人の心の裏表

戒月冷音

文字の大きさ
40 / 71

第40話

あきれて物が言えない。私はルキア様に嫁ぐ為と言う理由で色々な場所で経験を増やされた。

その指示は全て伯父様からだ。
下働きから始まり、召使いの時に料理に掃除、家人のお世話に子供の世話、何でもやった。
そしてカティア伯爵夫人のもとでマナーを学びながらのお手伝いも、ルキア様の為に学んで来い。
そうすれば彼はお前を大切にするし手放す事もしないだろうと送り出された。

ルキア様に話せば、私の為にそこまでしてくれることが嬉しいと喜んでくれたが、歳を重ねる事に抱き締めたり、体を触ることが多くなって嫌な思いはしたが、喜んでくれるので頑張ろうと意気込んでいた。
しかし帰ってみれば、ジャネット様とよろしくやっていたのだ。

「10歳から彼の為にと言われ、何があっても伯父様を優先しろと言われ
 お祖母様に詰られても伯母様に手を挙げられても耐えて、きた…に」
「エリス…」
私の口からこぼれた言葉は母も苦しめる。
だから、だしちゃだめ。
そう思いぐっと奥歯を噛みしめる。

「エリス様、だしたほうが良い」
ジュリエット様に言われるが私は頭を横に振る。
「エリス様。全て飲み込んでも良いことは一つもないわ」
「ですがこれは、ここに居る方に向けるものではありません」
「エリー。貴方の娘は本当に優しくていい子ね」
「はい。私達の自慢の娘です」
その母の言葉に涙が溢れた。我慢していたものが一気に溢れわんわん泣いた。
母はそんな私を抱き締め、ジュリエット様は背中を擦り王妃様は頭を撫でてくださった。
感想 0

あなたにおすすめの小説

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

可愛らしい人

はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」 「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」 「それにあいつはひとりで生きていけるから」 女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。 けれど、 「エレナ嬢」 「なんでしょうか?」 「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」  その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。 「……いいえ」  当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。 「よければ僕と一緒に行きませんか?」

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

彼の過ちと彼女の選択

浅海 景
恋愛
伯爵令嬢として育てられていたアンナだが、両親の死によって伯爵家を継いだ伯父家族に虐げられる日々を送っていた。義兄となったクロードはかつて優しい従兄だったが、アンナに対して冷淡な態度を取るようになる。 そんな中16歳の誕生日を迎えたアンナには縁談の話が持ち上がると、クロードは突然アンナとの婚約を宣言する。何を考えているか分からないクロードの言動に不安を募らせるアンナは、クロードのある一言をきっかけにパニックに陥りベランダから転落。 一方、トラックに衝突したはずの杏奈が目を覚ますと見知らぬ男性が傍にいた。同じ名前の少女と中身が入れ替わってしまったと悟る。正直に話せば追い出されるか病院行きだと考えた杏奈は記憶喪失の振りをするが……。

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

今さらやり直しは出来ません

mock
恋愛
3年付き合った斉藤翔平からプロポーズを受けれるかもと心弾ませた小泉彩だったが、当日仕事でどうしても行けないと断りのメールが入り意気消沈してしまう。 落胆しつつ帰る道中、送り主である彼が見知らぬ女性と歩く姿を目撃し、いてもたってもいられず後を追うと二人はさっきまで自身が待っていたホテルへと入っていく。 そんなある日、夢に出てきた高木健人との再会を果たした彩の運命は少しずつ変わっていき……

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

あなたが決めたことよ

アーエル
恋愛
その日は私の誕生日パーティーの三日前のことでした。 前触れもなく「婚約の話は無かったことにしよう」と言われたのです。 ‪✰他社でも公開