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第2章 境界線の向こう側
知性を与えられた猫たちは何を見る? 第36話
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「いててて・・・。あの先日の乱闘騒ぎの後から、筋肉痛やら何やら・・・・」
私の家のリビングのソファで三木は腰をさすりながら、そう言った。まったく私も同感だった。私もガムテープで縛られた跡にまだ痛みがある。
先日のトラグネスとの戦いの後、今後に向けて話をしようと三木に来てもらい、2匹とコタローもこの場に参加している。
「でさぁ、今回俺たち、丸腰だっただろ?何か武器になるものを用意しておいた方がいいとと思うんだ。そして、同時にコタローもさらにアップグレードを施す」
「そうね。賛成よ。私も同じことを考えていたところ。」
と私はまだ痛む手足をさすりながら言った。
「ということで、それぞれ、希望やアイディアを出してほしい。
三木の言葉に喜んで、
「ワーイ!僕はね、僕はね、目からビーム!」
「僕は、無敵バリアかな」
「私は足からジェット噴射で飛べるようにして欲しいです」
「じゃあ、私はスミス&ウェッソンの拳銃でも・・・」
彼らは口々に喋り始め、ついつい私も調子に乗ってしまう。
「おいおい、お前たち、考えてみろよ。まず、茶丸、お前はロボットじゃなくて猫なんだぞ?どうやって目からビーム出すんだ?それにセイくん、それはSFの世界だ。実現したら、君が吹っ飛ぶぞ?コタローもお前の今のバッテリーじゃ、それは不可能だ。バッテリーを増やすと体は大きくしないといけないし、そうなると他に不都合が生じる。それに真崎、お前、それ違法だから。」
そう答えた三木の言葉に全員、ブーイングの嵐である。が、彼が言うのももっともである。
「実際、技術的な問題に加えて予算にも限りがあるしね。」
と私は三木に加勢して話を続けた。
「例えば、スタンガンとか、こういう・・・」
私はバッグから取り出したものを見せる。
「痴漢撃退スプレーとかでも、何もないよりは役に立つと思う」
「その通りだ。」
三木はそう言って、彼のバックパックからファイルを取り出し
「というわけで、俺が考えたのはこれだ」
と得意げにA4の紙にプリントされたものを指さしながら説明を始めた。
「まず、茶丸とセイくん、君たちは首輪に武器を仕込むことになる。茶丸はこのスパークスティンガー。電撃を放出して電磁波誘導を行い、相手の筋肉に一時的な痙攣を引き起こすことができる。セイくんはこれとは別にドローンを作るので、その操縦デバイスだ。そして二人とも共通して催涙スプレーの発射も可能だ。
コタローは、前回、アップグレードした拡張可能クレーンアーム、これをさらに改造して、マルチツールモードにする。つまり、先端部分を交換できるようにするんだ。例えば、スタンガン、ドリル、カッター、何にでも交換できるぞ?」
「私達も何か欲しいわね」
と私が言うと
「当然だ、考えている。改造版エアガンを用意する。ただのエアガンじゃなくて、特殊な金属製の弾を使えるようにしてある。殺傷力は実弾には劣るが、十分に相手を怯ませる威力があるはずだ」
「何だか、結構な武闘派集団になりつつあるよね・・・」
私はため息をついた。
2週間ほど経ったある日、三木は大きな段ボールを持って訪れた。
「さあ、出来たぞー」
その顔には楽しくて仕方ないという様子が浮かんでいる。
「見たいー!早く早く!」
「どんなのかなぁ!?」
2匹は爪とぎでカカカッツと爪を研いで興奮を隠せない様子だ。コタローもLEDをチカチカさせている。回りに急かされながら、三木は段ボールのテープをバリバリバリッと剥がし、中身を取り出す。
「えーと、まずこれは、茶丸とセイくんの首輪だろ?セイくんにはこのドローンもある。コタローのはこれだ。後で、クレーンアームを改造してやるから、そこにこれを取り付けることができるんだ。」
まるでプレゼントを配るサンタクロースのようである。それぞれは与えられた新しい自分のアイテムをソワソワと確認し始めた。
「で、我々はこれ。ベスト、そしてグローブ、シューズ、暗視用サングラス・・・」
三木は次々に取り出した。
「何?こんなにどうしたの?」
「ああ、これはサバゲー用のを調達した。これなんかケブラー製だぞ?シューズはサバゲー用のものを使っても良かったんだが、ボリューム感ありすぎて街中では少し目立つからな、クライミングシューズに手を加えておいた。知ってたか?クライミングシューズってすごいんだぜ?!これ履くだけで、岩壁とか登れるんだから。」
