あいして…

戒月冷音

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第14話 ジャイルズ皇太子 side 4

「今、拾い子といったな」
俺は、ウォルツに話しかける。
「はい」
「いつ?」
「もう、半年になります」
「半年…」
「はい。折れていた腕や、顔の傷が癒えてからでなくては、
 接客は出来ませんから」
「まあ…そうだな。それだと違うか。分かったのは、数日前だ」
「プレシャス様は、何時からいらっしゃらないのですか?」
「さぁ?」
何時から居ないかなど、俺が知りたい。
俺がアリスと居た間に、何があったんだ。


そんな事を考えていると、帰れと遠回しに言われる。
「何故だ?」
「ここは食堂。
 これから開店準備を行い、店を開けねばなりません」
「開ければ、よいではないか」
俺はただ、ここに居るだけだ。

「皇太子様がいらっしゃる所に、平民は食べに来ません。
 俺がいるから、従業員は落ち着いていますが、普通はこうはいきません」
「そうなのか。では、帰ろう」
「アリスメリア様がお待ちでしょう。早く帰ってあげてはいかがですか?」
「お前はまだ、アリスが嫌いなのか?」
「嫌いというか、苦手なのです。
 自分が認めた相手しか…
 いや、これを言ったらまた、堂々巡りですね。辞めておきます」
ウォルツの言葉に、ため息を吐いた俺は、もう一度ミルカという女性を見るが、どう見ても怯えている醜い女にしか見えず、早く帰ってアリスを愛でたいと思い、第1騎士団を引き連れて帰った。

いったいプレシャスは、どこに行ったのか?
そう思いながらも、探すのを騎士達にまかせ、俺は毎日アリスメリアを愛でていた。
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