18 / 54
グランドタートル
しおりを挟む
俺がモンスター狩りに没頭していたある日
「リュートさん、おはようございます」
久しぶりに朱音が声をかけて来た。
「ああ、何か用か?」
「はい、実はグランドタートルって言うモンスターが暴れているみたいで、他に誰もいないので私が行こうと思ってるんです。でも私だけだと不安なのでリュートさんにも一緒に行って欲しいと思いまして」
「何で俺が一緒に行くんだよ」
「街の人達に迷惑がかかっているみたいですし、初めて聞くモンスターなのでリュートさんと一緒に行きたいと思って」
「ちょっと意味がわからないな」
「ですから、リュートさんに手伝って欲しいんです」
「…………」
大分ここでの生活にも慣れたのか以前よりも随分押しが強くなっている気がする。
「お前、友達とかいないのか?」
「この世界でですか?」
「ああ」
「え~っとリュートさんですかね」
「俺は、お前の友達じゃ無い」
「酷いです」
こいつと一緒にいるとペースを乱されてしまう。
「勇者の仲間はいないのか?」
「いませんね」
「勇者同士は仲良く無いのか?」
「はい、もともと全くの他人ですから。たまたまこの世界に喚んでこられただけなので、特に仲の良い人はいません」
てっきり勇者同士は、勇者連合的なグループの集まりなのかと思っていたが、そうでは無いのか?
だから、勇者が減っても誰も騒ぐ事がないのだろうか?
「じゃあ、早速行きましょう」
「俺は行くとは言ってないぞ」
俺は了承していないのに、何故か朱音に無理やり連れて行かれる形でグランドタートルの討伐に同行する事になってしまった。
目的地に向けて二人で進んで行くと巨大な亀が街道沿い迄出てきており、途中にあった建物はなぎ倒されている。
「あれか? でかいな」
「亀というより怪獣ですね」
「あれ、どうやって倒すつもりだ?」
「魔法をぶつけてみるしかないですよね」
「そうか、じゃあがんばれ」
「リュートさんも手伝ってくださいね。とりあえず私がやってみますね。いきますよ『ファイアブリッド』」
以前見た炎の塊を打ち出す魔法だが、明らかに前より威力が増している。
大きな火球がグランドタートルに命中して燃え上がり、巨大な亀が暴れ始めたが、甲羅の一部が黒く焼け焦げているものの防ぎ切られたようだ。
。
「リュートさん、お願いします」
「は~、相変わらずだな『アイスジャベリン』」
氷の刃が甲羅に突き刺さるが、まだ動きを止める様子はない。
「硬いな……」
「リュートさんも魔法使えるじゃないですか」
「使えないとは一言も言ってないと思うが」
「そうですか、わかりました。倒せるまでいきますよ」
朱音はそう言いながら再び『ファイアブリッド』を放つ。
俺も念のために一緒に『アイスジャベリン』を発動しておく。
動きが鈍く的が大きいので、数度の発動を繰り返すと流石のグランドタートルも動きを止めた。
「おい、これどうするつもりだ?」
「どうするとは?」
「こんな奴の魔石をどうやって取り出すつもりなのかと聞いている」
「う~ん、私には無理ですね」
「…………」
「リュートさん、おはようございます」
久しぶりに朱音が声をかけて来た。
「ああ、何か用か?」
「はい、実はグランドタートルって言うモンスターが暴れているみたいで、他に誰もいないので私が行こうと思ってるんです。でも私だけだと不安なのでリュートさんにも一緒に行って欲しいと思いまして」
「何で俺が一緒に行くんだよ」
「街の人達に迷惑がかかっているみたいですし、初めて聞くモンスターなのでリュートさんと一緒に行きたいと思って」
「ちょっと意味がわからないな」
「ですから、リュートさんに手伝って欲しいんです」
「…………」
大分ここでの生活にも慣れたのか以前よりも随分押しが強くなっている気がする。
「お前、友達とかいないのか?」
「この世界でですか?」
「ああ」
「え~っとリュートさんですかね」
「俺は、お前の友達じゃ無い」
「酷いです」
こいつと一緒にいるとペースを乱されてしまう。
「勇者の仲間はいないのか?」
「いませんね」
「勇者同士は仲良く無いのか?」
「はい、もともと全くの他人ですから。たまたまこの世界に喚んでこられただけなので、特に仲の良い人はいません」
てっきり勇者同士は、勇者連合的なグループの集まりなのかと思っていたが、そうでは無いのか?
だから、勇者が減っても誰も騒ぐ事がないのだろうか?
「じゃあ、早速行きましょう」
「俺は行くとは言ってないぞ」
俺は了承していないのに、何故か朱音に無理やり連れて行かれる形でグランドタートルの討伐に同行する事になってしまった。
目的地に向けて二人で進んで行くと巨大な亀が街道沿い迄出てきており、途中にあった建物はなぎ倒されている。
「あれか? でかいな」
「亀というより怪獣ですね」
「あれ、どうやって倒すつもりだ?」
「魔法をぶつけてみるしかないですよね」
「そうか、じゃあがんばれ」
「リュートさんも手伝ってくださいね。とりあえず私がやってみますね。いきますよ『ファイアブリッド』」
以前見た炎の塊を打ち出す魔法だが、明らかに前より威力が増している。
大きな火球がグランドタートルに命中して燃え上がり、巨大な亀が暴れ始めたが、甲羅の一部が黒く焼け焦げているものの防ぎ切られたようだ。
。
「リュートさん、お願いします」
「は~、相変わらずだな『アイスジャベリン』」
氷の刃が甲羅に突き刺さるが、まだ動きを止める様子はない。
「硬いな……」
「リュートさんも魔法使えるじゃないですか」
「使えないとは一言も言ってないと思うが」
「そうですか、わかりました。倒せるまでいきますよ」
朱音はそう言いながら再び『ファイアブリッド』を放つ。
俺も念のために一緒に『アイスジャベリン』を発動しておく。
動きが鈍く的が大きいので、数度の発動を繰り返すと流石のグランドタートルも動きを止めた。
「おい、これどうするつもりだ?」
「どうするとは?」
「こんな奴の魔石をどうやって取り出すつもりなのかと聞いている」
「う~ん、私には無理ですね」
「…………」
0
あなたにおすすめの小説
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。
死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。
命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。
自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる