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日常から新たな一歩へ
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僕とフラヴィオがビアジョッティ伯爵夫妻となり早3ヶ月がたとうとしている。
リコとエルモにより屋敷は磨かれ今では埃っぽさなどどこにもない。
彼らは毎朝目覚めとともに釜に火をいれ、サロン(リビング兼用)とダイニングを片付けながら僕の起床を待つ。
そして僕は階下に降り、洋風朝食の定番、パンケーキかフレンチトーストかスコーン(ローテーション)とオムレツなどの卵料理、ソーセージやベーコンといったたんぱく質を用意する。もちろんサラダやフルーツなどのビタミン群も忘れずに。
その横ではすっかり執事姿が板についたロデじいが(見掛けだけ)大人にコーヒーを、子供たちにはカフェオレをいれている。執事といったら紅茶がつきものだが僕はコーヒー党なので朝はこっちで。
因みに朝食が結構しっかりめなのは、僕不在の昼食がどうしても軽めになってしまうからだ。
昼はほとんどが患者から差し入れられるマフィンやクッキー、ビスケットで、これにお手製のジャムと自家製ヨーグルトを添えるのがウィークディのランチである。補足だがこれらの差し入れは僕のリクエストだ。ニヤリ…
そうして僕が家を出ると午前中、フラヴィオは馬の世話を、ロデじいは菜園を、ルイルイは屋敷中に花を飾り(もちろん贈り物)リコとエルモは個室の掃除と洗濯をする。
昼過ぎ小腹を満たすとロデじいは食器磨きを始め、フラヴィオと子供たちは授業を始める。
…事務仕事?
残念ながらこの屋敷に夜会の招待は来ないし茶会を開催する予定もない。つまり仕分けするカードはこない。そしていつもニコニコ現金払いの僕に勘定書も届かない。
伯爵家としてランクアップした時、はじめて事務仕事は発生するのだろう。それに備えてフラヴィオには今のうちに、世の中のこと、特に物価を理解してもらいたい。
授業の後、フラヴィオ、ルイルイ、ロデじいは自由時間になる。
なんでもフラヴィオとルイルイは貴族街を散歩したり(庶民街へ単独で行くのはまだ禁止している)非番のセルジオと遊びに行ったりするらしいし、ロデじいは隣家の執事に誘われてチェスクラブに行ったりするらしい。碁会所…的な?
そんなわけで五人にはそれぞれちょっとずつお小遣いを渡している。
何故!?とお思いだろう。僕もそう思う。が、使わなくてはいつまでたってもお金の価値が覚えられない。なのでこれもまた勉強であり未来の僕のためでもある。代わりにフラヴィオとルイルイにはお小遣い帳をつけさせ毎夜確認するようにしている。
そして夕方、僕の帰宅を待って夕食作りは開始される。
夕食も一汁一菜にメイン料理と主食が基本だ。驚くことにこの世界では豊かな人ほどあまり野菜を摂らないらしい。価値観の剥離が…
だが僕は皆の健康とフラヴィオ、ルイルイの美貌を守るため極力野菜を使うようにしている。これは節約とは別の話できっと今後も変わらない。
夕食の支度をする傍らお風呂のお湯を溜めるのだが、入浴はルイルイ、僕とフラヴィオ、ロデじいで、リコとエルモは最後に掃除しながら入る…というのが決まった順だ。けど毎日入るとは限らない。僕なんか忙しければ頭からザバっと浴びて三分分だし、基本家にいるルイルイなんかもロデじいに全身拭かれて終わり、という日があったりする。
そんなルーティーンが繰り返されるある週末のことだ。
しばらく遠方に出張していたセルジオとフランコが大きな籠を持ってやって来たのは。え?出張中、僕の着替えはどうしてたのかって?鍵を預かる僕は不在の間も出入り自由だ。
「おかえり。で、どこ行ってたって?」
「海に面したシシリア領だ」
「悪人の取り締まりでな」
「へー?それはお疲れ様」
「ほら土産。労うならこれでなんかうまいもん作ってくれよ」
ドン!と置かれたのは籠一杯の様々な魚介類。
「え!…魚に貝にイカに…小エビ…すっご!」
「俺たちじゃ焼いて食べる以外何も出来なくてな」
「そもそも魚介は処理がな…お前平気だろ?」
言っておくが僕は前世から魚が捌ける(丁寧ではない)魚介のプロ。塩辛だって作っちゃうよ?何故なら大抵の場合切り身よりも丸ごとの方が安かったからだ。骨せんべいとかも大好きだし。
だからと言って、フランコは僕を何だと思っているのだろう。一応イヴァーノは侯爵家の生まれだよ?舐めてんのかな?
「僕が魚料理に精通してると何故思った…」
「そりゃお前、信頼ってやつだ」
なんのだよ!
「まあいいや。従兄の頼みじゃぁ仕方ない。大船に乗った気分で任せたまえ」
魚なら僕も久々に食べたかったしね!嬉しいっちゃ嬉しい!
帰路に三日ほど要したという二人の持ち帰った魚介は氷で冷やされている。クール宅急便の無いこの世界だが、王宮なんかには氷室もあるし、生モノの運搬には氷が用いられている。(冬場に作っておくんだよ)
それでも生で食べるのはちょっと危険だろう。カルパッチョは無理だな。食べたかったけど…よし!気を取り直してアレにするか!
ということで…
「ハーイ、出来たよー!」
「イヴ、これはまた美味しそうだね。いい匂いだ」
「フラヴィオは魚介がお好きですか?」
「…私の母国は海が無いのだよ。だからこそ魚介は特別な晩餐に用いられる」
「そうなんだ。じゃあフラヴィオもそれほど食べられなかったでしょ?いっぱい食べてね」
何かを言いかけて制止されるロデじい。もういいって!見栄は張らなくて!
大皿で作ったのはアクアパッツァと小エビとイカのフリッター。あとはボンゴレビアンコ。ここで声を大にしたいのは、我が家のパスタは僕の自家製ってこと。
パスタからピザ、クッキーにパンまで…僕のことは小麦粉の魔術師と呼んでいただきたい。そうだな、ソースが完成したら(今試作中)お好み焼きでも焼いてみるか。
「いやー美味い!全部美味い!」
「ここに持ってきたのは正解だったなフランコ」
「酒がすすむ!」
ワインとビールも持参するあたり、この二人は我が家の家計をよく分かっている。と言うか、手ぶらで来たら追い返すって言ってあるからね。
宴もタケナワ。セルジオは一枚のカードをフラヴィオに差し出した。
それはセルジオに頼まれたご両親の知り合いの知り合いである子爵家で行われる朗読会への招待カード。
「小さな会だが俺も旧知の気の良い方々の集まりだ。あーゴホン、イヴァーノの名に尻込みしていたようだが…」
失礼な。何が言いたい。
「最後にはご理解いただけたようだ。これを、フラヴィオ」
「かたじけないセルジオ。だがこれでようやく社交界へ出られるのだね」
「そんなに楽しみだったの?」
「言ったろうイヴ。私は君の名誉を取り戻したい」
僕には僕の目論見があるのだが、フラヴィオにはフラヴィオの目的があるらしい。
なんにせよこれを足掛かりにいずれはもっと大きな夜会へ出席するつもりだ。
…ある野望のために…
リコとエルモにより屋敷は磨かれ今では埃っぽさなどどこにもない。
彼らは毎朝目覚めとともに釜に火をいれ、サロン(リビング兼用)とダイニングを片付けながら僕の起床を待つ。
そして僕は階下に降り、洋風朝食の定番、パンケーキかフレンチトーストかスコーン(ローテーション)とオムレツなどの卵料理、ソーセージやベーコンといったたんぱく質を用意する。もちろんサラダやフルーツなどのビタミン群も忘れずに。
その横ではすっかり執事姿が板についたロデじいが(見掛けだけ)大人にコーヒーを、子供たちにはカフェオレをいれている。執事といったら紅茶がつきものだが僕はコーヒー党なので朝はこっちで。
因みに朝食が結構しっかりめなのは、僕不在の昼食がどうしても軽めになってしまうからだ。
昼はほとんどが患者から差し入れられるマフィンやクッキー、ビスケットで、これにお手製のジャムと自家製ヨーグルトを添えるのがウィークディのランチである。補足だがこれらの差し入れは僕のリクエストだ。ニヤリ…
そうして僕が家を出ると午前中、フラヴィオは馬の世話を、ロデじいは菜園を、ルイルイは屋敷中に花を飾り(もちろん贈り物)リコとエルモは個室の掃除と洗濯をする。
昼過ぎ小腹を満たすとロデじいは食器磨きを始め、フラヴィオと子供たちは授業を始める。
…事務仕事?
残念ながらこの屋敷に夜会の招待は来ないし茶会を開催する予定もない。つまり仕分けするカードはこない。そしていつもニコニコ現金払いの僕に勘定書も届かない。
伯爵家としてランクアップした時、はじめて事務仕事は発生するのだろう。それに備えてフラヴィオには今のうちに、世の中のこと、特に物価を理解してもらいたい。
授業の後、フラヴィオ、ルイルイ、ロデじいは自由時間になる。
なんでもフラヴィオとルイルイは貴族街を散歩したり(庶民街へ単独で行くのはまだ禁止している)非番のセルジオと遊びに行ったりするらしいし、ロデじいは隣家の執事に誘われてチェスクラブに行ったりするらしい。碁会所…的な?
そんなわけで五人にはそれぞれちょっとずつお小遣いを渡している。
何故!?とお思いだろう。僕もそう思う。が、使わなくてはいつまでたってもお金の価値が覚えられない。なのでこれもまた勉強であり未来の僕のためでもある。代わりにフラヴィオとルイルイにはお小遣い帳をつけさせ毎夜確認するようにしている。
そして夕方、僕の帰宅を待って夕食作りは開始される。
夕食も一汁一菜にメイン料理と主食が基本だ。驚くことにこの世界では豊かな人ほどあまり野菜を摂らないらしい。価値観の剥離が…
だが僕は皆の健康とフラヴィオ、ルイルイの美貌を守るため極力野菜を使うようにしている。これは節約とは別の話できっと今後も変わらない。
夕食の支度をする傍らお風呂のお湯を溜めるのだが、入浴はルイルイ、僕とフラヴィオ、ロデじいで、リコとエルモは最後に掃除しながら入る…というのが決まった順だ。けど毎日入るとは限らない。僕なんか忙しければ頭からザバっと浴びて三分分だし、基本家にいるルイルイなんかもロデじいに全身拭かれて終わり、という日があったりする。
そんなルーティーンが繰り返されるある週末のことだ。
しばらく遠方に出張していたセルジオとフランコが大きな籠を持ってやって来たのは。え?出張中、僕の着替えはどうしてたのかって?鍵を預かる僕は不在の間も出入り自由だ。
「おかえり。で、どこ行ってたって?」
「海に面したシシリア領だ」
「悪人の取り締まりでな」
「へー?それはお疲れ様」
「ほら土産。労うならこれでなんかうまいもん作ってくれよ」
ドン!と置かれたのは籠一杯の様々な魚介類。
「え!…魚に貝にイカに…小エビ…すっご!」
「俺たちじゃ焼いて食べる以外何も出来なくてな」
「そもそも魚介は処理がな…お前平気だろ?」
言っておくが僕は前世から魚が捌ける(丁寧ではない)魚介のプロ。塩辛だって作っちゃうよ?何故なら大抵の場合切り身よりも丸ごとの方が安かったからだ。骨せんべいとかも大好きだし。
だからと言って、フランコは僕を何だと思っているのだろう。一応イヴァーノは侯爵家の生まれだよ?舐めてんのかな?
「僕が魚料理に精通してると何故思った…」
「そりゃお前、信頼ってやつだ」
なんのだよ!
「まあいいや。従兄の頼みじゃぁ仕方ない。大船に乗った気分で任せたまえ」
魚なら僕も久々に食べたかったしね!嬉しいっちゃ嬉しい!
帰路に三日ほど要したという二人の持ち帰った魚介は氷で冷やされている。クール宅急便の無いこの世界だが、王宮なんかには氷室もあるし、生モノの運搬には氷が用いられている。(冬場に作っておくんだよ)
それでも生で食べるのはちょっと危険だろう。カルパッチョは無理だな。食べたかったけど…よし!気を取り直してアレにするか!
ということで…
「ハーイ、出来たよー!」
「イヴ、これはまた美味しそうだね。いい匂いだ」
「フラヴィオは魚介がお好きですか?」
「…私の母国は海が無いのだよ。だからこそ魚介は特別な晩餐に用いられる」
「そうなんだ。じゃあフラヴィオもそれほど食べられなかったでしょ?いっぱい食べてね」
何かを言いかけて制止されるロデじい。もういいって!見栄は張らなくて!
大皿で作ったのはアクアパッツァと小エビとイカのフリッター。あとはボンゴレビアンコ。ここで声を大にしたいのは、我が家のパスタは僕の自家製ってこと。
パスタからピザ、クッキーにパンまで…僕のことは小麦粉の魔術師と呼んでいただきたい。そうだな、ソースが完成したら(今試作中)お好み焼きでも焼いてみるか。
「いやー美味い!全部美味い!」
「ここに持ってきたのは正解だったなフランコ」
「酒がすすむ!」
ワインとビールも持参するあたり、この二人は我が家の家計をよく分かっている。と言うか、手ぶらで来たら追い返すって言ってあるからね。
宴もタケナワ。セルジオは一枚のカードをフラヴィオに差し出した。
それはセルジオに頼まれたご両親の知り合いの知り合いである子爵家で行われる朗読会への招待カード。
「小さな会だが俺も旧知の気の良い方々の集まりだ。あーゴホン、イヴァーノの名に尻込みしていたようだが…」
失礼な。何が言いたい。
「最後にはご理解いただけたようだ。これを、フラヴィオ」
「かたじけないセルジオ。だがこれでようやく社交界へ出られるのだね」
「そんなに楽しみだったの?」
「言ったろうイヴ。私は君の名誉を取り戻したい」
僕には僕の目論見があるのだが、フラヴィオにはフラヴィオの目的があるらしい。
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