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第125話
それから数日の間、ウォルツさんは、その事に触れなかった。
ただ、私が父さんと呼ばなくなったことを気にはしていたが、これは仕方ないと、私はそのまま名前呼びをするようになった。
「なぁ、ミルカはなんで、店長を父さんって呼ばなくなったんだ?」
そう聞いてきたのは、いつも来る常連の騎士さん。
「うーーん・・・何となく?」
「何となくって?」
「拾ってもらった時は、何が何だか分かんなかったからそう呼ぶのにも
違和感と言うかそういうの、なかったんだけど、ここのところ
色々あったから、何か違うなぁ・・・って思って」
「違うって、思ったのか。ふーーん・・・」
そういうと騎士さんは、ご飯を食べ終え
「ごちそうさん」
と言って帰っていった。
「ミルカっ。一番、出来たぞ」
「はいっ」
ウォルツさんの声で、まだ営業中だったと思い出し、わたわたと料理を運ぶ。
「焼き肉定、お待たせしましたー」
「六番、空きました」
「はいよー」
そんな感じで、いつもの1日が終わっていく。
毎日、毎日・・・
同じことを繰り返していても、苦にならないのは、ウォルツさんが従業員をしっかりと見て、働きすぎないように調節しているからだ。
だからみんな、朝はやるぞー・・・って顔でやってきて、また明日も・・・って感じで帰っていく。
前の私のように、娯楽や睡眠、食事を削りながら、仕事をしていることもない・・・
ただ、私が父さんと呼ばなくなったことを気にはしていたが、これは仕方ないと、私はそのまま名前呼びをするようになった。
「なぁ、ミルカはなんで、店長を父さんって呼ばなくなったんだ?」
そう聞いてきたのは、いつも来る常連の騎士さん。
「うーーん・・・何となく?」
「何となくって?」
「拾ってもらった時は、何が何だか分かんなかったからそう呼ぶのにも
違和感と言うかそういうの、なかったんだけど、ここのところ
色々あったから、何か違うなぁ・・・って思って」
「違うって、思ったのか。ふーーん・・・」
そういうと騎士さんは、ご飯を食べ終え
「ごちそうさん」
と言って帰っていった。
「ミルカっ。一番、出来たぞ」
「はいっ」
ウォルツさんの声で、まだ営業中だったと思い出し、わたわたと料理を運ぶ。
「焼き肉定、お待たせしましたー」
「六番、空きました」
「はいよー」
そんな感じで、いつもの1日が終わっていく。
毎日、毎日・・・
同じことを繰り返していても、苦にならないのは、ウォルツさんが従業員をしっかりと見て、働きすぎないように調節しているからだ。
だからみんな、朝はやるぞー・・・って顔でやってきて、また明日も・・・って感じで帰っていく。
前の私のように、娯楽や睡眠、食事を削りながら、仕事をしていることもない・・・
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