俺を凡の生産職だからと追放したS級パーティ、魔王が滅んで需要激減したけど大丈夫そ?〜誰でもダンジョン時代にクラフトスキルがバカ売れしてます~

風見 源一郎

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対抗戦のチーム戦

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 プライマチームは、サラリバンの指示通りに動き始めた。マーカスが即座に地形操作の魔法を発動し、チームの周囲に土壁を築き始める。

「エレナ、強化魔法を頼む。トム、リサ、フラッグの位置を確認してくれ」

 サラリバンの冷静な指示の下、チームメンバーが素早く動く。エレナの強化魔法が全員に掛かり、体が軽くなったのを感じる。トムとリサは、周囲を警戒しながら索敵を始めた。

 一方、アルファチームは全く異なる動きを見せていた。

「全員、散開しろ! フラッグを見つけ次第、即座に報告だ!」

 ヴァルドの号令一下、チームメンバーが一斉に散らばっていく。アリアは驚異的な速さで森の中に飛び込み、レイナとエリオットはそれぞれ丘陵地帯と平原へと向かった。カイとメイも、慎重に動きながらも素早く範囲を広げていく。

 プライマチームの陣地では、マーカスが作り出した土壁の中で、トムが目を閉じて集中している。

「サラリバン様、フラッグの気配を感じます。私たちの北西に」

 サラリバンは頷き、次の指示を出す。

「よし、ガイウス、君とマーカスでフラッグの護衛に向かってくれ。私はここで陣地を守る」

 ガイウスとマーカスは頷き、即座に動き出した。二人は慎重に、しかし素早く北西に向かって進んでいく。

 その頃、アルファチームのメイが森の中で光る物体を発見した。

「ヴァルド様! フラッグを発見しました!」

 メイの声を聞いたヴァルドは、即座に全メンバーに向けて指示を飛ばす。

「よし、全員そこに集結しろ! アリア、お前が最も近いはずだ。先に行ってフラッグを確保しろ!」

 アリアは風のように素早く森を駆け抜けていく。その速さは、まるで瞬間移動のようだった。しかし、フラッグを追いかけるが、予想外の速さと動きに翻弄される。

 一方、プライマチームのガイウスとマーカスも、フラッグの位置に到着していた。しかし、そこにフラッグの姿はなく、代わりにアリアが何かを追いかけている様子が見えた。

「マーカス、地形を操作してアリアの動きを封じろ!」

 ガイウスの指示に、マーカスは即座に反応する。彼は地面に手をつき、魔法を発動した。アリアの進路上に、突如として土の壁が出現する。

「くっ!」

 アリアは咄嗟に動きを変え、壁を避ける。しかし、その瞬間の僅かな遅れが、フラッグとの距離を広げてしまった。

 この時、森の別の場所では、トムが慎重に索敵を続けていた。トムの特殊な能力が、周囲の状況を感知していく。

「これは……まずい!」

 トムの表情が強張る。彼は急いでサラリバンに報告を入れた。

「サラリバン様! アルファチームのメンバーが、私たちのフラッグの方向に向かっています!」

 サラリバンは眉をひそめる。予想していた通り、アルファチームは攻撃的な戦略を取ってきたようだ。

「わかった。エレナ、リサ。二人でフラッグの防衛に向かってくれ。私はここでヴァルドたちの動きを牽制する」

 二人は頷き、即座に動き出した。

 アルファチームのヴァルドは、自陣のフラッグの奇妙な動きを聞いて苛立ちを隠せずにいた。

「くそっ、あんなものに振り回されているようじゃ話にならん。エリオット、お前の広範囲魔法でフラッグの動きを止められないか?」

 エリオットは少し考え込んでから答えた。

「雷雲召喚の魔法なら、広範囲にダメージを与えつつ、フラッグの動きを鈍らせることができるかもしれません」
「よし、やってみろ!」

 エリオットは杖を高く掲げ、呪文を唱え始めた。空が急速に暗くなり、轟音と共に雷雲が現れる。稲妻が森全体を覆い、木々を焦がし始めた。

 アリアは咄嗟に身を隠す。

「こんな無差別攻撃、味方まで巻き込むつもりか!?」

 しかし、この強引な作戦は効果を発揮した。フラッグの動きが鈍くなり、アリアは再び追跡を開始できた。

 プライマチームのガイウスとマーカスは、この突然の天候変化に驚きを隠せない。

「マーカス、この雷を防ぐ壁は作れるか?」
「試してみます!」

 マーカスは再び地面に手をつき、厚い土の壁を築き上げた。しかし、強力な雷撃に、壁はすぐに崩れ始める。

「くっ、こうなれば……!」

 ガイウスは己の特殊能力を発動させた。彼の体が淡く光り、まるで盾のように雷を受け止め始める。

「ガイウス様!?」
「大丈夫だ、これが俺の『不動の盾』だ。お前はフラッグを探せ!」

 マーカスは頷き、懸命にフラッグの探索を続ける。

 プライマチームの陣地では、サラリバンが新たな脅威に気づいていた。アルファチームの一団が、彼らのフラッグに迫っていたのだ。

「リサ、幻影魔法でフラッグの姿を隠せ! エレナ、援護を頼む!」

 二人は息の合った動きで、フラッグの周囲に幻影を張り巡らせ始めた。エレナの強化魔法が彼女自身を含む全員に掛けられ、彼らの動きが一層素早くなる。

 アルファチームのカイとメイは、この防御を前に一瞬立ち止まった。

「これは……罠か?」
「いや、幻影だ。気をつけろ!」

 カイの言葉に、メイは頷き、慎重に周囲を見渡す。

 ヴァルドは彼のチームの動きを見守りながら、フラッグの確保を急がせる。

「アリア、エリオット! 何としてもフラッグを手に入れるんだ!」

 アリアは再びフラッグに追いつき、エリオットの雷雲がその動きを完全に止めた瞬間を捉えた。

「今だ!」

 アリアはフラッグに手を伸ばし、その光を握りしめた。

「やったか……?」

 しかし、その瞬間、森の奥から飛び出してきたガイウスがアリアを制止した。

「残念だったな!」

 ガイウスの力強い声と共に、アリアの手からフラッグが再び逃げ出した。彼の『不動の盾』が、アリアの動きを完全に封じたのだ。

「くっ……!」

 アリアは悔しさを滲ませながらも、冷静に対策を考え始めた。

 プライマチームの陣地では、エレナとリサがアルファチームの猛攻を防ぎ続けていた。

「持ちこたえてくれ……!」

 サラリバンの声に応じるように、二人は更なる力を振り絞る。

 そして、最後の瞬間が訪れた。
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