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第169話
「私は、クウィールです」
「そ、その名前は、俺の従姉妹の名だ。確か、行方不明だと・・・」
「お父様を亡くし、お母様を看取った後、記憶を失くしておりました」
「記憶を?でも、その顔は・・・」
「あの方に、このような傷はありませんでしたでしょう?」
そう言って私は、顔に出来た傷を見せる。
「あの方・・・会ったことがあるのか?だがしかし、髪と目は・・・」
「髪と目の色だけで、私を判断しないでくださいますか。
貴方達は、いつもそう。人の事など、見ていない。
私であっても、プレシャス様であっても、興味のない相手は、覚える必要
ありませんからね。
貴方は、アリスメリア様が居れば、それで良かったのですから・・・」
私の言葉に、ジャイルズ様が青ざめる。
「た、確かに・・・あの時の俺は、どうかしていた。
アリスだけをずっと見て、プレシャスを見ていなかった」
「どうかしていたのではなく、皇太子と言う立場に居ながら、簡単に魅了された
能無しだっただけだ」
そう、ジャイルズ様に答えたのは、皇帝陛下だった。
「父上っ・・・」
「お前は結局、母親一人御せぬのだな」
「ですが母上は、父上が選ばれた方です」
「だからずっと、俺のもとで我慢していた。
あれが我慢しなくなったのは、お前が全て許してきた結果、俺の元より
お前を選んだ。
お前が受け入れを拒否していたなら、離縁するところだったのだかな」
「り・・・離縁、ですか?」
「そうだ。王妃は国母だ。
その事を忘れ、私利私欲に走るようになったら終わりだ。
だからそれを思い出してもらうために、王妃の座をおりるかと聞いたのだ」
「母上は、なんと?」
「簡単に、下りると言った」
「はぁ?」
ジャイルズ様は飽きれ、私達は納得した。
あの方が、逃げ場がある状態で、窮屈な場所に収まることはないと思っていた。
今までは、実家にも帰ることが出来なかったため、陛下の言う通りにしなければ、王妃と言う位置にも居られなかったから、頑張ったのでしょう。
けれど、ジャイルズ様が一人立ちされたとなれば、話しは変わる。
「そ、その名前は、俺の従姉妹の名だ。確か、行方不明だと・・・」
「お父様を亡くし、お母様を看取った後、記憶を失くしておりました」
「記憶を?でも、その顔は・・・」
「あの方に、このような傷はありませんでしたでしょう?」
そう言って私は、顔に出来た傷を見せる。
「あの方・・・会ったことがあるのか?だがしかし、髪と目は・・・」
「髪と目の色だけで、私を判断しないでくださいますか。
貴方達は、いつもそう。人の事など、見ていない。
私であっても、プレシャス様であっても、興味のない相手は、覚える必要
ありませんからね。
貴方は、アリスメリア様が居れば、それで良かったのですから・・・」
私の言葉に、ジャイルズ様が青ざめる。
「た、確かに・・・あの時の俺は、どうかしていた。
アリスだけをずっと見て、プレシャスを見ていなかった」
「どうかしていたのではなく、皇太子と言う立場に居ながら、簡単に魅了された
能無しだっただけだ」
そう、ジャイルズ様に答えたのは、皇帝陛下だった。
「父上っ・・・」
「お前は結局、母親一人御せぬのだな」
「ですが母上は、父上が選ばれた方です」
「だからずっと、俺のもとで我慢していた。
あれが我慢しなくなったのは、お前が全て許してきた結果、俺の元より
お前を選んだ。
お前が受け入れを拒否していたなら、離縁するところだったのだかな」
「り・・・離縁、ですか?」
「そうだ。王妃は国母だ。
その事を忘れ、私利私欲に走るようになったら終わりだ。
だからそれを思い出してもらうために、王妃の座をおりるかと聞いたのだ」
「母上は、なんと?」
「簡単に、下りると言った」
「はぁ?」
ジャイルズ様は飽きれ、私達は納得した。
あの方が、逃げ場がある状態で、窮屈な場所に収まることはないと思っていた。
今までは、実家にも帰ることが出来なかったため、陛下の言う通りにしなければ、王妃と言う位置にも居られなかったから、頑張ったのでしょう。
けれど、ジャイルズ様が一人立ちされたとなれば、話しは変わる。
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