三木は得意げに続ける。
「そしてこのシューズだが、この間、真崎、拘束されただろう?その反省を踏まえて、シューズにマルチツールを仕込んである。ワイヤーカッター、ピンセット、スクリュードライバー、何でもござれだ。万一拘束されても、これで拘束具を切断することが出来る。」
私は、少し呆れながらも、三木が用意してくれたものを確認していった。
「そして、真崎。最後にこれだ。」
三木がポケットから取り出したのは、指輪らしきものだった。太めの男っぽいシンプルなデザインである。若い男の子がしているようなシルバーリングに見えなくもない。
「これは・・・?」
よく見ると、指輪の外側に切れ目のようなものがある。そこを触るとパチンと蓋が開き、中にボタンがあった。
「待て待て、それ、触るなよ」
三木が慌てて制する。
「指輪をはめた状態でそのボタンを押して殴ると、電撃が放出される。その大きさだからバッテリーも限られ、使えるのは一回限りだ。真崎は基本的には、サイバー戦、遠距離戦が担当といったところだが、この間のように拘束されたり、敵が近くに来ることも無いとはいえない。極力そういったことは避けたいが、これは言わば最後のお守りみたいなもんだ。無いよりはマシだろう。」
三木は何故か少し恥ずかし気に横を向きながらそう言った。
三木がコタローのクレーンアームを改造した後、
「ねえねえ?せっかくだから、これを装備して近隣の警護にあたろうよ!」
茶丸がウキウキと提案した。
「いいですねえ、自宅警備員」
「コタロー、自宅警備員って別の意味もあるからね」
2匹とロボットは連れ立って部屋を出て行った。
「何かいる。」
庭の物置の前で彼らは声を潜めた。
「確かに、気配を感じます。」
「待て、慌てるな。まずは作戦だ。斥候を送り込む必要がある。」
「僕が行こう!」
返事も聞かず茶丸が物置に入っていった。
茶丸の目の色が変わる。暗闇でも見える目が、わずかな光を捉えて物置の奥を見る。
「どう?」
「何も見えない。でも何かがいる気配がする」
「私の聴覚センサーの感度を上げてみましょう・・・確かに、何か引っ搔くような音がします」
「気をつけろ。敵は何か武器を持っているかもしれない」
その時、ガサッという音とともに何かが猛スピードで向かってきた。
「うわあ!」
「どうした、茶丸!」
声に驚き、セイくんとコタローも物置の中に入る。
「敵が何かを放った!ええい!くらえ、スパークスティンガーの威力を見せてやる!」
茶丸がボタンを押すとビリビリという電流音が聞こえ、放った突然の電撃にセイくんとコタローは腰を抜かした。
「クレーンアームで攻撃です!」
コタローがクレーンアームを伸ばすと、物置の棚にあるものがガラガラッと崩れてきた。
セイくんが
「これでどうだ!」
と催涙スプレーを物置内で発射。
その結果、涙を流しながら、彼らは物置の外に出てきて
「催涙スプレーは場所を考えないと・・・」
「うん、そうだね・・・」
と言葉にする。
その傍をキーキーとネズミが鳴きながら走り抜けていった。
私が彼らの話を聞き、大笑いしながら、
「後片付けもよろしくね」
と言うと
「はい。」
「ごめんなさい。」
「それも自宅警備員の仕事です」
彼らはしょんぼりとして、そう答えた。
彼らの言葉を聞きながら、私は心の中で
「あなた達の勇気が一番の武器よ」
と呟いた。
私の家のリビングのソファで三木は腰をさすりながら、そう言った。まったく私も同感だった。私もガムテープで縛られた跡にまだ痛みがある。
先日のトラグネスとの戦いの後、今後に向けて話をしようと三木に来てもらい、2匹とコタローもこの場に参加している。
「でさぁ、今回俺たち、丸腰だっただろ?何か武器になるものを用意しておいた方がいいとと思うんだ。そして、同時にコタローもさらにアップグレードを施す」
「そうね。賛成よ。私も同じことを考えていたところ。」
と私はまだ痛む手足をさすりながら言った。
「ということで、それぞれ、希望やアイディアを出してほしい。
三木の言葉に喜んで、
「ワーイ!僕はね、僕はね、目からビーム!」
「僕は、無敵バリアかな」
「私は足からジェット噴射で飛べるようにして欲しいです」
「じゃあ、私はスミス&ウェッソンの拳銃でも・・・」
彼らは口々に喋り始め、ついつい私も調子に乗ってしまう。
