1 / 3
王妃にしてやったのだから寵愛は求めるな
しおりを挟む
今日、結婚をしました。
王妃になるという目標達成した。
めちゃくちゃ我慢したし、めちゃくちゃ腹立つことも笑顔で乗り切った。
入社して初めて獲った大口契約バリに嬉しい。
涙が止まらなかった。
式中はずっと泣いていた。
ほろりほろりと泣くよう努めたのだから止められない涙を許してほしい。
そして、私は王城内の王妃宮に用意された自室で泣き腫らした目を冷やしながらも思い出してはまた泣いた。
そんなことを繰り返していたらあっという間に夕食どきとなり、一旦、涙は引いてくれた。
空腹に涙も勝てないんだ。
夫となった皇帝と式の思い出話をする事なく無言で過ごす。
その方が有難い。
だって、ウザいんだもん。
容姿端麗、文武両道、文句なしな人だ。
ハイスペック野郎と結婚なんかしなきゃならないからこそ血と汗と涙の苦労人生だった。
何一つ良い思い出がない。
10代の時しか体験できないことってあると思うんだよね?
大人になってからもできるけど気持ちも大人だからさ。
違うんだよね。
やっぱりあの時にしておけば。。。みたいなことってある。
そんな事やあんな事を何一つ出来なかった。
こんな事を考えてたら料理の味さえ感じずに夕食が終わり、入浴も終わっていた。
気づいたら、再び腫れ上がった目を冷やされていた。
外の空気を浴びたくてふらふらとテラスに出てカウチソファにだらりと寝転んだ。
侍女は慌てて苦言を呈す。
初夜だもんね。侍女さん達ありがとうございます。
でもね。初夜は無いよ。
ハイスペック旦那様はここに来ないと予想している。
メッセージを目で送ると察しが良いのか溜息を吐いて侍女さんは私にブランケットをかけて部屋の中へと戻って行った。
王城で働く人々は私よりも数倍、努力している人達なんだと痛感した。
明日からは王妃としてしっかり働くから眠りにつくまでダメなやつで居させて欲しいと願う。
(だって、正妃になるためだけに全てを賭けてきたんだもの。)
思い出したらジーンと目頭が熱くなってゆく。
コンコン
ノック音が聞こえ、熱を発し始めた目頭は急激に冷えていく。
ドアが開くと誰かが入室したようだ。
ここへ来る人に心当たりはないが、考えられる人はいる。
そう!ハイスペック旦那様
来ないと高を括っていたのに来てしまった。
来たとなれば初夜か?。。。
んなわけない。ハイスペックで嫌味を言う旦那様。
嫌味を言いに来たのだ。
嫌味を言われる為にこのグウタラな体勢を崩したくない。
でもダメだ。起きましょう。
体を起こし、ソファから立ち上がったところでハイスペック旦那様の声が聞こえた。
『そのままで良い。顔を見たくないからな。』
ちぇっ!出たよ。クソ嫌味。
はぁ。マジでだる。
でも挨拶はしなきゃだよね。と考えたところでハイスペック旦那様の声が再び。
『挨拶も良い。声を聞いたら暫く吐き気が止まらんし、悪夢に魘される。勘弁して欲しい。』
はい!頭の中で首絞めてやったわ!と想像したところで再びハイスペック旦那様。
『お前を正妃にしてやった。
もうお前にしてやれる事はない。
初夜含めて閨は期待するな。
お前との子は存在しない。
存在させない。
よってお前は名ばかりの正妃であり、
後継は側妃から出す。
邪魔してくれるなよ。
私の視界に入らないよう大人しくしてろ。
以上だ。』
ハイスペック旦那様は言いたいことだけ告げると部屋を出ていった。
『最高じゃん』
私はそっとつぶやき小さくガッツポーズをした。
王妃になるという目標達成した。
めちゃくちゃ我慢したし、めちゃくちゃ腹立つことも笑顔で乗り切った。
入社して初めて獲った大口契約バリに嬉しい。
涙が止まらなかった。
式中はずっと泣いていた。
ほろりほろりと泣くよう努めたのだから止められない涙を許してほしい。
そして、私は王城内の王妃宮に用意された自室で泣き腫らした目を冷やしながらも思い出してはまた泣いた。
そんなことを繰り返していたらあっという間に夕食どきとなり、一旦、涙は引いてくれた。
空腹に涙も勝てないんだ。
夫となった皇帝と式の思い出話をする事なく無言で過ごす。
その方が有難い。
だって、ウザいんだもん。
容姿端麗、文武両道、文句なしな人だ。
ハイスペック野郎と結婚なんかしなきゃならないからこそ血と汗と涙の苦労人生だった。
何一つ良い思い出がない。
10代の時しか体験できないことってあると思うんだよね?
大人になってからもできるけど気持ちも大人だからさ。
違うんだよね。
やっぱりあの時にしておけば。。。みたいなことってある。
そんな事やあんな事を何一つ出来なかった。
こんな事を考えてたら料理の味さえ感じずに夕食が終わり、入浴も終わっていた。
気づいたら、再び腫れ上がった目を冷やされていた。
外の空気を浴びたくてふらふらとテラスに出てカウチソファにだらりと寝転んだ。
侍女は慌てて苦言を呈す。
初夜だもんね。侍女さん達ありがとうございます。
でもね。初夜は無いよ。
ハイスペック旦那様はここに来ないと予想している。
メッセージを目で送ると察しが良いのか溜息を吐いて侍女さんは私にブランケットをかけて部屋の中へと戻って行った。
王城で働く人々は私よりも数倍、努力している人達なんだと痛感した。
明日からは王妃としてしっかり働くから眠りにつくまでダメなやつで居させて欲しいと願う。
(だって、正妃になるためだけに全てを賭けてきたんだもの。)
思い出したらジーンと目頭が熱くなってゆく。
コンコン
ノック音が聞こえ、熱を発し始めた目頭は急激に冷えていく。
ドアが開くと誰かが入室したようだ。
ここへ来る人に心当たりはないが、考えられる人はいる。
そう!ハイスペック旦那様
来ないと高を括っていたのに来てしまった。
来たとなれば初夜か?。。。
んなわけない。ハイスペックで嫌味を言う旦那様。
嫌味を言いに来たのだ。
嫌味を言われる為にこのグウタラな体勢を崩したくない。
でもダメだ。起きましょう。
体を起こし、ソファから立ち上がったところでハイスペック旦那様の声が聞こえた。
『そのままで良い。顔を見たくないからな。』
ちぇっ!出たよ。クソ嫌味。
はぁ。マジでだる。
でも挨拶はしなきゃだよね。と考えたところでハイスペック旦那様の声が再び。
『挨拶も良い。声を聞いたら暫く吐き気が止まらんし、悪夢に魘される。勘弁して欲しい。』
はい!頭の中で首絞めてやったわ!と想像したところで再びハイスペック旦那様。
『お前を正妃にしてやった。
もうお前にしてやれる事はない。
初夜含めて閨は期待するな。
お前との子は存在しない。
存在させない。
よってお前は名ばかりの正妃であり、
後継は側妃から出す。
邪魔してくれるなよ。
私の視界に入らないよう大人しくしてろ。
以上だ。』
ハイスペック旦那様は言いたいことだけ告げると部屋を出ていった。
『最高じゃん』
私はそっとつぶやき小さくガッツポーズをした。
0
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
愛を騙るな
篠月珪霞
恋愛
「王妃よ、そなた一体何が不満だというのだ」
「………」
「贅を尽くした食事、ドレス、宝石、アクセサリー、部屋の調度も最高品質のもの。王妃という地位も用意した。およそ世の女性が望むものすべてを手に入れているというのに、何が不満だというのだ!」
王妃は表情を変えない。何を言っても宥めてもすかしても脅しても変わらない王妃に、苛立った王は声を荒げる。
「何とか言わぬか! 不敬だぞ!」
「……でしたら、牢に入れるなり、処罰するなりお好きに」
「い、いや、それはできぬ」
「何故? 陛下の望むままなさればよろしい」
「余は、そなたを愛しているのだ。愛するものにそのような仕打ち、到底考えられぬ」
途端、王妃の嘲る笑い声が響く。
「畜生にも劣る陛下が、愛を騙るなどおこがましいですわね」
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる