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背中だけが 4
ジョバンニは「離れ」にいる。
それも、サマンサの寝室に、だ。
「お待たせをいたしました、我が君」
ベッドには、サマンサが横になっているようだった。
が、頭まですっぽりと上掛けを掛かけていて、その姿は見えない。
ベッドの端に、公爵が半身で座っている。
その公爵の足元に、ジョバンニは、跪いていた。
「私たちも、さっき帰ってきたところでね」
連絡を取ろうとしたができなかった、ということは言わずにおく。
連絡が取れない状態だったことくらい、公爵にも、わかっているはずだ。
そして、公爵は、どこに行こうが、ジョバンニに報告する義務はない。
どういう状況であれ対処するのが、ジョバンニの役割なのだ。
「それで?」
「ハインリヒ・セシエヴィルを殺しました」
サマンサがいると、わかっていて話した。
結果は出ているのだから、急ぐ必要はない。
屋敷には、ほかにいくらでも部屋がある。
なにも、ここでなくてもかまわなかったのだ。
夜更けに、いつも通り、公爵の私室で話すこともできた。
つまり、サマンサに聞かれても構わないと、公爵は考えている。
「セシエヴィルが、どういう家かは知っているね?」
「存じております、我が君」
セシエヴィルは、平たく言えば、ローエルハイドの遠縁にあたる。
かなり遠く、血の繋がりはないとのことだが、縁者ではあるのだ。
公爵の曾祖父、ロズウェルドで英雄と謳われ、大公と呼ばれた、その人。
ジョシュア・ローエルハイド。
彼には、2人の妻がいた。
最初の妻、エリザベートは平民だったが、ローエルハイドに嫁ぐ際、爵位を得ている。
彼女自身は両親を亡くしており、遠縁の家に身を寄せていた。
そのエリザベートの実家とされていた家が、今のセシエヴィル子爵家だ。
遠いとはいえ、縁者は縁者。
ハインリヒの言っていた「ローエルハイドは、セシエヴィルに手を出さない」の理由でもある。
だが、公爵は、そのことについて、ジョバンニを咎める気はないらしい。
拍子抜けするほどすぐに、別の話に切り替わる。
「ところで、フレデリックは、いい働きをしてくれたかい?」
「とても良い働きをしてくれました。おかげで姫様のご両親を無事に保護することができました」
ジョバンニが、点門で、ハインリヒのいる分家に行った時だった。
待っていたかのように、フレデリックに声をかけられている。
そして、フレデリックから、ハインリヒがアシュリーの両親を人質に取っていることを聞かされた。
アシュリーを迎えに行くのが遅くなったのは、先に子爵家の問題を片づけていたからだ。
簡単な打ち合わせをし、ジョバンニは子爵家に向かった。
その間、フレデリックがハインリヒの足止めをしてくれている。
子爵家にはハインリヒの雇ったと思しき護衛騎士くらいしかいなかった。
早々に騎士たちを昏倒させ、ジョバンニは彼らを安全な場所に避難させている。
点門で、人の多いサハシーに移動させただけではあるが、探すのには、ひと苦労する場所であるのは間違いない。
とくに、魔術師を巻くのであれば、大勢の人が行きかう雑踏が望ましいのだ。
アシュリー同様、彼らは魔力を持たないため、魔力感知には引っ掛からない。
一時的な避難場所としては、有効だと言える。
「あの子には、ずいぶんと苦労をかけた。さぞ嫌な思いをしてきただろうなあ」
「フレデリック・ラペルとは、お知り合いだったのですね」
ジョバンニは聞かされていないことだった。
時間がなかったため、フレデリックからも詳しくは訊いていない。
ただ「大公様に生かされた身」との言葉から、察した。
ローエルハイドとラペルには、昔から繋がりがある。
「当時の当主が、曾祖父の逆鱗にふれただけのことさ。それでもラペルは今も残っているわけだから、彼らがありがたがるのもわかる気はするがね」
大公が英雄と謳われているのは、隣国との戦争を、たった1人で終結させたことによる。
大公は、公爵と同じく「人ならざる者」だった。
その逆鱗にふれて、無事でいられたのは、確かに信じがたい。
