。だから、こうして友だちと泊まり、風呂に入ること自体が久しぶりで楽しみな反面、緊張もする。

「夜鷹くんはよく旅行とか行く?」
「いや。家族ではあんま行かねぇな。俺んちがバーベキュー会場になることはよくあったけど」
「あー……お庭、広いもんね」

 先ほどの、やけに手際のいい三島くんのことを思い出す。一度は俺の勧めで席に座ったものの、三島くんはまた網まで戻ってきて肉や野菜などを焼いていた。どうもじっとしているのが落ち着かないらしい。それに、女子に絡まれるのも困るとも言っていた。
 女子に絡まれているときの三島くんを思い出して、胸の奥にざわりと波風が立つ。
 どうも最近、自分でも制御の効かない感情が頭をもたげるときがある。三島くんと一緒にいると、今まで知らなかった感情を強制的にインストールされるような、そんな不思議な感覚があるのだ。
 少なくとも、こんなのは知らない。
 友人に向けるにしてはひどくざらついて、じめっとした感情なんて。

「紘、通り過ぎてる」
「あっ……」

 気付いたら大浴場入口と書かれた看板を通り過ぎていた。慌てて引き返し、大浴場の中へ入る。脱衣所はそれなりに混み合っていた。

「端っこの方しか空いてないね」

 なんとか二人分のカゴを確保し、空いたスペースで着替えを済ませる。
 男同士だし、気にすることでもないのに、服を脱ぐ段階になって急にドキドキしてきた。純粋に裸を見られる恥ずかしさもあるが、相手が三島くんだと思うとより恥ずかしくなる。俺は三島くんの方に背を向け、なるべく見ないようにしながら、気持ちゆっくりと服を脱いだ。

「早くしろ、紘。先に行っちまうぞ」

 できれば今は待っててほしくないかなー……という言葉を飲み込み、勢いで服を脱ぎ、タオルを腰に巻く。三島くんはイメージ通り、いっそ清々しいぐらいに堂々と立っていた。

「せめて前! 隠そうよ!!」
「めんどくせぇ」
「さいですか……」

 三島くんの後に続いて浴場に入る。中は広々としており、湯気が立ち込めていた。シャワースペースを二人分確保して、それぞれお湯で汗や汚れを流す。その間も平静を装うのに必死だった。

「……紘」
「……」
「紘!」
「は、はい!」
「さっきからどうした? ボーっとしすぎじゃね?」
「ごめん。ちょっと疲れたのかも……」
「それならいいけどよ」

 ダメだ。このままだと三島くんに心配をかけてしまう。でも、どうしても気を張っていないと視線が三島くんの方に向いてしまう。
 三島くんは俺の貧相な体とは違い、がっしりしている。もしかしたら、中学では何かスポーツをしていたのかもしれない。それか筋トレが趣味とか。
 とにかく、ほどよく筋肉もつき、綺麗な体をしていた。あと何処がとは言わないが、立派な物をお持ちだった。
 それと比べると俺なんて……と一気に虚しくなる。それぐらい体格差があって、俺は悔しくなったり、照れたりと大忙しだった。

「なぁ、紘。あとで背中洗って」
「背中!?」
「自分だと洗いにくいだろ」
「それは、そうだけど……」
「俺もやるし」

 三島くんがシャンプーで髪をもこもこと泡立てながら言う。
 そんな、さも当然だと言わんばかりのことを言われましても、俺にはハードルが高すぎる……! と、今から心臓がはち切れそうになった。

「あ、いたいた! 三島ー! ヒロー!」
「ゲッ」

 大きな声で名前を呼ばれて振り返る。三島くんが六堂を見るなり嫌な顔をした。後から合流するとは言っていたが、もう来てしまうとは俺としても予想外だ。
 三島くんの顔にはありありと来るなと書かれているのだが、当然、空気を読むはずもない六堂が俺たちの横に座った。

「良かった! 間に合った」
「来なくてよかったっつの……」
「三島ァ~、そんな酷いこと言うなよ。あっ、ヒロ。こっちシャンプーないから貸して」

 やいのやいのと言いながら四人で頭を洗う。みんな水で髪の毛がぺたんと垂れて、普段見ている姿よりも幼く見えた。
 頭を洗ったあとは、ボディソープで体を洗う。部屋に用意されていた体を洗うためのタオルで洗っていると、横から視線を感じた。六堂たちの乱入でさっきの背中を洗う話は流れるかと思ったが、そうではないらしい。

