312 / 330
第242話
しおりを挟む
その後、申請書にサインをもらった僕たちは、撮影器具を持って闘技場に行く。
闘技場では、数人が場所をかりていたのだが、騎士団長の一声で皆退場した。
「良いんですか?追い出しちゃって」
「死にたいのなら、いて良いぞ。とは言ったぞ」
「それって、脅しじゃあ」
そんな話をしながら宰相様の撮影機器を設置し、予備で持っていた結界をはる。
「結界等、はらんでも・・・」
「あんなに一生懸命だったのですから、見せてあげましょうよ」
「ジョージ殿の、手の内を見せることになるぞ」
「手の内を気にするほど、本気になれれば・・・」
「はっ、言ってくれる」
それから僕達は、闘技場の中央で、手合わせを始めた。
さすがに、父上の相手をしていた事もあり、普通の騎士よりは強い・・・とは思うか、やっぱりそれだけだった。
父上が昔、言っていた。
王都の騎士は、相手が人と言うこともあり、攻撃が単調になると。
毎日決まった型を習い、体に染み込ませるが、本番にもそれが出るそうだ。
父上の言っていた通りだ。この数週間、見てきた騎士団の攻撃パターンが、全て入っている・・・打ち合いをしながらそんなことを思いだしていると、騎士団長が舌打ちをすると、何時もと違う動きを始めた。
「どうしたんですか?作戦変更でも?」
「ジョージ殿には、普段通りでは、効き目がないと気付きましてな」
「さっきまでのが、普段通りなのですね。何パターンかあるのかな?」
「相手に合わせるものでしょ、こう言うのは」
「ではさっきまでは、人相手・・・ということですか?」
「そうなるかな?」
「では、今は?」
「なんだろうな・・・獣?」
「僕は、獣ですか?」
「あ、いやそうじゃなくて・・・」
「分かっていますよ。では、獣のように動いてみましょうか」
「えっ?」
次の瞬間僕は動きを変え、武器を変えた。
「双剣か?」
「ですね。こっちの方が短くて、動きやすいんですよっ」
さっきまでより、動きが激しくなる。
「ちっくしょうっ!やっと追い付いたってぇのに・・・何て動きしやがる」
そんな感じで、三時間ほど打ち合っていると・・・
「ゼェゼェ・・・お、おれはもう、無理だ」
騎士団長が音をあげた。
「もうですか?」
「もっと若けりゃあ、まだ付き合ったんだが、年には勝てん」
「コー爺と、おんなじこと言ってる」
「コークス殿と同じ扱いなのは、嬉しい・・・嬉しいが、俺の方が30若い」
そう、自分で言いながら、立とうとするミカエル騎士団長を支える。
「ありがとう」
「いいえ。最後にたくさん遊べて、楽しかったです」
「そう言ってもらえると、俺もやったかいがあると言うものだ」
そう言う団長を支えながら、撮影道具を回収した俺は、騎士団長を部屋に運び、侍従に後を任せた後、マルガス宰相様のところに行き、撮影道具を返す。
「と、撮れたのか?」
「きちんと写っているかは、確認していませんが、結界の中にいたので、壊れてはいませんよ」
といって、その部屋を後にした。
闘技場では、数人が場所をかりていたのだが、騎士団長の一声で皆退場した。
「良いんですか?追い出しちゃって」
「死にたいのなら、いて良いぞ。とは言ったぞ」
「それって、脅しじゃあ」
そんな話をしながら宰相様の撮影機器を設置し、予備で持っていた結界をはる。
「結界等、はらんでも・・・」
「あんなに一生懸命だったのですから、見せてあげましょうよ」
「ジョージ殿の、手の内を見せることになるぞ」
「手の内を気にするほど、本気になれれば・・・」
「はっ、言ってくれる」
それから僕達は、闘技場の中央で、手合わせを始めた。
さすがに、父上の相手をしていた事もあり、普通の騎士よりは強い・・・とは思うか、やっぱりそれだけだった。
父上が昔、言っていた。
王都の騎士は、相手が人と言うこともあり、攻撃が単調になると。
毎日決まった型を習い、体に染み込ませるが、本番にもそれが出るそうだ。
父上の言っていた通りだ。この数週間、見てきた騎士団の攻撃パターンが、全て入っている・・・打ち合いをしながらそんなことを思いだしていると、騎士団長が舌打ちをすると、何時もと違う動きを始めた。
「どうしたんですか?作戦変更でも?」
「ジョージ殿には、普段通りでは、効き目がないと気付きましてな」
「さっきまでのが、普段通りなのですね。何パターンかあるのかな?」
「相手に合わせるものでしょ、こう言うのは」
「ではさっきまでは、人相手・・・ということですか?」
「そうなるかな?」
「では、今は?」
「なんだろうな・・・獣?」
「僕は、獣ですか?」
「あ、いやそうじゃなくて・・・」
「分かっていますよ。では、獣のように動いてみましょうか」
「えっ?」
次の瞬間僕は動きを変え、武器を変えた。
「双剣か?」
「ですね。こっちの方が短くて、動きやすいんですよっ」
さっきまでより、動きが激しくなる。
「ちっくしょうっ!やっと追い付いたってぇのに・・・何て動きしやがる」
そんな感じで、三時間ほど打ち合っていると・・・
「ゼェゼェ・・・お、おれはもう、無理だ」
騎士団長が音をあげた。
「もうですか?」
「もっと若けりゃあ、まだ付き合ったんだが、年には勝てん」
「コー爺と、おんなじこと言ってる」
「コークス殿と同じ扱いなのは、嬉しい・・・嬉しいが、俺の方が30若い」
そう、自分で言いながら、立とうとするミカエル騎士団長を支える。
「ありがとう」
「いいえ。最後にたくさん遊べて、楽しかったです」
「そう言ってもらえると、俺もやったかいがあると言うものだ」
そう言う団長を支えながら、撮影道具を回収した俺は、騎士団長を部屋に運び、侍従に後を任せた後、マルガス宰相様のところに行き、撮影道具を返す。
「と、撮れたのか?」
「きちんと写っているかは、確認していませんが、結界の中にいたので、壊れてはいませんよ」
といって、その部屋を後にした。
0
あなたにおすすめの小説
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
あんなにわかりやすく魅了にかかってる人初めて見た
しがついつか
恋愛
ミクシー・ラヴィ―が学園に入学してからたった一か月で、彼女の周囲には常に男子生徒が侍るようになっていた。
学年問わず、多くの男子生徒が彼女の虜となっていた。
彼女の周りを男子生徒が侍ることも、女子生徒達が冷ややかな目で遠巻きに見ていることも、最近では日常の風景となっていた。
そんな中、ナンシーの恋人であるレオナルドが、2か月の短期留学を終えて帰ってきた。
二年後、可愛かった彼の変貌に興ざめ(偽者でしょう?)
岬 空弥
恋愛
二歳年下のユーレットに人目惚れした侯爵家の一人娘エリシア。自分の気持ちを素直に伝えてくる彼女に戸惑いながらも、次第に彼女に好意を持つようになって行くユーレット。しかし大人になりきれない不器用な彼の言動は周りに誤解を与えるようなものばかりだった。ある日、そんなユーレットの態度を誤解した幼馴染のリーシャによって二人の関係は壊されてしまう。
エリシアの卒業式の日、意を決したユーレットは言った。「俺が卒業したら絶対迎えに行く。だから待っていてほしい」
二年の時は、彼らを成長させたはずなのだが・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる