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報告
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家に着いて、まずは里子さんに報告をした。
「マコちゃん、おめでとう!恋愛成就だね!良かった~!」第一声がこうだった。
「あ、ありがとう里子さん。里子さん山根君から相談受けてたの?」
「そうだよ~。マコちゃんの告白ちゃんと返事せず悶々としているからちょっと怒っちゃった。
ごめんね。オーナーから山根君の写真受け取ったよ。彼もの凄く美青年だったんだね。びっくりしちゃった。」
「そう、私も直視できないくらいカッコよくて…。
あの、里子さん山根君の背中を押してくれて本当にありがとう。」
「何にもしてないよ。山根君が美青年でもそうじゃなくてもマコちゃんは山根君好きだったんじゃん。それってすごく大切な事だよ。マコちゃんのこれからも応援してるからね。」
「うん。ありがとう。」
それからどんな告白をされたのか根掘り葉掘り聞かれて、結婚の話とかお互い自分で良いのかなど言い合ったことを伝えるとその都度里子さんは驚いたり笑ったり反応してくれて嬉しかった。
明日、めぐちゃんにも報告しよう。
次の日、山根君より先に会社に着いた私。
めぐちゃんにお昼休憩中話したいことがあるとメッセージを送った。
今日は三谷さんとランチの予定だから一緒にどうかと帰ってきた。
そうだ、三谷さんにも挨拶しておこう。
昨日あの瑠美ちゃんを任せちゃったのは申し訳なかったし…。
食堂で山根君とお弁当を食べる予定だったから少しだけ顔を見せるねと伝えた。
山根君には先に食堂に行ってもらって後から合流するようにお願いしよう。
山根君がデザイン課に登場した時、課長が「どちら様でしょうか?ここはデザイン課ですよ。」と山根君の入室を防ごうとしていた。
ああ、昨日のクラシックな服もカッコよかったけど今みたいなオフィスカジュアルもカッコいい…。
「課長、何言ってるんですか。俺ですよ山根です、や、ま、ね!ほら!」課長に社員書を見せる山根君。
多分しばらく同じような対応が続くんだろうな。
案の定滝川さんが入室した時「あんた誰?」と聞いていた。
「おはようございます、平井さん。」
キラキラした顔で私に挨拶をしてくれる山根君。
昨日色々あったからちょっと緊張するな。
「おはよう、山根君。今日の服もすごく似合ってるよ。オーナーさんが選んでくれたもの?」
「はい。まったく良いのか悪いのか分からなかったんですけど、いい機会だから勧められるがままに買いました。」
「そっか。オーナーさんに感謝だね。」
「は、はい…。今度…その…。」山根君が何やらもじもじしている。
何だろう…どんな表情も写真で切り取れそうなほど絵になるなあ。
あ、そうだ。昼休みの事伝えておかなくちゃ。
「あのね、山根君。今日のランチなんだけどお弁当持って先食堂行っててくれる?
めぐちゃんと三谷さんにちょっとだけ話があるんだ。後ですぐ合流するから先食べておいて欲しいな。」
「あ、はい。分かりました。」
「うん。よろしくね。」
「…はい。」
何だか山根君の会話歯切れが悪い気がする。何か言いたいことあるのかな。
昼休憩に入ってすぐ三谷さんとめぐちゃんがいる談話室に直行した。
三谷さんから何故か謝られた。
「平井さん昨日はお疲れさまでした。本当にごめんね。近藤さん無茶苦茶だったわよね。
せっかく鶴丸様に招待していただいたのにゆっくりできなかったでしょう?」
「大丈夫です。近藤さんいつもあんな感じなので。逆に三谷さんに任せてしまって申し訳ありませんでした。」
「いいのよ。それに、あの会場で一緒に居た彼と上手くいったのかしら?」
「え?マコさん誰か良い人いたんですか?聞きたいです!」
「い。いや。あの彼は…。」私はめぐちゃんと三谷さんに全部聞いてもらった。
私から告白したけどフラれたと思ってた事、山根君の外見が変わって誰か分からなくなっていたこと。
三谷さんが言う彼は山根君でお付き合いに至った話まで伝えた。
「あの、三谷さんこの事は黙っていてもらえますか?」
「もちろんです。私人事じゃないから良いけどお付き合いしている二人が同じ小さな部署で働いているとなるとどちらかが異動対象になり得るからあまり人には言わない方が良いわよ。」
「あ、そうですよね…。」
そうか。
山根君と一緒にデザイン課で働きたいなら付き合う事は秘密にしておく方が良いのか。
「まあ、二人とも美男美女だから周りがすぐ憶測するだろうけど。」
「ええ、私も変身した山根さん見たいなあ。」
「滝野瀬さん、今日は平井さんと山根くんのランチ同行したら?良いカモフラージュになるかもしれないわよ。」
