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第一話
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「貴様との婚約を破棄する」
わたくしの婚約者が卒業パーティーの場で大声をあげて、にらみつけてきたわ。予想通り&滑稽すぎて笑いそうになるけどがまんがまん。
「どうしてですの?」
わたくしは、悲しそうに、かつ不思議そうに尋ねる。ん、なぜ予想通りかって?それはもちろんわたくしが転生者であるからよ。
この世界はわたくしが前世でやっていたゲーム「異世界プリンセスストーリー」であるの。わたくしは前世で交通事故に遭い、気づいたらこちらの世界にいたわ。悪役令嬢「バイオレッタ・スリマーラ」としてね。ゲームだと、ヒロインの男爵令嬢「エマ・アランダ」がわたくしの婚約者である王太子を筆頭に上位貴族の息子たちと王立学園で恋に落ちていくわ。もちもん「バイオレッタ」は激怒。王道の展開でエマをいじめるのよ。そして最終的には彼女を毒殺しようとする。でも、彼女が飲むティーカップに毒を仕込んだら、「バイオレッタ」の婚約者である王太子が飲んじゃうのよね。王太子は瀕死状態になるけど、光魔法という極めてレアな「聖女」しか使うことができない魔法が突然めざめたエマが助けてしまうのよ。「バイオレッタ」は王族殺害未遂&「聖女」へのいじめで王太子に卒業パーティーで婚約破棄を告げられ、国外追放を命じられるわ。
転生したとわかったときは絶望したけど、よく考えたらヒロインをいじめなければわたくしは断罪されない!だから学園に入学してからはヒロインにいっさい近づかず、たのしー公爵令嬢ライフを満喫したわ。ヒロインと攻略対象が恋に落ちるのはゲーム補正があるでしょうからわたくしには止められないだろうし、すっかり放っておいた。でも、ここで婚約破棄ということはやっぱりゲームのとおりなのね。だけど、わたくしはいじめてもいないし、毒も仕込んでいないわ。だから、王太子の勝手な婚約破棄ということで片付けられるでしょうし、ヒロインも婚約者がいることを知っておきながら王太子をたぶらかした女として、処罰されるのではないのかしら。たとえわたくしが婚約破棄されたとしても、有責はあちらだし、正直王太子はわたくしの好みではないから悲しくも何ともないわ。この国筆頭公爵家の娘であるわたくしならすぐ次の相手も見つかるはずよ。というか、すでに隣国の王太子に目をつけているのだけどね。
そんなことをわたくしが考えて、内心にやにやしていると王太子がゲーム通りの言葉を発した。
「とぼけているのか?本当に心当たりがないのか自分の胸に聞いてみろ」
「いえ。わたくし何もしておりませんけど?もしかして、殿下の隣にいるご令嬢に関係があるのですか?」
ヒロインはもちろん王太子の横にいるわ。後ろには攻略対象をはべらせているけれど、もしかして、逆ハールートかしら。さてさて、わたくしがゲームとは異なるセリフをいったわよ。王太子とヒロインはどうするのかしら?王道の悪役令嬢のざまぁだとここで「ふざけるな」と言ってほしいわね。
「関係があるも何も、そなたとスリマーラ公爵の悪事を暴いたのはエマ・アランダ嬢だぞ」
は?何?悪事って?しかもそこ、いじめではないの?
「どういうことですの?」
「本当に分からないのですか?まぁ、それもそうか」
「それもそうとはどういうことだ?エマ嬢」
「いえ、こちらの話ですわ。バイオレッタ・スリマーラ様、あなたと公爵様は隣国に通じているという情報を殿下は入手されました。その情報の真意を確かめるため、情報収集にたけている私の家、アランダ男爵家が名指しされたのです。我が男爵家が5年をかけて慎重に調べを進めていった結果、スリマーラ公爵家が隣国に通じ、王家を滅ぼそうとしているという事実が発覚いたしました」
わたくしの婚約者が卒業パーティーの場で大声をあげて、にらみつけてきたわ。予想通り&滑稽すぎて笑いそうになるけどがまんがまん。
「どうしてですの?」
わたくしは、悲しそうに、かつ不思議そうに尋ねる。ん、なぜ予想通りかって?それはもちろんわたくしが転生者であるからよ。
この世界はわたくしが前世でやっていたゲーム「異世界プリンセスストーリー」であるの。わたくしは前世で交通事故に遭い、気づいたらこちらの世界にいたわ。悪役令嬢「バイオレッタ・スリマーラ」としてね。ゲームだと、ヒロインの男爵令嬢「エマ・アランダ」がわたくしの婚約者である王太子を筆頭に上位貴族の息子たちと王立学園で恋に落ちていくわ。もちもん「バイオレッタ」は激怒。王道の展開でエマをいじめるのよ。そして最終的には彼女を毒殺しようとする。でも、彼女が飲むティーカップに毒を仕込んだら、「バイオレッタ」の婚約者である王太子が飲んじゃうのよね。王太子は瀕死状態になるけど、光魔法という極めてレアな「聖女」しか使うことができない魔法が突然めざめたエマが助けてしまうのよ。「バイオレッタ」は王族殺害未遂&「聖女」へのいじめで王太子に卒業パーティーで婚約破棄を告げられ、国外追放を命じられるわ。
転生したとわかったときは絶望したけど、よく考えたらヒロインをいじめなければわたくしは断罪されない!だから学園に入学してからはヒロインにいっさい近づかず、たのしー公爵令嬢ライフを満喫したわ。ヒロインと攻略対象が恋に落ちるのはゲーム補正があるでしょうからわたくしには止められないだろうし、すっかり放っておいた。でも、ここで婚約破棄ということはやっぱりゲームのとおりなのね。だけど、わたくしはいじめてもいないし、毒も仕込んでいないわ。だから、王太子の勝手な婚約破棄ということで片付けられるでしょうし、ヒロインも婚約者がいることを知っておきながら王太子をたぶらかした女として、処罰されるのではないのかしら。たとえわたくしが婚約破棄されたとしても、有責はあちらだし、正直王太子はわたくしの好みではないから悲しくも何ともないわ。この国筆頭公爵家の娘であるわたくしならすぐ次の相手も見つかるはずよ。というか、すでに隣国の王太子に目をつけているのだけどね。
そんなことをわたくしが考えて、内心にやにやしていると王太子がゲーム通りの言葉を発した。
「とぼけているのか?本当に心当たりがないのか自分の胸に聞いてみろ」
「いえ。わたくし何もしておりませんけど?もしかして、殿下の隣にいるご令嬢に関係があるのですか?」
ヒロインはもちろん王太子の横にいるわ。後ろには攻略対象をはべらせているけれど、もしかして、逆ハールートかしら。さてさて、わたくしがゲームとは異なるセリフをいったわよ。王太子とヒロインはどうするのかしら?王道の悪役令嬢のざまぁだとここで「ふざけるな」と言ってほしいわね。
「関係があるも何も、そなたとスリマーラ公爵の悪事を暴いたのはエマ・アランダ嬢だぞ」
は?何?悪事って?しかもそこ、いじめではないの?
「どういうことですの?」
「本当に分からないのですか?まぁ、それもそうか」
「それもそうとはどういうことだ?エマ嬢」
「いえ、こちらの話ですわ。バイオレッタ・スリマーラ様、あなたと公爵様は隣国に通じているという情報を殿下は入手されました。その情報の真意を確かめるため、情報収集にたけている私の家、アランダ男爵家が名指しされたのです。我が男爵家が5年をかけて慎重に調べを進めていった結果、スリマーラ公爵家が隣国に通じ、王家を滅ぼそうとしているという事実が発覚いたしました」
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