フレデリックの「生かされた」との言葉は、実際的な意味だったのだ。
「私がいたらないばかりに、お手を煩わせてしまい、申し訳ございません」
フレデリックは、長く公爵の指示で動いていた。
おそらく、ジョバンニが公爵に仕えるより、ずっと前からだろう。
連絡が取れない場所に行くと決めた際、公爵は、ちゃんと手を打っておいた。
ジョバンニが「しくじる」可能性に対して。
あの時、フレデリックが声をかけてこなければ、ジョバンニはハインリヒの元に向かっていたはずだ。
アシュリーを守ることしか考えておらず、周辺にまで気が回っていなかった。
リビーの時と同じ失敗を繰り返している。
「万が一に備えるようにと、厳しく言われてきたせいかな。私は心配症になってしまっているのだよ。きみよりも、ずっとね」
公爵の口調は穏やかだったが、内容には刺すような厳しさがあった。
自分の未熟さを、ジョバンニは思い知っている。
備えも覚悟も足りていない。
公爵は、そう言っているのだ。
ここがサマンサの寝室だからだろうか。
彼女の言葉も思い出される。
『いったい誰から彼女を守っているつもり? 私? 彼? ほかの誰か? でも、私に言わせれば、あなたは、あなた自身を警戒するべきね』
ジョバンニの心情を察したかのように、サマンサが、わずかに動いた。
まだ上掛けをかぶったままなので、姿は見えない。
「ハインリヒって、あのいけ好かない従兄弟のことでしょう」
「そうだよ、サム」
「そこの執事は、言わなくてもいいことを、彼女に言ったのではない?」
「そうなのかね? ジョバンニ」
ジョバンニは、返事をせずにいる。
返事をしないのが、返事だった。
「ほら、やっぱりね! だから、言ったじゃない! いつか、この野暮な執事が、彼女を傷つけるに違いないって! 馬鹿正直に、君の従兄弟を殺したよ、だなんて言う必要がある? ええ、言うのなら、言ったってかまわないわ! だとしても、言った責任も取りやしないのよ、そこの野暮執事は!」
「サム、サミー、きみ、そんなに怒ると、ますます体調を悪くするよ?」
「とっくに悪いのだから、放っておいてちょうだい! あなただって気づいているはずよ! そこの野暮男が自己満足に陶酔して、彼女の手を振りはらったってことくらい! 本当に腹が立つわ! どうして、そう中途半端なのよ!」
サマンサの剣幕に、ジョバンニは茫然となっている。
言葉のひとつひとつが、胸に突き刺さっていた。
公爵が、宥めるように、上掛けの上からサマンサの体を、ぽんぽんとしている。
「まあまあ、そう怒るものではないよ。なにしろ人を殺して……」
「だから、なんなの? 人を殺すからには、それなりの覚悟をすべきでしょう! 殺したあとで、申し訳ありませんなんて、通るわけがないわ! 彼女にまで罪悪感を押しつけておいて、選択肢まで取り上げたのよ? それが、自己満足でなくて、なにがあるって言うの? せめて彼女に選ばせるべきでしょうに!」
「ああ、そうだね、サミー。きみの言うことは正しい。うん。もっともだよ」
聞いているのかどうかわからないような口調で、公爵がサマンサに同意を示していた。
むしろ、ジョバンニのほうが、サマンサの言葉を真摯に受け止めている。
ひと言ひと言に、打ちのめされていた。
勝手に守りたいと思い、勝手に守って、勝手に人を殺し、勝手に自分の手が汚れているとした。
そのすべての「勝手」の上に自分を置き、彼女を突き放したのだ。
彼女は手を伸ばし、「大好き」とまで言ってくれたのに。
「もう2人とも出て行ってちょうだい! 体調が、ますます悪くなったわ!」
「私にまで、とばっちりかい?」
「とばっちりではないわよ! あなたは、“全部”わかっていたくせに! なによ、この冷血漢! 人でなし!!」
散々な罵声を浴びせられているのに、公爵は、声を上げて笑う。
いかにも楽しげといった様子に、ジョバンニは深く気落ちしていた。
それは、公爵がサマンサの言葉を肯定したに等しいからだ。
「私は、彼女のご機嫌取りをする。さて、きみはどうする?」
ジョバンニは、黙って頭を下げ、本邸の玄関ホールに転移する。
