【5000000ⓟ】★妖刀使いの極悪姫、吸血鬼×現代忍者に転生、亜神・神威とダンジョン攻略配信で人間になる(予定)★

魔石収集家

文字の大きさ
17 / 54

17 黒炎の霊刃、再び

しおりを挟む
涼音は、ある山奥の調査任務を命じられ、単独で険しい山道を進んでいた。

昼が過ぎ、夕闇が迫る中で、静寂を破るのは彼女の足音だけ。
あたりは薄暗く、木々の影がまるで生き物のように揺れている。
ふと、霧の立ち込める奥深い森の中に、一筋の冷たい風が流れ、彼女の頬を撫でていった。

どこか異様な気配を感じた彼女は、自然と足を止める。

涼音が古びた神社の中へと足を踏み入れた瞬間、重たい沈黙が辺りに満ちていた。
まるで長年の眠りから目覚めたかのように、空間そのものがわずかに震え、涼音の体が冷たい空気に包み込まれる。

その瞬間、涼音の前で刀が強烈な光を帯びたまま地面から浮かび上がり、闇を切り裂くかのように堂々と姿を現した。
鋭い冷光が祭壇の周囲を包み込み、まるで刀自体が生き物のように息づいている。
刀身から溢れ出す光は、冷たくもあり、どこか温かくもあり、涼音の心の奥深くへとまっすぐに届く。
時が一瞬にして止まり、彼女はその場に凍りついたかのように刃から放たれる光を見つめていた。

刀が宙に浮かびながら、彼女の目の前でゆっくりと傾き、光の反射が妖しげな曲線を描き出した。
刃の鋭さが冷たく輝くと同時に、脳裏に、かすかに引き裂かれるような痛みが走る。
涼音はその痛みの中で、何か遠い昔の記憶が呼び起こされるのを感じた。心の奥底に眠っていた封印された記憶が、まるで解き放たれるかのように彼女の意識を支配し始める。

暗闇に浮かぶ刀の姿に引き寄せられるようにして、涼音の頭の中に、断片的な映像が次々と流れ込んでくる。彼女がかつて「極悪姫」として君臨していた時代、その手に握りしめていたのは、まさにこの「黒炎の霊刃」だった。
刃の鋭さ、暗黒の光、戦場で振るう度に幾多の敵を倒し、絶望と恐怖を植え付けた。
そのすべてが鮮明に甦り、彼女の胸に強烈な痛みと共に過去の記憶が押し寄せる。

彼女は戦場に立ち、無数の刃が交差する中で、冷徹な心を持って敵を薙ぎ倒していく。
その時の自分が手にしていたのは、この「黒炎の霊刃」だった。
彼女に宿るかつての力と狂気は、まるで刀に呼び覚まされたかのように、脳裏を突き刺す。涼音はその記憶に耐えるように、拳をぎゅっと握りしめ、深い呼吸を繰り返した。

彼女がその刃を手にした瞬間、冷たくもどこか懐かしい感触が指先に伝わり、まるで刀が自身の存在を確かめるかのように、静かな脈動が伝わってきた。
その感触は、彼女が持っていた過去の冷酷さや無慈悲さ、すべてを思い出させるようだった。しかし、涼音は同時に自分がただの過去に戻るためにここにいるわけではないことを自覚していた。過去の栄光や力ではなく、今の自分としてこの刀を手にすることが、彼女にとっての新たな試練であり、挑戦であったのだ。

「…黒炎の霊刃…」
彼女は刃に向かって囁くように呟いた。刀はその囁きに応えるかのように再び微かに光を放ち、彼女の存在を認めるかのような冷たい輝きを湛えた。
過去と今が交差する中で、涼音は静かに、その冷たい刃先を見つめ続ける。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...