どうしようもない、疼き。

Yuuka

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変態、なんですね。

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変態だ。
そう、思う。

変態だ。
私が、疼く。

目をつぶって、
身体を巡る血液の流れに馳せる。
グルグル グルグル
熱く、熱くなっていく。


圧迫感。
雑音にまみれた、ぐちゃぐちゃで統制のない密集。

ぎゅうぎゅうに押し込まれた車内。
じっと、カバンをギュッと抱きしめているしかできない。
この息苦しさが、どこか生きにくさと重なっていく。


秘めたる、わずかな振動。
ポケットの奥でそっとスイッチを入れる。

なんてはしたない女なのって。
身体中が、身震いする。

現実世界との曖昧な境界が、
少しずつ鮮明に、切り離されていく。
私の体から、感覚が、切り離されていく。

身体中が強ばって。
私の感覚は研ぎ澄まされていくの。

身体中を弄るその手が、指が。
もっともっと…。

……んっ。
……あっ。

私の芯から、身体中にビリっと電気が走ったあと。
一瞬で、弛緩していく。

あぁ……。

この感覚が、
この感覚が、
たまらない。

わずかな振動が虚しく膣の奥で響いている。
もう、私は、弛緩している。
なんてはしたないの。
赤ん坊が、垂れ流す涎のように。意思や意識とは無関係に、垂れ流している。

どんなにきつく、圧迫されても、今の私には痛みもない。
浮遊している空気のような私。

「……次、おりる駅ですよ。」

そっと耳打ちしてきた男の声が、
どこか聞いたことのある声で、現実が一瞬でやってきた。

身体中が硬直して、振り返るに振り返れない。
時間と空気が、固まった。

「……降りるぞ。」

固まっている私の腕を掴んで、雪崩の中に紛れ込むように、電車を降りた。
腕に食い込む、指が、長くて力強くて。
身体中が熱くて、沸騰してしまいそうなくらい。

振り返れない。顔を上げられない。
この、声の主が。
この、声の主が。

「……先輩って、変態ですよね。俺、今、めっちゃやばいです。」

また、耳元で囁く。

そう、同じ社で、同じ部署で、同じチームで。
いや、むしろ、私についている後輩。

「・・・・・・もしかしたら、ですけど。スイッチ切り忘れてますよね。」

また、耳元で。

身体中に、心臓の音が響いてる。
私の奥で無機質に繰り返す振動に、私がまた悦んでいる。

呆れるくらい、今、この声に。
欲情している。

どうしよう。
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