4 / 5
2回目
しおりを挟む
それから5分以上かけ俺がおかしくなったのではない事を必死で説明した。
二人共半信半疑といった感じだが、スキルがまた使えるようになったら目の前で使ってみせるということで一応おさまった。
「そういえば今日学校でお兄ちゃんみたいに、スキルが使えるようになったって騒いでた人がいた気がする。学年が違うからよく知らないけど、なんか騒ぎになってたかも」
「それって、俺と同じでもしかしてスキルに目覚めたのかもしれないな。俺も突然だったし」
「まさか集団催眠ってことはないよね」
「まだ疑ってるのか? 集団催眠って絶対そんなの無理でしょ。後で書き込みとか見てみろよ。結構同じような人いるみたいだから」
まあ冷静になって考えると、急に家族がスキルを使えるようになったと、現物も無く騒いですんなり信じられるものではない。
ちょっとテンションが上がりすぎて、興奮していたのかもしれない。
自分の部屋に戻ってからもずっとスマホ画面を眺めていたが結局寝るまで変化することはなかった。
俺は翌朝目を覚ますと同時に速攻で画面を開く。
「おおおおおお~! やっぱり思った通りだ! 1日に1回だったんだ!」
画面には再び『ガチャ1』の文字が表示されていた。
最悪2度と使えないことも考えていたので、再び1の文字が表示されたことが何よりも嬉しい。
俺は急いでリビングへと向かい家族を呼び集めた。
「御門、本当にやるの?」
「昨日そういったろ」
「御門、冗談じゃないんだな」
「当たり前だろ。父さんもしっかり見といてくれよ。それじゃあいくよ」
俺は再びスマホ画面の『ガチャ1』をタップする。
「食べものだけじゃないのか……」
「お兄ちゃん、どうなったの?」
「あ、ああ、一応できた。それじゃあ今から出すよ」
俺が画面の獲得物の欄をタップすると、目の前には赤いフライパンが現れた。
「……フライパン?」
「うん、そうみたいだね」
「うそ……本当に現れたよ」
「マジック…‥じゃないよな」
「いや、俺こんな大きなフライパン出せないから」
「じゃあ本当に魔法が使えるようになったのか」
「魔法っていうかスキルね」
「そうなのか。だけどこれってなんの役に立つんだ? フライパン出すだけなのか? 売れるくらいいっぱい出せたりするのか?」
「いや、1日1回だけ」
「………そうか。まあ不思議なこともあるもんだな」
「ああ」
この超常現象を前に家族の反応は思いの外鈍い。
やはりフライパンっていうのがよくなかったかもしれない。
超上質フライパンとか見分けつかないから、食べ物の方がこれの凄さがわかりやすかったかもしれない。
ただ、パンの次がフライパンだったので完全にランダムなのかそれとも食事つながりなのかいまいちわからないので明日以降に検証も含めて期待したいところだ。
そうして俺のスキル生活二日目はあっさりと終了したが、世の中はそうではなかった。
俺同様にスキルを発現した人が日本だけでは無く世界中で現れたらしく、ネットを皮切りにライブ映像として
世界中この不思議なスキルの話題があっという間に世間を席巻することとなった。
二人共半信半疑といった感じだが、スキルがまた使えるようになったら目の前で使ってみせるということで一応おさまった。
「そういえば今日学校でお兄ちゃんみたいに、スキルが使えるようになったって騒いでた人がいた気がする。学年が違うからよく知らないけど、なんか騒ぎになってたかも」
「それって、俺と同じでもしかしてスキルに目覚めたのかもしれないな。俺も突然だったし」
「まさか集団催眠ってことはないよね」
「まだ疑ってるのか? 集団催眠って絶対そんなの無理でしょ。後で書き込みとか見てみろよ。結構同じような人いるみたいだから」
まあ冷静になって考えると、急に家族がスキルを使えるようになったと、現物も無く騒いですんなり信じられるものではない。
ちょっとテンションが上がりすぎて、興奮していたのかもしれない。
自分の部屋に戻ってからもずっとスマホ画面を眺めていたが結局寝るまで変化することはなかった。
俺は翌朝目を覚ますと同時に速攻で画面を開く。
「おおおおおお~! やっぱり思った通りだ! 1日に1回だったんだ!」
画面には再び『ガチャ1』の文字が表示されていた。
最悪2度と使えないことも考えていたので、再び1の文字が表示されたことが何よりも嬉しい。
俺は急いでリビングへと向かい家族を呼び集めた。
「御門、本当にやるの?」
「昨日そういったろ」
「御門、冗談じゃないんだな」
「当たり前だろ。父さんもしっかり見といてくれよ。それじゃあいくよ」
俺は再びスマホ画面の『ガチャ1』をタップする。
「食べものだけじゃないのか……」
「お兄ちゃん、どうなったの?」
「あ、ああ、一応できた。それじゃあ今から出すよ」
俺が画面の獲得物の欄をタップすると、目の前には赤いフライパンが現れた。
「……フライパン?」
「うん、そうみたいだね」
「うそ……本当に現れたよ」
「マジック…‥じゃないよな」
「いや、俺こんな大きなフライパン出せないから」
「じゃあ本当に魔法が使えるようになったのか」
「魔法っていうかスキルね」
「そうなのか。だけどこれってなんの役に立つんだ? フライパン出すだけなのか? 売れるくらいいっぱい出せたりするのか?」
「いや、1日1回だけ」
「………そうか。まあ不思議なこともあるもんだな」
「ああ」
この超常現象を前に家族の反応は思いの外鈍い。
やはりフライパンっていうのがよくなかったかもしれない。
超上質フライパンとか見分けつかないから、食べ物の方がこれの凄さがわかりやすかったかもしれない。
ただ、パンの次がフライパンだったので完全にランダムなのかそれとも食事つながりなのかいまいちわからないので明日以降に検証も含めて期待したいところだ。
そうして俺のスキル生活二日目はあっさりと終了したが、世の中はそうではなかった。
俺同様にスキルを発現した人が日本だけでは無く世界中で現れたらしく、ネットを皮切りにライブ映像として
世界中この不思議なスキルの話題があっという間に世間を席巻することとなった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
魔法使いが無双する異世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです
忠行
ファンタジー
魔法使いが無双するファンタジー世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか忍術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです。むしろ前の世界よりもイケてる感じ?
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
ファンタジー
社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる