花嫁になれなくて。

金剛@キット

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9話 ウッカリムラムラ

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 長い腕で腰を抱き、英俊の唇が一気にキスの距離まで、明穂に近づく。 

 明穂は英俊の首に細い腕を回すと・・・

「英さん・・・ 酔っているでしょ?」

 明穂はそのままキスがしたくて、英俊の唇ばかり見ていた。



「念入りに、可愛がられていたのか?」



「・・・何が?」

 欲望で掠れる明穂の声。


「監禁した・・・恋人・・に・・」

 英俊がキスの為に、顔を少し傾けた。

 お互いの唇が、重なる・・ 寸前・・・


「あの人・・潔癖症だから・・・無いよ?」
 
 明穂の言葉に英俊の唇がサッと離れ・・・


「待てよ・・・ プラトニックだったのか?!」

 眉間にシワを寄せ、英俊は明穂を問い詰める。


「・・・違うよ、僕が心身ともに清らかになるまで・・しないって・・」

 自分で言っているうちに、明穂は恥ずかしくなり、英俊から顔を背け離れる。


「何だよ!! その失礼な理由は、何様だ?!」

 明穂の腰を抱いたまま、怒る英俊。


「ソレは・・・ 職業柄みたいなモノらしくて・・ 医者だから、美容整形の・・・」
 
 元カレを弁護する気などは全く無いけれど・・・ 
 
 明穂は何となく、そんな奴と付き合っていた自分が恥ずかしくて、庇うような言い方をしてしまう。

「医者?」
 
 険悪な目をする英俊に、明穂は胸まで服を捲って見せた。

「ほら見て! ムダ毛・・ 全部、脱毛されちゃって・・ 生えないし」

「ソレで滑々なのか!」

 艶っぽい空気は消し飛んでしまったのに、興味津々の英俊に胸を撫で回されて、明穂は微妙な気持ちになる。


「清らかって・・・ もしかして明穂はまだ、童貞なのか?」

 心配そうに英俊に訊ねられ、2人の間に気まずい空気が流れ出し… 仕方なく明穂は口を開く。


「一応・・・ 高校の時に、違う人と経験済みだけど?」

<英さんキスしないの?>

 真っ赤な顔で、おずおずと告白する明穂に、英俊は渋面で胸の上まで捲った服を下ろす。


「ウッカリ触って悪かった・・・ ずっと多忙で、性欲解消してないから・・・ ついムラムラして・・」

 明穂の肩をトントンと叩きため息をつく英俊。


「ウッカリ、ムラムラ?」

<僕に性的興味を持ったというコト? ソレで間違いない?>

 ジッと明穂が首を傾げながら、英俊を見つめると・・・ 


「優しいお兄さんがが、エロ狼に変身して、怖かったか? もうしないから安心しろよ」
 
 ツンと尖って、自己主張を始めた明穂の乳首を、英俊は服の上から指の背で撫で・・・ 

 キュッと摘まむ。


「ああっ・・英さん! ・・・言ってるコトとやってるコトが違うよ?」

<キス欲しかったなぁ・・・>

 文句を言いつつ明穂は無抵抗。


「何だよ、明穂はお触りおOKか?」

 ふざけて腰をグイグイ引き寄せ、英俊はニヤニヤ笑い明穂を見下ろす。


「・・・・・・」

<期待しても良いのかなぁ? 初恋の人だと告白したら、キスしてくれるかなぁ?>

 瞳をキラキラさせ、明穂の期待はドンドン膨らむが・・・



「バイト探すと言っていただろう? 近所にある知り合いのカフェで募集してるぞ」
 
 唐突に英俊は、話題を変えてしまう。

「んん?」



「バイトだよ明穂!」

 ニッコリ微笑む英俊。







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