異世界転移した俺は異世界ライフを満喫する事にした

森崎駿

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第4章『猫耳貴族を復興させる事にした』

上か下かの二枚舌

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「いぇーい!『フルハウス』です!」
アルカが飛び跳ねながら手札をオープンする

「嬢ちゃん、運が良いな~」
「おじさん達…このままだと負けちゃうな~」
アルカと同じテーブルについているよく肥えた男達はアルカに対して賛辞の言葉を贈る、アルカも褒められると当然嬉しくなり口元が緩む

辺りにもチラホラとアルカを見物する為に人がいる溜まり始めた

「アルカお嬢様…そろそろこの辺で止めた方が…」
後ろに控えていたオウミがアルカを静止するがアルカはオウミの言葉に聞く耳持たずそのままポーカーを続けた


だが…当然そう長くも幸運が続く訳もなく…

アルカの手札は三連続『ハイカード』…既にアルカは涙ぐみ完全な敗色濃厚だった

「勝てないよ~…もうやだぁ…」
アルカの泣いている姿を見て同じテーブルに座っている者の全員がおなじ考えに行き着いた

『このガキから搾り取ってやる』
完全に目を付けられたアルカはそこからは惨敗の連続
既にアルカは一種の思考停止状態に陥ってしまっていた

「アルカお嬢様…ここは一つ私にやらせてはもらえないでしょうか?」
アルカの後ろに控えていたユートがそう言ってアルカとの交代を辺りに尋ねるようにアルカにそう聞く

同じテーブルに座っている者達は全員既にアルカからはたっぷりと絞り尽くしている
今更交代しようと変わらないと考え誰も反感しなかった

ユートとアルカが交代して次のゲームが始まった
同じテーブルにいる者達は変わらずユート一人狙いを続けようとしていた様だが…ユートに変わってからは場が一変した

「幸先が良いですね…『ストレートフラッシュ』」
「これは…なんかすみません『フルハウス』」
「あ…これは…また勝っちゃいました『ファイブカード』」

ユートに交代してからの三連戦
完全にユートが盤面を支配していた…必ずユートが最強の役を揃えて勝っているのだ

「小僧!お前イカサマしてやがるな!!」
等々怒った一人の男がユートの胸ぐらを掴みあげる

「これはまたな事を…私はイカサマなどしていませんよ…今日はとても運が良かっただけです…」
「それに…私がイカサマをしている証拠でもあるのですか?」
ユートはヘラヘラと笑いながらそう言って男の手をどける

その間、テーブルに座っている男がディーラーに対して目配りをしていた

(おい…お前確かにこいつに『ハイカード』がくる様にしてるんだよな!どういう事だ!)
男はそう目で訴えかけるがディーラーの男は静かに頷く

実はこのテーブルではアルカ達以外の男達とディーラーとで裏で繋がっていたのだ…
最初の方のアルカの勝ちは負け続けた時に早々に切り上げさせない様にした言わば立ち去らせない様にするクサビを打ち付けたようなものだったのだ

そして…ユートに変わってからもディーラーは変わらず『ハイカード』を配り続けていた筈なのに…なぜかユートは強い役であがっているのだ

「早く座ってくださいよ…まさか…」
「こんな愛くるしいお嬢様からイカサマまがいな手口で金をムシり取った挙句に…旗色が悪くなったから逃げるか?そんな事させる訳ないだろうが」
ユートはそう言って掴んできた男を椅子に向かって投げ捨てる

「さぁてと…今までお前等が汚い手口で巻き上げてきた他の奴の分も…全部根こそぎ奪い尽くしてやるから覚悟しやがれ」
ユートはそう言ってディーラーに早く始める様に催促する

「夜は長いんだ…トコトンやろうぜ?」
「っと…この街じゃ夜は明けないんだったな…」
ユートは冗談混じりにそう言うと男達は震え上がった



結局、『金貨150000枚』程巻き上げた所で店側から叩き出されてしまった
だが…充分すぎるほどに稼いだユートは大満足であった

満足気な顔をしているユートに対してオウミはこんな質問をする

「ユート殿…どうしたのでござるか?ディーラーと裏で繋がっているのを見抜いた所で…それだけでは勝てる直接的な要因にはならないと思うのでござるが…」
オウミのその質問にアルカも気になっていた様でアルカもユートに答えるように催促する

「…別に大した事はしてないさ」
「アイツらがちゃんと身体検査でもすれば簡単に防げた事をしなかったのさ…つまりはアイツらが俺を舐め過ぎてただけだ」
ユートはそう言って手のひらを上に向けて手を下におろす
するとユートが着ているジャケットの袖口から『大量のトランプのカード』が落ちてきた

「油断する様に俺は仕掛けてたんだけどな」
「俺は正直敬語は大っ嫌いだ…敬語は基本的に私は貴方よりも下ですよ…と教えてる様な物だからだ…だが今回はそうする事によって油断させたんだ」
「こいつは下なんだ…なら警戒するに値しないな…ってな」
ユートはそう言って口を開くと…

「遊戯神の加護によって与えられたスキルの一つ『二枚舌ツインスネーク』」
「これを使えば心にも思ってない事を言うってしょうもないスキルだが…この街では効果テキメンみたいだな」
ユートはそう言って口を閉じる

「まぁ…身体検査をしてきてもこのカードだけを何処か別の場所に『転移ワープ』を使って転移させるだけだがな」
ユートはそう言って地面に散らばったカードを袖口に転移させた後にまた歩き出した
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