自分がどうすべきか、どうしたいのか。
もう少しだけ、時間が必要だったのだ。
それも、サマンサの寝室に、だ。
「お待たせをいたしました、我が君」
ベッドには、サマンサが横になっているようだった。
が、頭まですっぽりと上掛けを掛かけていて、その姿は見えない。
ベッドの端に、公爵が半身で座っている。
その公爵の足元に、ジョバンニは、跪いていた。
「私たちも、さっき帰ってきたところでね」
連絡を取ろうとしたができなかった、ということは言わずにおく。
連絡が取れない状態だったことくらい、公爵にも、わかっているはずだ。
そして、公爵は、どこに行こうが、ジョバンニに報告する義務はない。
どういう状況であれ対処するのが、ジョバンニの役割なのだ。
「それで?」
「ハインリヒ・セシエヴィルを殺しました」
サマンサがいると、わかっていて話した。
結果は出ているのだから、急ぐ必要はない。
屋敷には、ほかにいくらでも部屋がある。
なにも、ここでなくてもかまわなかったのだ。
夜更けに、いつも通り、公爵の私室で話すこともできた。
つまり、サマンサに聞かれても構わないと、公爵は考えている。
「セシエヴィルが、どういう家かは知っているね?」
「存じております、我が君」
セシエヴィルは、平たく言えば、ローエルハイドの遠縁にあたる。
かなり遠く、血の繋がりはないとのことだが、縁者ではあるのだ。
公爵の曾祖父、ロズウェルドで英雄と謳われ、大公と呼ばれた、その人。
ジョシュア・ローエルハイド。
彼には、2人の妻がいた。
最初の妻、エリザベートは平民だったが、ローエルハイドに嫁ぐ際、爵位を得ている。
彼女自身は両親を亡くしており、遠縁の家に身を寄せていた。
そのエリザベートの実家とされていた家が、今のセシエヴィル子爵家だ。
遠いとはいえ、縁者は縁者。
ハインリヒの言っていた「ローエルハイドは、セシエヴィルに手を出さない」の理由でもある。
だが、公爵は、そのことについて、ジョバンニを咎める気はないらしい。
拍子抜けするほどすぐに、別の話に切り替わる。
「ところで、フレデリックは、いい働きをしてくれたかい?」
「とても良い働きをしてくれました。おかげで姫様のご両親を無事に保護することができました」
ジョバンニが、点門で、ハインリヒのいる分家に行った時だった。
待っていたかのように、フレデリックに声をかけられている。
そして、フレデリックから、ハインリヒがアシュリーの両親を人質に取っていることを聞かされた。
アシュリーを迎えに行くのが遅くなったのは、先に子爵家の問題を片づけていたからだ。
簡単な打ち合わせをし、ジョバンニは子爵家に向かった。
その間、フレデリックがハインリヒの足止めをしてくれている。
子爵家にはハインリヒの雇ったと思しき護衛騎士くらいしかいなかった。
早々に騎士たちを昏倒させ、ジョバンニは彼らを安全な場所に避難させている。
点門で、人の多いサハシーに移動させただけではあるが、探すのには、ひと苦労する場所であるのは間違いない。
とくに、魔術師を巻くのであれば、大勢の人が行きかう雑踏が望ましいのだ。
アシュリー同様、彼らは魔力を持たないため、魔力感知には引っ掛からない。
一時的な避難場所としては、有効だと言える。
「あの子には、ずいぶんと苦労をかけた。さぞ嫌な思いをしてきただろうなあ」
「フレデリック・ラペルとは、お知り合いだったのですね」
ジョバンニは聞かされていないことだった。
時間がなかったため、フレデリックからも詳しくは訊いていない。
ただ「大公様に生かされた身」との言葉から、察した。
ローエルハイドとラペルには、昔から繋がりがある。
「当時の当主が、曾祖父の逆鱗にふれただけのことさ。それでもラペルは今も残っているわけだから、彼らがありがたがるのもわかる気はするがね」
大公が英雄と謳われているのは、隣国との戦争を、たった1人で終結させたことによる。
大公は、公爵と同じく「人ならざる者」だった。
その逆鱗にふれて、無事でいられたのは、確かに信じがたい。
フレデリックの「生かされた」との言葉は、実際的な意味だったのだ。
