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第二部
31 春樹視点
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目を覚まし、最初に視界に入ったのは真っ白い天井だった。嫌というほど眺め続けた天井だ。頭を右に傾ければ窓、反対側には棚があって、扉への目隠しになっている。ここは早良春樹の白い牢獄だった。
(僕はそろそろ死ぬんだろうな……)
酸素マスクがわずかに曇り、息ができていることを教えてくれる。胸はいつもよりずっと苦しい。長くはないと思っていたけれど、思っていた以上に短かった。悔いしか残らない人生だ。
(小さい頃からずっと……)
心臓がおかしいとわかったのは僕が1歳の頃だ。
手術をして、何とか生きながらえたものの、激しい運動は固く禁じられた。
(耐えるだけの人生だったな……)
+++
僕は不妊治療の末にできた息子だったこともあってか、母親は異常なほど過保護だった。
この狭い病室に幼かった僕を閉じ込め、最新の医療を手に入れようとした。普通なら母親は息子から離れないで世話をやくだろう。しかし医者をしている母親の頭脳は優秀で、潤沢な資金があった。息子を治すためならと医療チームをアメリカから呼び寄せ、時折アメリカに渡って研究を始めるようになった。
子供の頃にこそ愛情が必要なのに、と父親がよくぼやいていたのを幼い自分は何度も聞いていた。しかしそんな父も滅多に自分のところには訪れなかった。
この病院の院長は父親だが、父親は入り婿で、この病院での発言力が高いのは母親の方だった。母親の言いつけを忠実に守る看護師や医師達に監視され続け、父親が来たときしか部屋を出ることを許されなかった。家に帰りたいと父親にお願いしたが、父親は『ごめんな』としか言ってくれない。子供心に、家族とはこんなものなのかと疑問を抱いた。
やっと病院を出られた頃、母親は研究で成果を上げ、著名な医者の一人に数えられるようになっていた。気付けば彼女は春樹自身よりも功績を残すことに重きを置くようになり、一年に一度会えれば良い方だった。
父親は色々と忙しかったが、半ば母親に捨てられた息子を哀れと思い気遣ってくれていた。その気遣いの一つが、学生時代の友人の息子と僕を引き合わせてくれたことだった。僕はその出会いを喜び、同時に悲しんだ。何でもできる優秀な幼馴染は、僕の身体的なコンプレックスを大いに刺激する存在となったからだ。
幼馴染の葛山夏義は自分とまるで正反対で、僕の欲しいものを全て持った少年だった。彼は何でも分け与えてくれる。だから僕も僅かに渡せるものは全て夏義に、ナツに渡した。彼が認めてくれると嬉しかったし、自分が一人前になれた気持ちになれた。
しかし中学校に入ってから、ナツは運動ができない僕よりも部活動の友人達とつるむようになった。バスケットボールに夢中になっていたから当然だ。遊びたい盛りなのだ。
その頃は父親も愛人に惚れ込み、家に帰らなくなっていて、僕が頼れるのは幼馴染のナツだけになっていた。僕は寂しくてナツの邪魔ばかりをしていた。ナツはいつも少し嫌そうな顔をしたけど、最終的にはいつも許してくれる。その頃から面倒見が良かったし、付き合ってる相手の名前を教えてくれるくらいには僕を信頼してくれていた。
そんなナツを、どうして僕は裏切ってしまったんだろう?
僕にセックスを教えてくれたのは、ナツの恋人の海月さんだった。
海月さんは教育実習生だったが、授業も上手く、優しくて、年が近かったせいかちょっと気安い雰囲気が皆に好かれていて、休み時間ナツに引っ張られてバスケットボールをしているのを何度も見かけた。
へとへとになって『お願いもうだめ~! 無理!』とへたり込みながら笑っている彼が僕にはキラキラ輝いて見え、気付けば僕は海月さんを目で追いかけるようになっていた。白いシャツから覗く鎖骨、いつも濡れたように滑らかな赤い唇から目が離せなかった。
ある日の放課後、日直だった僕は担任の先生に頼まれて資料整理をしていた。一人で黙々と作業をしていると、海月さんが手伝いにきてくれた。ただの作業があんなに楽しかったことはない。一緒の空間にいるだけでもドキドキして、嬉しかった。
面倒だ、と笑い合っていたら海月さんと目があった。沈黙が訪れて、初めて僕は他人とキスをした。海月さんの熱い舌に僕は心ごと絡め取られてしまった。
ナツは妄信していたけれど、あの人はただ優しいだけの人ではない。毒を孕んでいる。そう気付いた時にはもう、遅いのだけれど。
海月さんはナツのものだったとわかっていたが、僕は彼が教育実習生でなくなってからもこっそり会っていた。やることはもっぱらセックスばかりだったけれど、すごく楽しかった。運動して汗をかくなんて初めてだったし、とてつもなく気持ちが良かった。僕の細い腕に組み敷かれ、腰をくねり、喘ぐ海月さんはこの世のものとは思えないほど妖艶で、淫らで、僕を虜にした。
卒業を間近に控えた頃、僕は玉砕覚悟で海月さんに告白をしようと思っていた。ナツから奪おうなんて思っていない。ナツに勝てるなんて思ったことも無かった。
終わりにしよう、という決意のための告白。高校に入ったら、幼馴染の恋人と浮気するのではなく、ちゃんとした恋愛をするのも悪くない、そんな甘酸っぱいことも考えていた。
海月さんに会ってしまうと、告白のことなんて忘れてしまうほど彼に溺れてしまうので、面と向かう方法では無理だと思い、手紙を書いた。しかしその手紙は彼に届かず、宛先不明で僕の元に帰ってきてしまった。
あの人はあっという間に僕とナツの前から姿を消し、部屋も引き払っていて、実家も調べたが全部嘘だった。大学もいつの間にか辞めていて、足取りもつかめず途方に暮れた。
ナツなら何か知っているんじゃないかと何度も声をかけたが、ナツは僕と海月さんの関係を知っていたらしく、なぜか僕が海月さんをナツから奪ったことになっていた。いや、奪ったと言われれば否定もできない。不義理をしたことは間違いのない事実だった。
ナツには嫌われ、声をかけることすら許してもらえないまま、僕は高校生になった。
高校に入って汐が仲良くしてくれるようになって、一人ではなくなった気がした。汐は僕を庇護対象に見ているらしく、口うるさくアドバイスをしてくるのが鬱陶しかったが、実直で誠実、裏切ることなどない真面目な性格をしていたので安心できた。しかし、彼との友人関係はいつ終わるのだろう、と僕は終わる時のことばかり考えていた。
僕は永遠に誰とも繋がりがもてない気がした。実の家族ですら繋がりを感じられない。父親も母親も今考えているのはきっと僕のことじゃない。ナツのように古い友人もあっという間に関係は瓦解する。
(いや、でもちょっと回復したか……)
静海くんを取り合って、ナツと喧嘩腰ではあるが再び会話するようになった。ナツと喧嘩をするなんて、昔なら絶対になかった。いじめではなく喧嘩だ。思い出すと笑みがこぼれる。ナツと言い合いしながら教室に向かったこともあった。無理をした僕は体調不良になったりもしたけれど、楽しかった。
(静海くんのおかげかな……)
静海くんは本当に不思議な子だ。彼とのセックスは全てを許され、満たされるような気分になる。好きだな、と思う。面白い人となりも、体温も。
「春樹」
名前を呼ばれて意識が急に現実に引き戻された気がした。
低すぎず高すぎず、肌を撫でていくような声。静海有、僕の好きな人の声だ。
「静海くん」
