貴方の花

戒月冷音

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第4話

それから数か月後、国王陛下から、お父様と一緒に呼び出しがかかった私は、王宮へと向かった。
「なぜ、呼び出しを受けたのか、俺には分からないのだが、スノウは知っているか?」
「私にも、なぜだか分からないのですが、これかな?というものはございます」
「そうか・・・スノウの予想が当たるのは、良いことか?」
「良いとも悪いとも・・・私には、お答えいたしかねます」
そんな話をしながら、国王陛下にお会いすると、やはり話題は、私の学園での噂話だった。

「このような噂が立っていると、ダニエルから報告を受けたのだが?」
私の予想は当たったが、国王陛下にお伝えしたのがダニエル殿下とは、思っていなかった。
ダニエル殿下は、クロールフ殿下より2つ年下。
なのにどうして、噂を知ることが出来たのでしょう?
そんなことを考えながら国王陛下の話を聞いていると、隣に座っているお父様から、ものすごい冷気が漂いだした。

「お父様。魔力が溢れております」
「こんな話を聞いて、溢れないとでも思っているのか?」
「私が何も反応していないのに、お父様が他人にバレバレな行動をお取りになると?」
私の家が辺境伯なのには、訳がある。
私の家には、雪月花の血印が示すとおり、氷の魔法が代々伝わっている。
氷の魔法は敵の動きを封じることが出来、群れで襲ってくる魔物には良い魔法だ。
これにより、私の祖先は辺境で名を挙げ、辺境伯と言う地位を手に入れた。
だからお父様も私も、同じ魔法を持っているのだ。

「そうだったな。失礼した。それで、スノウはどうするのだ?」
冷気をしまい、そう聞いてくるお父様に、私はにっこりと微笑むと
「何もいたしませんわ」
そう答えた。
「なにもしない?」
「はい。何もいたしません」
「だがそなたは、クロールフの婚約者なのだぞ」
「だから?」
「このように評価が下がれば、それを認めぬ者も出てくるのではないか?」
「たかが噂で、何の評価が下がり、何を認めぬと言われるのか分かりませんわ。
 それは、皆様が現実を見ていらっしゃらない、証拠では?」
私の言葉に、国王陛下はぐっと言葉を飲み込む。

「では、今のままで良いのだな?」
「はい。噂など、勝手に流れていれば良いのです」
「分かった。ダニエルにも、そう伝える」
そのまま私達親子は国王陛下の御前を辞し、帰ることにした。

その帰りの馬車で
「スノウ。大丈夫なのか?」
「何がでしよう?」
「婚約を・・・」
「破棄も白紙もいりませんわ。
 あのようなこと・・・ほおって置けば、自ら消えてくださるでしょうから」
そんな話をして私は学園の寮へ、お父様は辺境へと帰った。
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