「私がいたらないばかりに、お手を煩わせてしまい、申し訳ございません」
フレデリックは、長く公爵の指示で動いていた。
おそらく、ジョバンニが公爵に仕えるより、ずっと前からだろう。
連絡が取れない場所に行くと決めた際、公爵は、ちゃんと手を打っておいた。
ジョバンニが「しくじる」可能性に対して。
あの時、フレデリックが声をかけてこなければ、ジョバンニはハインリヒの元に向かっていたはずだ。
アシュリーを守ることしか考えておらず、周辺にまで気が回っていなかった。
リビーの時と同じ失敗を繰り返している。
「万が一に備えるようにと、厳しく言われてきたせいかな。私は心配症になってしまっているのだよ。きみよりも、ずっとね」
公爵の口調は穏やかだったが、内容には刺すような厳しさがあった。
自分の未熟さを、ジョバンニは思い知っている。
備えも覚悟も足りていない。
公爵は、そう言っているのだ。
ここがサマンサの寝室だからだろうか。
彼女の言葉も思い出される。
『いったい誰から彼女を守っているつもり? 私? 彼? ほかの誰か? でも、私に言わせれば、あなたは、あなた自身を警戒するべきね』
ジョバンニの心情を察したかのように、サマンサが、わずかに動いた。
まだ上掛けをかぶったままなので、姿は見えない。
「ハインリヒって、あのいけ好かない従兄弟のことでしょう」
「そうだよ、サム」
「そこの執事は、言わなくてもいいことを、彼女に言ったのではない?」
「そうなのかね? ジョバンニ」
ジョバンニは、返事をせずにいる。
返事をしないのが、返事だった。
「ほら、やっぱりね! だから、言ったじゃない! いつか、この野暮な執事が、彼女を傷つけるに違いないって! 馬鹿正直に、君の従兄弟を殺したよ、だなんて言う必要がある? ええ、言うのなら、言ったってかまわないわ! だとしても、言った責任も取りやしないのよ、そこの野暮執事は!」
「サム、サミー、きみ、そんなに怒ると、ますます体調を悪くするよ?」
「とっくに悪いのだから、放っておいてちょうだい! あなただって気づいているはずよ! そこの野暮男が自己満足に陶酔して、彼女の手を振りはらったってことくらい! 本当に腹が立つわ! どうして、そう中途半端なのよ!」
サマンサの剣幕に、ジョバンニは茫然となっている。
言葉のひとつひとつが、胸に突き刺さっていた。
公爵が、宥めるように、上掛けの上からサマンサの体を、ぽんぽんとしている。
「まあまあ、そう怒るものではないよ。なにしろ人を殺して……」
「だから、なんなの? 人を殺すからには、それなりの覚悟をすべきでしょう! 殺したあとで、申し訳ありませんなんて、通るわけがないわ! 彼女にまで罪悪感を押しつけておいて、選択肢まで取り上げたのよ? それが、自己満足でなくて、なにがあるって言うの? せめて彼女に選ばせるべきでしょうに!」
「ああ、そうだね、サミー。きみの言うことは正しい。うん。もっともだよ」
聞いているのかどうかわからないような口調で、公爵がサマンサに同意を示していた。
むしろ、ジョバンニのほうが、サマンサの言葉を真摯に受け止めている。
ひと言ひと言に、打ちのめされていた。
勝手に守りたいと思い、勝手に守って、勝手に人を殺し、勝手に自分の手が汚れているとした。
そのすべての「勝手」の上に自分を置き、彼女を突き放したのだ。
彼女は手を伸ばし、「大好き」とまで言ってくれたのに。
「もう2人とも出て行ってちょうだい! 体調が、ますます悪くなったわ!」
「私にまで、とばっちりかい?」
「とばっちりではないわよ! あなたは、“全部”わかっていたくせに! なによ、この冷血漢! 人でなし!!」
散々な罵声を浴びせられているのに、公爵は、声を上げて笑う。
いかにも楽しげといった様子に、ジョバンニは深く気落ちしていた。
それは、公爵がサマンサの言葉を肯定したに等しいからだ。
「私は、彼女のご機嫌取りをする。さて、きみはどうする?」
ジョバンニは、黙って頭を下げ、本邸の玄関ホールに転移する。
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