静海くんがベッドの縁に腰掛けて、頬を撫でてくれる。静海くんに触られている時だけ、僕は身体のことを忘れていられる。寂しさもなく、誰かと繋がっている安心感を与えてくれる。
(もう一回、静海くんに抱かれたいな……)
好色家のようなことを考えている自覚があった。死の間際だというのに考えるのは色事ばかり。
普通の人相手ならきっとどん引かれるだろう。しかし静海くんなら笑って『あぁ、抱いてやろう』と言ってくれる気がするから不思議だった。
「春樹」
静海君がもう一度名前を呼び、酸素マスクを取ってキスをしてくれる。温かいものが僕の中に吹き込まれて幸せな気持ちになった後、僕が死んだら静海くんはナツのものになるのだろうかと思った。
その瞬間、ぶわりと鳥肌がたった。ナツは悪い奴ではないけれど、自制が下手だ。感情に任せて静海くんを乱暴に扱う様子が簡単に想像できる。駄目だ。ナツに任せられない。
いっそ僕の手で静海くんを一緒に連れ去ってしまいたい。僕は天国にいけないけれど、静海くんなら地獄にすら付いてきてくれる気がする。そうだ。そうしてしまいたい。殺して、連れて行ってしまおう。
「静海くん……」
彼の名前を呼ぶと、そんな恐ろしい考えはあっという間に霧散する。弱虫の僕には、彼を殺して一緒に連れて行くことなどできやしない。
あぁ、死にたくないな、そんな考えが頭を過ぎった。
(僕はそろそろ死ぬんだろうな……)
酸素マスクがわずかに曇り、息ができていることを教えてくれる。胸はいつもよりずっと苦しい。長くはないと思っていたけれど、思っていた以上に短かった。悔いしか残らない人生だ。
(小さい頃からずっと……)
心臓がおかしいとわかったのは僕が1歳の頃だ。
手術をして、何とか生きながらえたものの、激しい運動は固く禁じられた。
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僕は不妊治療の末にできた息子だったこともあってか、母親は異常なほど過保護だった。
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子供の頃にこそ愛情が必要なのに、と父親がよくぼやいていたのを幼い自分は何度も聞いていた。しかしそんな父も滅多に自分のところには訪れなかった。
この病院の院長は父親だが、父親は入り婿で、この病院での発言力が高いのは母親の方だった。母親の言いつけを忠実に守る看護師や医師達に監視され続け、父親が来たときしか部屋を出ることを許されなかった。家に帰りたいと父親にお願いしたが、父親は『ごめんな』としか言ってくれない。子供心に、家族とはこんなものなのかと疑問を抱いた。
やっと病院を出られた頃、母親は研究で成果を上げ、著名な医者の一人に数えられるようになっていた。気付けば彼女は春樹自身よりも功績を残すことに重きを置くようになり、一年に一度会えれば良い方だった。
父親は色々と忙しかったが、半ば母親に捨てられた息子を哀れと思い気遣ってくれていた。その気遣いの一つが、学生時代の友人の息子と僕を引き合わせてくれたことだった。僕はその出会いを喜び、同時に悲しんだ。何でもできる優秀な幼馴染は、僕の身体的なコンプレックスを大いに刺激する存在となったからだ。
幼馴染の葛山夏義は自分とまるで正反対で、僕の欲しいものを全て持った少年だった。彼は何でも分け与えてくれる。だから僕も僅かに渡せるものは全て夏義に、ナツに渡した。彼が認めてくれると嬉しかったし、自分が一人前になれた気持ちになれた。
しかし中学校に入ってから、ナツは運動ができない僕よりも部活動の友人達とつるむようになった。バスケットボールに夢中になっていたから当然だ。遊びたい盛りなのだ。
その頃は父親も愛人に惚れ込み、家に帰らなくなっていて、僕が頼れるのは幼馴染のナツだけになっていた。僕は寂しくてナツの邪魔ばかりをしていた。ナツはいつも少し嫌そうな顔をしたけど、最終的にはいつも許してくれる。その頃から面倒見が良かったし、付き合ってる相手の名前を教えてくれるくらいには僕を信頼してくれていた。
そんなナツを、どうして僕は裏切ってしまったんだろう?
