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フラヴィオとの出会い
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馬車に揺られてやって来た先は…コレッティの屋敷がある、緑生い茂る田園都市、といった風情の閑静な邸宅街とは打って変わって、川幅のある運河と遊歩道を挟んだ向こう側は庶民街、それも商業地区みたいな、という夜中には騒音の届きそうな住環境の、…まさに崖っぷちのギリ貴族街。まあ僕はこういうの嫌いじゃないからいいけど…
にしても父親が用意した屋敷だが…日本の庶民だった僕には十分すぎるほど大きな家だが、この貴族街の中では、なんだかここに建ってちゃ申し訳ないくらいにちっぽけで質素な場違い感…
ガクリ…お父さんは何が何でも僕に苦労をさせたいらしい。まるで子供を崖下に落とすパパライオンの様に…
え~?公爵家と婚約出来るくらいの大貴族ならもっと立派なお屋敷くらい簡単に買えるでしょ~…苦労は買ってでもしろって言うんだから…買ってよ!
とにかく!僕とその男爵子息の結婚は、お式も披露宴もなく、たった一枚の紙切れであっという間に受理されている。
屋敷と言い結婚申請書と言い…仕事早いなスタンリー!さすが名門家の執事!
「お荷物全て降ろし終えました。ではわしはこれで。坊ちゃまお元気で」
「あ…、御者さん待って!…行っちゃった…。中まで運んでよね、もう!」
七つのトランクとともにポツン…と放り出された僕は、覚悟を決めてその質素な屋敷のドアノッカーに手をかけた。
呼び出し音に顔を出したのはおじいちゃんに片足突っ込みかけた…執事?
「お待ちしておりました。あなたがイヴァーノ様でございますね。ただいまフラヴィオ様をお呼びします。おっと、その前に荷物を運び入れなければ…うぅっ!腰が!」
トランクをホールに入れようと張り切るが、ゴメン。このトランクはレイヤーの裏技を駆使して限界まで圧縮して詰めてきたから見た目以上に重量があるのだよ。
「あーあーあー!おじいちゃん無理しない!これは僕が運びますから、そのブラボー様とやら呼んで来てください。ほらかして!」
「これはこれは…面目ない」
お年寄りと子供には優しく…、これは人として当然のことだ。しょうがない…一個づつ自分で…お、重!…つか、使用人とか居ないわけ?一応貴族の屋敷なのに。
薄暗いうえにホコリっぽいホールに人影はない。物音もしないところを見ると使用人は居ないんだろう。
父親からは〝当座の金”とやらを預かっている。つまりこれで色々整えて、これを元手に自力で増やさねばならない。投資とか?商売とか?
あとは屋敷を整えるのに何が必要なんだろう?…メイドとか?コックとか?
「あなたが我が妻イヴァーノ殿か」
「ん?」
うっかり思考の海に浮かんでいる僕の背後からかけられたのは、どこはかとなくノーブルで柔らかな声…
「おおっ!」
振り返るとそこに居たのは…『ドキナイ』のどんなキャラにも負けないような美形…、でも肌艶はちょっと悪い。
年の頃は二十歳前後…だろうか?紫がかったモーブシルバーの髪が月の光を受けキラキラと輝いている。瞳は…青みがかったこれまたグレー。
顔面つよ!つっよいわ~!これがホントの顔面国宝ってやつか?
平常心を装っていたが内心気が気じゃなかったBLワールド。だって女装コスするからって僕にそういう性的嗜好があるか?っていわれたら必ずしもそうじゃないわけで…
それがイヴァーノに生まれ変わって間髪入れず結婚、それも受け、と理解した瞬間から正直言うとブルーもブルー、ミッドナイトブルーだったのだ…、が!これなら…抱かれてもいい気がする…ポッ…冗談だけど。
「どうなされた」
「いえ。ゴホン!はじめましてブラボー様…僕がコレッティ家の三男で…イヴァーノです」
「これは…なんと美しいお方だ。侯の言われた通りであったか」
おっと。どうやらお父さんは息子自慢(顔限定)をしたらしい。テレテレ…
「あの…夫夫ですから呼び捨てでいいですよ」
「ならば夫である私のこともフラヴィオと呼び捨てて頂きたい」
「フラヴィオ…」
…ちょっと発音が違ったか…
「そういえばさっきのおじいさんは?」
「ああ。彼は昔から私の世話をしている男でロデオと言う。従者でも執事でも…何とでも呼んでいただきたい」
「よろしくロデオさん」
「こちらこそイヴァーノ様」
早い話が〝爺や”ってやつね。そのロデオの背後からピョコっと顔を出したのが、まるでウィーン合唱団にでも並んでそうな透明感を醸し出してるピンクシルバーの髪を持つ男の子。
「この子は私の…弟で…ルイージと言う。仲良くしてやってくれるか」
なるほど、扶養家族付きか。
「弟君よろしくね」サッ
「え、あ、あの…よろしくお願いしますイヴァーノ様」キュ
「か、」
「か?」
「かんわい~い!何この子、超可愛いんだけど!ルイージ君?なんか青いオーバーオール着せたくなる名前だけど仲良くしようね!」ブンブン
「は、はは、はい」
僕はここだけの話だが、実はブラコンに分類される性質を隠し持っている。リアル弟のお弁当を毎日作ってたのはこの僕だ。かわいいかわいい弟。異世界に来ちゃって一番未練だったのは弟に会えなくなった事だったりする…
その僕に与えられた弟と言う存在…はっ!これはもしや転生特典…!