「紘」

 名前を呼ばれて、タオルを手渡される。三島くんがくるりと背中をこちらに向けた。ただ、友人の背中を流すだけ。友だちと銭湯に行くシチュエーションがなかったから、これが一般的なことなのかは分からないが、少なくとも家族となら普通のことだろう。だから、親しければ問題ないはず。

「痛かったら、言ってね」
「ん」

 広い背中にタオルを滑らせる。自分のよりも広い背中は綺麗だ。丁寧に背中を洗い、タオルを返す。それを見ていた六堂が、俺もやるわ! と言い出した。

「みんなでやるのいいじゃん」
「お前はひとりで洗っとけ」
「ひどっ」
「ほら、紘」

 やっぱり俺は大丈夫とも言えず、どぎまぎしながら三島くんにタオルを渡して後ろを向く。
 三島くんの背中を洗うときも息が止まりそうなぐらい緊張したが、洗ってもらうのも同じぐらい息が止まりそうだ。
 自分で背中を洗うときよりも強い力で背中を洗われる。人にやってもらうのは確かに気持ちがいいけれど、心臓が持ちそうにない。

「ヒロ、顔真っ赤ー!」
「うるさい! あんまり洗ってもらってこなかったから緊張してるだけ!」

 三島くんの方に背中を向けると、自ずと六堂の方を見ることになる。当然、俺の反応を見逃してくれるはずもなく、六堂に笑われた。

「そういうことにしとくわ」
「だから、本当にちょっと緊張しただけ! ……夜鷹くん、ありがと」
「ん」

 ただ身体を洗うだけの行為にぎゃあぎゃあと騒ぎ、やっと全てを終えて大きな浴槽に身を沈める。六堂曰く外にも行けるらしいが、内湯でも十分だった。
 此処からでも十分に景色が見える。天井も一部ガラス張りになっているため、上を見上げると一足先に星が見えた。

「天体観測、楽しみだね」
「ここからでも十分だけど」
「悠人はロマンがなさすぎ。外で見たらもっとすごいだろ」

 六堂たちは露天に行くと言って、さっさと内湯から上がってしまった。俺も一緒に行くか迷って、もう少し内湯を堪能することにする。湯の温度はちょうどよく、いつまでも此処にいられそうだ。

「やっと静かになった……」

 六堂たちが居なくなってすぐ、三島くんがハァとため息をつく。口ではそう言うものの、三島くんはいつも六堂たちがいると楽しそうだ。

「でも、六堂の五月蝿さも嫌いじゃないけどね。人がたくさんいる方が楽しいし」
「その言葉、あとで後悔すんぞ。寝る前、絶対騒ぐに一票」
「あはは……」

 それはそうかもしれない。でも、それはそれで楽しみだった。

「ね、外行ってみる?」
「……行くか」

 内湯を出て、外へと繋がる扉を開く。
 外は風が吹いていた。火照った身体にはちょうどよく、熱気をさらっていく風が冷たくて気持ちいい。

「あ、やっと来た」
「俺たちは内湯に戻る」

 六堂たちと入れ替わる形で露天風呂に浸かる。こちらは内湯よりも湯の設定温度が高かった。すぐに逆上せそうだ。

「お前、大丈夫か? 顔赤いけど」

 三島くんから至近距離で顔を覗き込まれてびっくりする。心配してくれての行動なのだろうが、それでもヒッと喉奥で潰れたような声が出た。
 湯に濡れてぺたんとした髪、同じように温まって上気した肌、そして整った顔。リラックス状態なのか、三島くんの表情はいつも以上に穏やかで、ただただ金髪のイケメンだ。俺が女の子だったら、たぶん落ちている。不器用で愛想はないものの、自分にだけは心を許してくれている男のことを、無視できるはずがない。

「紘? お前、本当に大丈夫か?」
「う、うん。大丈夫! でも、もう上がろうかな」

 彼に心配はかけまいと慌てて立ち上がる。そのとき、ぐらりと身体が揺れた。

「うわっ」
「紘!」

 倒れる……! と目をつぶったにもかかわらず、強い衝撃は一向に訪れなかった。後ろから三島くんが抱きとめてくれたからだ。
 三島くんは安堵の息を吐き出すと、だから言わんこっちゃない、と俺を叱った。

「急に立ち上がんな」
「ごめん……」
「倒れたら心配するし、周りにも迷惑かかるだろ」
「うん……」

 三島くんの言う通り、周りにはそこそこ人がいる。転倒したとき、誰かにぶつかる可能性もあったから、三島くんに抱きとめてもらえて助かった。
 そう、助かりは、したんだけど。

「もう大丈夫、だから」

 するりと三島くんの身体から抜ける。今度は別の意味でぶっ倒れそうだった。

「無理すんなよ」
「ありがとう」

 まだまだ温泉を楽しんでいる六堂たちを置いて、俺たちは先に風呂から上がる。
 さっきは一瞬、立ち眩んだだけで湯当たりしたわけではないため、今は元気だ。それでも三島くんは心配そうに何度も俺の顔を覗き込んだ。

「本当に大丈夫だから、その、見られてると着替えづらい……かな」
「ワリィ、けど、マジでなんかあったらすぐ言え」

 一応は納得してくれたらしい三島くんが先に洗面所で髪を乾かしに行く。俺はバスタオルで顔を隠しながら、大きく息を吐いた。
 叫びだしたい。この得体のしれない気持ちをぜんぶ吐き出してしまいたい。
 うまく言語化できるか分からないけれど、とにかく吐き出したくてたまらなかった。
 今まで生きてきて、心臓そのものに重さを感じたことなどないのに、ここのところ胸のあたりが重く感じる。たくさんの気持ちを知って、質量が増している気がする。

「俺、おかしいのかな……」

 弱々しく呟いて、ついにはしゃがみ込む。三島くんはずっと俺のことを気にかけてくれていたのか、髪を乾かしていたはずなのに、すぐ飛んできてくれた。ただ気持ちがいっぱいなだけで大して苦しいわけでもないのに、三島くんは優しく俺の背中を撫でてくれる。

「大丈夫か?」
「ごめん、ちょっと立ってるのが辛くなっただけ。でも目眩とかはないから」
「だとしてもだろ。ほら、髪乾かしてやるから来いよ」
「そこまでは大丈夫だよ……!」

 三島くんは世話焼きだ。そう、ただの世話焼き。なんだけど。
 俺は三島くんの優しさに甘えてしまう。このままだとダメにされてしまう。そして俺は、そういう三島くんの優しいところに――

「どした?」
「ううん。なんでもないよ」

 心配させないよう笑顔を浮かべて大丈夫だとアピールする。
 俺はすっかり、彼の優しさの虜になってしまっていた。


感想 1

あなたにおすすめの小説

あなたのいちばんすきなひと

名衛 澄
BL
亜食有誠(あじきゆうせい)は幼なじみの与木実晴(よぎみはる)に好意を寄せている。 ある日、有誠が冗談のつもりで実晴に付き合おうかと提案したところ、まさかのOKをもらってしまった。 有誠が混乱している間にお付き合いが始まってしまうが、実晴の態度はいつもと変わらない。 俺のことを好きでもないくせに、なぜ付き合う気になったんだ。 実晴の考えていることがわからず、不安に苛まれる有誠。 そんなとき、実晴の元カノから実晴との復縁に協力してほしいと相談を受ける。 また友人に、幼なじみに戻ったとしても、実晴のとなりにいたい。 自分の気持ちを隠して実晴との"恋人ごっこ"の関係を続ける有誠は―― 隠れ執着攻め×不器用一生懸命受けの、学園青春ストーリー。