僕にセックスを教えてくれたのは、ナツの恋人の海月さんだった。
海月さんは教育実習生だったが、授業も上手く、優しくて、年が近かったせいかちょっと気安い雰囲気が皆に好かれていて、休み時間ナツに引っ張られてバスケットボールをしているのを何度も見かけた。
へとへとになって『お願いもうだめ~! 無理!』とへたり込みながら笑っている彼が僕にはキラキラ輝いて見え、気付けば僕は海月さんを目で追いかけるようになっていた。白いシャツから覗く鎖骨、いつも濡れたように滑らかな赤い唇から目が離せなかった。
ある日の放課後、日直だった僕は担任の先生に頼まれて資料整理をしていた。一人で黙々と作業をしていると、海月さんが手伝いにきてくれた。ただの作業があんなに楽しかったことはない。一緒の空間にいるだけでもドキドキして、嬉しかった。
面倒だ、と笑い合っていたら海月さんと目があった。沈黙が訪れて、初めて僕は他人とキスをした。海月さんの熱い舌に僕は心ごと絡め取られてしまった。
ナツは妄信していたけれど、あの人はただ優しいだけの人ではない。毒を孕んでいる。そう気付いた時にはもう、遅いのだけれど。
海月さんはナツのものだったとわかっていたが、僕は彼が教育実習生でなくなってからもこっそり会っていた。やることはもっぱらセックスばかりだったけれど、すごく楽しかった。運動して汗をかくなんて初めてだったし、とてつもなく気持ちが良かった。僕の細い腕に組み敷かれ、腰をくねり、喘ぐ海月さんはこの世のものとは思えないほど妖艶で、淫らで、僕を虜にした。
卒業を間近に控えた頃、僕は玉砕覚悟で海月さんに告白をしようと思っていた。ナツから奪おうなんて思っていない。ナツに勝てるなんて思ったことも無かった。
終わりにしよう、という決意のための告白。高校に入ったら、幼馴染の恋人と浮気するのではなく、ちゃんとした恋愛をするのも悪くない、そんな甘酸っぱいことも考えていた。
海月さんに会ってしまうと、告白のことなんて忘れてしまうほど彼に溺れてしまうので、面と向かう方法では無理だと思い、手紙を書いた。しかしその手紙は彼に届かず、宛先不明で僕の元に帰ってきてしまった。
あの人はあっという間に僕とナツの前から姿を消し、部屋も引き払っていて、実家も調べたが全部嘘だった。大学もいつの間にか辞めていて、足取りもつかめず途方に暮れた。
ナツなら何か知っているんじゃないかと何度も声をかけたが、ナツは僕と海月さんの関係を知っていたらしく、なぜか僕が海月さんをナツから奪ったことになっていた。いや、奪ったと言われれば否定もできない。不義理をしたことは間違いのない事実だった。
ナツには嫌われ、声をかけることすら許してもらえないまま、僕は高校生になった。
高校に入って汐が仲良くしてくれるようになって、一人ではなくなった気がした。汐は僕を庇護対象に見ているらしく、口うるさくアドバイスをしてくるのが鬱陶しかったが、実直で誠実、裏切ることなどない真面目な性格をしていたので安心できた。しかし、彼との友人関係はいつ終わるのだろう、と僕は終わる時のことばかり考えていた。
僕は永遠に誰とも繋がりがもてない気がした。実の家族ですら繋がりを感じられない。父親も母親も今考えているのはきっと僕のことじゃない。ナツのように古い友人もあっという間に関係は瓦解する。
(いや、でもちょっと回復したか……)
静海くんを取り合って、ナツと喧嘩腰ではあるが再び会話するようになった。ナツと喧嘩をするなんて、昔なら絶対になかった。いじめではなく喧嘩だ。思い出すと笑みがこぼれる。ナツと言い合いしながら教室に向かったこともあった。無理をした僕は体調不良になったりもしたけれど、楽しかった。
(静海くんのおかげかな……)
静海くんは本当に不思議な子だ。彼とのセックスは全てを許され、満たされるような気分になる。好きだな、と思う。面白い人となりも、体温も。
「春樹」
名前を呼ばれて意識が急に現実に引き戻された気がした。
低すぎず高すぎず、肌を撫でていくような声。静海有、僕の好きな人の声だ。
「静海くん」
静海くんがベッドの縁に腰掛けて、頬を撫でてくれる。静海くんに触られている時だけ、僕は身体のことを忘れていられる。寂しさもなく、誰かと繋がっている安心感を与えてくれる。
(もう一回、静海くんに抱かれたいな……)
好色家のようなことを考えている自覚があった。死の間際だというのに考えるのは色事ばかり。
普通の人相手ならきっとどん引かれるだろう。しかし静海くんなら笑って『あぁ、抱いてやろう』と言ってくれる気がするから不思議だった。
「春樹」
静海君がもう一度名前を呼び、酸素マスクを取ってキスをしてくれる。温かいものが僕の中に吹き込まれて幸せな気持ちになった後、僕が死んだら静海くんはナツのものになるのだろうかと思った。
その瞬間、ぶわりと鳥肌がたった。ナツは悪い奴ではないけれど、自制が下手だ。感情に任せて静海くんを乱暴に扱う様子が簡単に想像できる。駄目だ。ナツに任せられない。
いっそ僕の手で静海くんを一緒に連れ去ってしまいたい。僕は天国にいけないけれど、静海くんなら地獄にすら付いてきてくれる気がする。そうだ。そうしてしまいたい。殺して、連れて行ってしまおう。
「静海くん……」
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