美形の夫と美少年の弟…なかなか悪くない。あれ?なんか…ハピネスの予感…!
因みに本物の家族のことはそれほど心配していない。
イヴァーノあっちに居る前提だけど…、うちの家族なら何が起きたか少し話を聞いたらピンとくるだろうし、笑いながら事態を受け入れるメンタリティだ。
…達者で暮らせよイキリイヴァーノ。奴らは甘くないぞ!
にしても父親が用意した屋敷だが…日本の庶民だった僕には十分すぎるほど大きな家だが、この貴族街の中では、なんだかここに建ってちゃ申し訳ないくらいにちっぽけで質素な場違い感…
ガクリ…お父さんは何が何でも僕に苦労をさせたいらしい。まるで子供を崖下に落とすパパライオンの様に…
え~?公爵家と婚約出来るくらいの大貴族ならもっと立派なお屋敷くらい簡単に買えるでしょ~…苦労は買ってでもしろって言うんだから…買ってよ!
とにかく!僕とその男爵子息の結婚は、お式も披露宴もなく、たった一枚の紙切れであっという間に受理されている。
屋敷と言い結婚申請書と言い…仕事早いなスタンリー!さすが名門家の執事!
「お荷物全て降ろし終えました。ではわしはこれで。坊ちゃまお元気で」
「あ…、御者さん待って!…行っちゃった…。中まで運んでよね、もう!」
七つのトランクとともにポツン…と放り出された僕は、覚悟を決めてその質素な屋敷のドアノッカーに手をかけた。
呼び出し音に顔を出したのはおじいちゃんに片足突っ込みかけた…執事?
「お待ちしておりました。あなたがイヴァーノ様でございますね。ただいまフラヴィオ様をお呼びします。おっと、その前に荷物を運び入れなければ…うぅっ!腰が!」
トランクをホールに入れようと張り切るが、ゴメン。このトランクはレイヤーの裏技を駆使して限界まで圧縮して詰めてきたから見た目以上に重量があるのだよ。
「あーあーあー!おじいちゃん無理しない!これは僕が運びますから、そのブラボー様とやら呼んで来てください。ほらかして!」
「これはこれは…面目ない」
お年寄りと子供には優しく…、これは人として当然のことだ。しょうがない…一個づつ自分で…お、重!…つか、使用人とか居ないわけ?一応貴族の屋敷なのに。
薄暗いうえにホコリっぽいホールに人影はない。物音もしないところを見ると使用人は居ないんだろう。
父親からは〝当座の金”とやらを預かっている。つまりこれで色々整えて、これを元手に自力で増やさねばならない。投資とか?商売とか?
あとは屋敷を整えるのに何が必要なんだろう?…メイドとか?コックとか?
「あなたが我が妻イヴァーノ殿か」
「ん?」
うっかり思考の海に浮かんでいる僕の背後からかけられたのは、どこはかとなくノーブルで柔らかな声…
「おおっ!」
振り返るとそこに居たのは…『ドキナイ』のどんなキャラにも負けないような美形…、でも肌艶はちょっと悪い。
年の頃は二十歳前後…だろうか?紫がかったモーブシルバーの髪が月の光を受けキラキラと輝いている。瞳は…青みがかったこれまたグレー。
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「どうなされた」
「いえ。ゴホン!はじめましてブラボー様…僕がコレッティ家の三男で…イヴァーノです」
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「あの…夫夫ですから呼び捨てでいいですよ」
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…ちょっと発音が違ったか…
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「こちらこそイヴァーノ様」
早い話が〝爺や”ってやつね。そのロデオの背後からピョコっと顔を出したのが、まるでウィーン合唱団にでも並んでそうな透明感を醸し出してるピンクシルバーの髪を持つ男の子。
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なるほど、扶養家族付きか。
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「え、あ、あの…よろしくお願いしますイヴァーノ様」キュ
「か、」
「か?」
「かんわい~い!何この子、超可愛いんだけど!ルイージ君?なんか青いオーバーオール着せたくなる名前だけど仲良くしようね!」ブンブン
「は、はは、はい」
僕はここだけの話だが、実はブラコンに分類される性質を隠し持っている。リアル弟のお弁当を毎日作ってたのはこの僕だ。かわいいかわいい弟。異世界に来ちゃって一番未練だったのは弟に会えなくなった事だったりする…
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因みに本物の家族のことはそれほど心配していない。
イヴァーノあっちに居る前提だけど…、うちの家族なら何が起きたか少し話を聞いたらピンとくるだろうし、笑いながら事態を受け入れるメンタリティだ。
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