優等生αは不良Ωに恋をする

雪兎
BL
学年トップの優等生α・如月理央は、真面目で冷静、誰からも一目置かれる完璧な存在。 そんな彼が、ある日ふとしたきっかけで出会ったのは、喧嘩っ早くて素行不良、クラスでも浮いた存在のΩ・真柴隼人だった。 「うっせーよ。俺に構うな」 冷たくあしらわれても、理央の心はなぜか揺れ続ける。 自分とは正反対の不良Ω——その目の奥に潜む孤独と痛みに、気づいてしまったから。 番なんて信じない。誰かに縛られるつもりもない。 それでも、君が苦しんでいるなら、助けたいと思った。 王道オメガバース×すれ違い×甘酸っぱさ全開! 優等生αと不良Ωが織りなす、じれじれピュアな恋物語。

過労で倒れかけの騎士団長を「カツ丼」で救ったら、なぜか溺愛され始めました。

水凪しおん
BL
王都の下町で、亡き両親が残した小さな食堂をたった一人で切り盛りする青年、ルカ。 孤独な日々の中で料理だけを生きがいにする彼の店に、ある冷たい雨の夜、全身を濡らし極限まで疲弊した若き騎士団長、レオンハルトが倒れ込むようにやってきた。 固形物さえ受け付けないほど疲労困憊の彼を救うため、ルカが工夫を凝らして生み出したのは、異世界の食材を組み合わせた黄金色の絶品料理「カツ丼」だった。 その圧倒的な美味しさと温もりに心身ともに救われたレオンハルトは、ルカの料理と彼自身に深く魅了され、足繁く店に通うようになる。 カツ丼の噂はまたたく間に王都の騎士たちや人々の間に広がり、食堂は大繁盛。 しかし、その人気を妬む大商会の悪意ある圧力がルカを襲う。 愛する人の居場所を守るため、レオンハルトは権力を振るって不正を暴き、ルカもまた自らの足で立つために「ルカ商会」を設立する決意を固める。 美味しいご飯が傷ついた心を癒やし、やがて二人の絆を「永遠の伴侶」へと変えていく。 胃袋から始まり、下町の小さな食堂から王都の食を支える大商会へと成り上がる、心温まる異世界お料理&溺愛ファンタジー!

その首輪は、弟の牙でしか外せない。

ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。 第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。 初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。 「今すぐ部屋から出ろ!」 独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。 翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。 「俺以外に触らせるな」 そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。 弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。 本当にこのままでもいいのか。 ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。 その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。 どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。 リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24) ※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。 三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。

【完結】俺とあの人の青い春

月城雪華
BL
 高校一年の夏、龍冴(りょうが)は二つ上の先輩である椰一(やいち)と付き合った。  けれど、告白してくれたにしては制限があまりに多過ぎると思っていた。  ぼんやりとした不信感を抱いていたある日、見知らぬ相手と椰一がキスをしている場面を目撃してしまう。  けれど友人らと話しているうちに、心のどこかで『椰一はずっと前から裏切っていた』と理解していた。  それでも悲しさで熱い雫が溢れてきて、ひと気のない物陰に座り込んで泣いていると、ふと目の前に影が差す。 「大丈夫か?」  涙に濡れた瞳で見上げると、月曜日の朝──その数日前にも件の二人を見掛け、書籍を落としたのだがわざわざ教室まで届けてくれたのだ──にも会った、一学年上の大和(やまと)という男だった。

繋ぎの婚約を契約通り解消しようとしたら、王宮に溺愛軟禁されました

こたま
BL
エレンは子爵家のオメガ令息として産まれた。年上のアルファの王子殿下と年齢が釣り合うオメガ令息が少なく、他国との縁組も纏まらないため家格は低いが繋ぎとして一応婚約をしている。王子のことは兄のように慕っており、初恋の人ではあるけれど、契約終了時期か王子に想い人が現れた時には解消されるものと考えていた。ところが婚約解消時期の直前に王子宮に軟禁された。結婚を承諾するまでここから出さないと王子から溢れるほどの愛を与えられる。ハッピーエンドオメガバースBLです。毎日18時50分公開予定です

君の恋人

risashy
BL
朝賀千尋(あさか ちひろ)は一番の親友である茅野怜(かやの れい)に片思いをしていた。 伝えるつもりもなかった気持ちを思い余って告げてしまった朝賀。 もう終わりだ、友達でさえいられない、と思っていたのに、茅野は「付き合おう」と答えてくれて——。 不器用な二人がすれ違いながら心を通わせていくお話。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。