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第83話
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あったかくて、ぎゅっと抱きしめてくれる腕にしがみつき、スリスリと頬ずりをする。
その度に背中にくっつく者がぴくっと跳ねて面白い。
スリッ…ピク。スリスリ…ピクピク。
「ふふふっ」
と笑うと背中から
「起きた?」
と少しかすれた声が聞こえた。
ビクッとして振り返ると、少し無精髭の生えたコーラル様が、軽装で私を抱きしめた状態でベッドに居た。
「えっ!?」
私はどうしてこんな状態なのか、頭がついていかない。
アルコールのせいなのか、少し痛い頭で思い出そうとするが、全く思い出せない。
「昨晩、ワインを飲んだ後、俺から離れなくてな。
眠った後に侍女を呼び、着替えさせてもらったが、俺が近づくと手を引っ張り
ここに寝かされた。
だから俺は、ここに居る」
「そ、そうなのですか?」
「記憶に無いか?」
コクンと頷くと、はーーーっと息をつかれる。
私は、してはてけないことをしてしまった?
もしコーラル様になにかしてしまったのなら謝らなければ…
そう思った私はベットに座り頭を下げた。
「申し訳ございませんっ」
「謝る必要ないよ」
「ですが…」
「どちらかと言うと、謝るのは俺…かなぁ。調子に乗って付けたものもあるし」
「つ、付けた?」
そう言った後、起きたときの体制を思い出す。
「まさかっ」
私はベットを降り、鏡の前に行き首周りをチェックする。
すると項の当たりに、何箇所か色が付いていた。
その度に背中にくっつく者がぴくっと跳ねて面白い。
スリッ…ピク。スリスリ…ピクピク。
「ふふふっ」
と笑うと背中から
「起きた?」
と少しかすれた声が聞こえた。
ビクッとして振り返ると、少し無精髭の生えたコーラル様が、軽装で私を抱きしめた状態でベッドに居た。
「えっ!?」
私はどうしてこんな状態なのか、頭がついていかない。
アルコールのせいなのか、少し痛い頭で思い出そうとするが、全く思い出せない。
「昨晩、ワインを飲んだ後、俺から離れなくてな。
眠った後に侍女を呼び、着替えさせてもらったが、俺が近づくと手を引っ張り
ここに寝かされた。
だから俺は、ここに居る」
「そ、そうなのですか?」
「記憶に無いか?」
コクンと頷くと、はーーーっと息をつかれる。
私は、してはてけないことをしてしまった?
もしコーラル様になにかしてしまったのなら謝らなければ…
そう思った私はベットに座り頭を下げた。
「申し訳ございませんっ」
「謝る必要ないよ」
「ですが…」
「どちらかと言うと、謝るのは俺…かなぁ。調子に乗って付けたものもあるし」
「つ、付けた?」
そう言った後、起きたときの体制を思い出す。
「まさかっ」
私はベットを降り、鏡の前に行き首周りをチェックする。
すると項の当たりに、何箇所か色が付いていた。
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