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3.ギルド
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ーーー三週間後ーーー
ギルドへ行くことになった俺は、緊張と不安で兄の後ろをトボトボと歩いていた。二人ともエスパーとガイドの制服姿だ。軍服のようで、かっこいい。俺が着こなせているかは、わからないが。
正直、この状況を受け入れるしか俺には方法が無かった。雪夜も どこかで元気にしていると、願うばかりだ。
三週間という短い間だったが、アルフィの家族は俺に優しく、とくにレオンは毎日のようにギルドから帰ると俺にベッタリだった。ソフィアは、そんなレオンを見て不思議そうにしていたが…。アルフィは、どんな青年だったのだろう?本物のアルフィは、どこへ?熱によって死んでしまったのだろうか…?
考えこんでいる俺を気にして、レオンが俺に話かけた。
「大丈夫だよ。アルフィなら、すぐにギルドに慣れるよ。」
「そうかなぁ…。
レオン兄さん、一緒に行ってくれて、ありがとう。」
少し照れながら、レオンを見た。
この歳になって家族同伴なんて、ちょっと恥ずかしい気がするが、兄が一緒に行ってくれると言うので甘えることにしたのだ。
「~可愛いやつだな!やっぱり、ギルドには内緒で家に いない?」
「母さんが、ギルドには報告の義務があるって言ってただろ。そうはいかないよ。俺も人の役に立ちたい。」
「じゃぁ、一刻も早く俺の専属になってもらわなきゃだな!」
ニコっと笑って、また歩きだした。
ギルドに近づくにつれて、レオンの顔が少し冷たい表情になったのは気のせいだろうか…。
何人かエスパーとガイドらしき人を見かけたが、レオンをチラッと見ては慌てて目をそらすといった感じでレオンを避けているような気がした。
入口へ近づいた時、ピピピッとアラームのような音がレオンの腕時計のような機械から鳴った。
レオンは確認すると、チッと舌打ちをすると
俺の方を向いて
「すまない、会議が入ったから、もう行かないと。案内出来なくて ごめん。」
いつもの様子のレオン。
「うん、ここまでで大丈夫だよ。ありがとう。」
笑顔でお礼を言った。
チラッと俺の様子を伺いつつ、レオンは奥の扉へと歩いていった。
(ふぅ。とりあえず、受付で聞いてみよう。)
案内された部屋には、奥の机に女性が一人、書類を片手に座っていた。
歳は20才後半といったところか。ボブくらいの長さの紫髪に、メガネをかけている。瞳も紫だ。
「アルフィくんね。上から話は聞いてるわ。
私はガイド長のミラ・コールマン。エスパーの数に比べ、ガイドは少ないから大変だとは思うけど、よろしくね。」
「アルフィ・ルイスです。よろしくお願いします。」
ペコッと頭を下げた。
「さっそくだけど、能力値検査の後、依頼のあったエスパーたちを癒してもらうことになります。レオン エスパーから専属にしたいという希望も聞いてはいますが、人手不足なので叶えられるかは、わかりません。」
(俺は一言もレオン兄さんの専属をしたいなんて言ってないんだけど…。まぁ知ってる人の方が気が楽かも…?)
「では、こちらの機械に手を あててください。」
(ガイディングの練習はレオン兄さんと手を握ったりして、何度か試したから、きっと大丈夫だと思う…)
手をのせると、手の周りが光り、文字が写しだされた。
(どうなんだろう…。)
不安げにミラさんを見ると、
ミラさんは驚いた表情をしていた。
「A級ですね!素晴らしいです!なかなかガイドでAは出ないんですよ。」
「そう、なんですか?」
(ほっとしたような、大変な仕事を任されそうで不安のような…。でも新人だから、大丈夫だろう…!!)
「では、館内の説明から…」
ギルド館内は、上級エスパー専用個室、ガイディング室、下級エスパー待機室、会議室、食堂、戦闘訓練室、休憩室といった部屋とは別に地下に緊急収容室があると言う。
緊急収容室とはエスパーが暴走に近い状態の時に使用するらしい。
基本、腕時計型の通信機によって、ダンジョン出現などで召集がかかる。三週間前にゲートが閉じたばかりだが、ダンジョン出現の兆しがあるとかで会議が行われているそうだ。
ギルドへ行くことになった俺は、緊張と不安で兄の後ろをトボトボと歩いていた。二人ともエスパーとガイドの制服姿だ。軍服のようで、かっこいい。俺が着こなせているかは、わからないが。
正直、この状況を受け入れるしか俺には方法が無かった。雪夜も どこかで元気にしていると、願うばかりだ。
三週間という短い間だったが、アルフィの家族は俺に優しく、とくにレオンは毎日のようにギルドから帰ると俺にベッタリだった。ソフィアは、そんなレオンを見て不思議そうにしていたが…。アルフィは、どんな青年だったのだろう?本物のアルフィは、どこへ?熱によって死んでしまったのだろうか…?
考えこんでいる俺を気にして、レオンが俺に話かけた。
「大丈夫だよ。アルフィなら、すぐにギルドに慣れるよ。」
「そうかなぁ…。
レオン兄さん、一緒に行ってくれて、ありがとう。」
少し照れながら、レオンを見た。
この歳になって家族同伴なんて、ちょっと恥ずかしい気がするが、兄が一緒に行ってくれると言うので甘えることにしたのだ。
「~可愛いやつだな!やっぱり、ギルドには内緒で家に いない?」
「母さんが、ギルドには報告の義務があるって言ってただろ。そうはいかないよ。俺も人の役に立ちたい。」
「じゃぁ、一刻も早く俺の専属になってもらわなきゃだな!」
ニコっと笑って、また歩きだした。
ギルドに近づくにつれて、レオンの顔が少し冷たい表情になったのは気のせいだろうか…。
何人かエスパーとガイドらしき人を見かけたが、レオンをチラッと見ては慌てて目をそらすといった感じでレオンを避けているような気がした。
入口へ近づいた時、ピピピッとアラームのような音がレオンの腕時計のような機械から鳴った。
レオンは確認すると、チッと舌打ちをすると
俺の方を向いて
「すまない、会議が入ったから、もう行かないと。案内出来なくて ごめん。」
いつもの様子のレオン。
「うん、ここまでで大丈夫だよ。ありがとう。」
笑顔でお礼を言った。
チラッと俺の様子を伺いつつ、レオンは奥の扉へと歩いていった。
(ふぅ。とりあえず、受付で聞いてみよう。)
案内された部屋には、奥の机に女性が一人、書類を片手に座っていた。
歳は20才後半といったところか。ボブくらいの長さの紫髪に、メガネをかけている。瞳も紫だ。
「アルフィくんね。上から話は聞いてるわ。
私はガイド長のミラ・コールマン。エスパーの数に比べ、ガイドは少ないから大変だとは思うけど、よろしくね。」
「アルフィ・ルイスです。よろしくお願いします。」
ペコッと頭を下げた。
「さっそくだけど、能力値検査の後、依頼のあったエスパーたちを癒してもらうことになります。レオン エスパーから専属にしたいという希望も聞いてはいますが、人手不足なので叶えられるかは、わかりません。」
(俺は一言もレオン兄さんの専属をしたいなんて言ってないんだけど…。まぁ知ってる人の方が気が楽かも…?)
「では、こちらの機械に手を あててください。」
(ガイディングの練習はレオン兄さんと手を握ったりして、何度か試したから、きっと大丈夫だと思う…)
手をのせると、手の周りが光り、文字が写しだされた。
(どうなんだろう…。)
不安げにミラさんを見ると、
ミラさんは驚いた表情をしていた。
「A級ですね!素晴らしいです!なかなかガイドでAは出ないんですよ。」
「そう、なんですか?」
(ほっとしたような、大変な仕事を任されそうで不安のような…。でも新人だから、大丈夫だろう…!!)
「では、館内の説明から…」
ギルド館内は、上級エスパー専用個室、ガイディング室、下級エスパー待機室、会議室、食堂、戦闘訓練室、休憩室といった部屋とは別に地下に緊急収容室があると言う。
緊急収容室とはエスパーが暴走に近い状態の時に使用するらしい。
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