「そうさせていただきます!マコさん行きましょう。」
「マコちゃん、おめでとう!恋愛成就だね!良かった~!」第一声がこうだった。
「あ、ありがとう里子さん。里子さん山根君から相談受けてたの?」
「そうだよ~。マコちゃんの告白ちゃんと返事せず悶々としているからちょっと怒っちゃった。
ごめんね。オーナーから山根君の写真受け取ったよ。彼もの凄く美青年だったんだね。びっくりしちゃった。」
「そう、私も直視できないくらいカッコよくて…。
あの、里子さん山根君の背中を押してくれて本当にありがとう。」
「何にもしてないよ。山根君が美青年でもそうじゃなくてもマコちゃんは山根君好きだったんじゃん。それってすごく大切な事だよ。マコちゃんのこれからも応援してるからね。」
「うん。ありがとう。」
それからどんな告白をされたのか根掘り葉掘り聞かれて、結婚の話とかお互い自分で良いのかなど言い合ったことを伝えるとその都度里子さんは驚いたり笑ったり反応してくれて嬉しかった。
明日、めぐちゃんにも報告しよう。
次の日、山根君より先に会社に着いた私。
めぐちゃんにお昼休憩中話したいことがあるとメッセージを送った。
今日は三谷さんとランチの予定だから一緒にどうかと帰ってきた。
そうだ、三谷さんにも挨拶しておこう。
昨日あの瑠美ちゃんを任せちゃったのは申し訳なかったし…。
食堂で山根君とお弁当を食べる予定だったから少しだけ顔を見せるねと伝えた。
山根君には先に食堂に行ってもらって後から合流するようにお願いしよう。
山根君がデザイン課に登場した時、課長が「どちら様でしょうか?ここはデザイン課ですよ。」と山根君の入室を防ごうとしていた。
ああ、昨日のクラシックな服もカッコよかったけど今みたいなオフィスカジュアルもカッコいい…。
「課長、何言ってるんですか。俺ですよ山根です、や、ま、ね!ほら!」課長に社員書を見せる山根君。
多分しばらく同じような対応が続くんだろうな。
案の定滝川さんが入室した時「あんた誰?」と聞いていた。
「おはようございます、平井さん。」
キラキラした顔で私に挨拶をしてくれる山根君。
昨日色々あったからちょっと緊張するな。
「おはよう、山根君。今日の服もすごく似合ってるよ。オーナーさんが選んでくれたもの?」
「はい。まったく良いのか悪いのか分からなかったんですけど、いい機会だから勧められるがままに買いました。」
「そっか。オーナーさんに感謝だね。」
「は、はい…。今度…その…。」山根君が何やらもじもじしている。
何だろう…どんな表情も写真で切り取れそうなほど絵になるなあ。
あ、そうだ。昼休みの事伝えておかなくちゃ。
「あのね、山根君。今日のランチなんだけどお弁当持って先食堂行っててくれる?
めぐちゃんと三谷さんにちょっとだけ話があるんだ。後ですぐ合流するから先食べておいて欲しいな。」
「あ、はい。分かりました。」
「うん。よろしくね。」
「…はい。」
何だか山根君の会話歯切れが悪い気がする。何か言いたいことあるのかな。
昼休憩に入ってすぐ三谷さんとめぐちゃんがいる談話室に直行した。
三谷さんから何故か謝られた。
「平井さん昨日はお疲れさまでした。本当にごめんね。近藤さん無茶苦茶だったわよね。
せっかく鶴丸様に招待していただいたのにゆっくりできなかったでしょう?」
「大丈夫です。近藤さんいつもあんな感じなので。逆に三谷さんに任せてしまって申し訳ありませんでした。」
「いいのよ。それに、あの会場で一緒に居た彼と上手くいったのかしら?」
「え?マコさん誰か良い人いたんですか?聞きたいです!」
「い。いや。あの彼は…。」私はめぐちゃんと三谷さんに全部聞いてもらった。
私から告白したけどフラれたと思ってた事、山根君の外見が変わって誰か分からなくなっていたこと。
三谷さんが言う彼は山根君でお付き合いに至った話まで伝えた。
「あの、三谷さんこの事は黙っていてもらえますか?」
「もちろんです。私人事じゃないから良いけどお付き合いしている二人が同じ小さな部署で働いているとなるとどちらかが異動対象になり得るからあまり人には言わない方が良いわよ。」
「あ、そうですよね…。」
そうか。
山根君と一緒にデザイン課で働きたいなら付き合う事は秘密にしておく方が良いのか。
「まあ、二人とも美男美女だから周りがすぐ憶測するだろうけど。」
「ええ、私も変身した山根さん見たいなあ。」
「滝野瀬さん、今日は平井さんと山根くんのランチ同行したら?良いカモフラージュになるかもしれないわよ。」
「そうさせていただきます!マコさん行きましょう。」
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