「おいおい、お前たち、考えてみろよ。まず、茶丸、お前はロボットじゃなくて猫なんだぞ?どうやって目からビーム出すんだ?それにセイくん、それはSFの世界だ。実現したら、君が吹っ飛ぶぞ?コタローもお前の今のバッテリーじゃ、それは不可能だ。バッテリーを増やすと体は大きくしないといけないし、そうなると他に不都合が生じる。それに真崎、お前、それ違法だから。」
そう答えた三木の言葉に全員、ブーイングの嵐である。が、彼が言うのももっともである。
「実際、技術的な問題に加えて予算にも限りがあるしね。」
と私は三木に加勢して話を続けた。
「例えば、スタンガンとか、こういう・・・」
私はバッグから取り出したものを見せる。
「痴漢撃退スプレーとかでも、何もないよりは役に立つと思う」
「その通りだ。」
三木はそう言って、彼のバックパックからファイルを取り出し
「というわけで、俺が考えたのはこれだ」
と得意げにA4の紙にプリントされたものを指さしながら説明を始めた。
「まず、茶丸とセイくん、君たちは首輪に武器を仕込むことになる。茶丸はこのスパークスティンガー。電撃を放出して電磁波誘導を行い、相手の筋肉に一時的な痙攣を引き起こすことができる。セイくんはこれとは別にドローンを作るので、その操縦デバイスだ。そして二人とも共通して催涙スプレーの発射も可能だ。
コタローは、前回、アップグレードした拡張可能クレーンアーム、これをさらに改造して、マルチツールモードにする。つまり、先端部分を交換できるようにするんだ。例えば、スタンガン、ドリル、カッター、何にでも交換できるぞ?」
「私達も何か欲しいわね」
と私が言うと
「当然だ、考えている。改造版エアガンを用意する。ただのエアガンじゃなくて、特殊な金属製の弾を使えるようにしてある。殺傷力は実弾には劣るが、十分に相手を怯ませる威力があるはずだ」
「何だか、結構な武闘派集団になりつつあるよね・・・」
私はため息をついた。
2週間ほど経ったある日、三木は大きな段ボールを持って訪れた。
「さあ、出来たぞー」
その顔には楽しくて仕方ないという様子が浮かんでいる。
「見たいー!早く早く!」
「どんなのかなぁ!?」
2匹は爪とぎでカカカッツと爪を研いで興奮を隠せない様子だ。コタローもLEDをチカチカさせている。回りに急かされながら、三木は段ボールのテープをバリバリバリッと剥がし、中身を取り出す。
「えーと、まずこれは、茶丸とセイくんの首輪だろ?セイくんにはこのドローンもある。コタローのはこれだ。後で、クレーンアームを改造してやるから、そこにこれを取り付けることができるんだ。」
まるでプレゼントを配るサンタクロースのようである。それぞれは与えられた新しい自分のアイテムをソワソワと確認し始めた。
「で、我々はこれ。ベスト、そしてグローブ、シューズ、暗視用サングラス・・・」
三木は次々に取り出した。
「何?こんなにどうしたの?」
「ああ、これはサバゲー用のを調達した。これなんかケブラー製だぞ?シューズはサバゲー用のものを使っても良かったんだが、ボリューム感ありすぎて街中では少し目立つからな、クライミングシューズに手を加えておいた。知ってたか?クライミングシューズってすごいんだぜ?!これ履くだけで、岩壁とか登れるんだから。」
三木は得意げに続ける。
「そしてこのシューズだが、この間、真崎、拘束されただろう?その反省を踏まえて、シューズにマルチツールを仕込んである。ワイヤーカッター、ピンセット、スクリュードライバー、何でもござれだ。万一拘束されても、これで拘束具を切断することが出来る。」
私は、少し呆れながらも、三木が用意してくれたものを確認していった。
「そして、真崎。最後にこれだ。」
三木がポケットから取り出したのは、指輪らしきものだった。太めの男っぽいシンプルなデザインである。若い男の子がしているようなシルバーリングに見えなくもない。
「これは・・・?」
よく見ると、指輪の外側に切れ目のようなものがある。そこを触るとパチンと蓋が開き、中にボタンがあった。
「待て待て、それ、触るなよ」
三木が慌てて制する。
「指輪をはめた状態でそのボタンを押して殴ると、電撃が放出される。その大きさだからバッテリーも限られ、使えるのは一回限りだ。真崎は基本的には、サイバー戦、遠距離戦が担当といったところだが、この間のように拘束されたり、敵が近くに来ることも無いとはいえない。極力そういったことは避けたいが、これは言わば最後のお守りみたいなもんだ。無いよりはマシだろう。」
三木は何故か少し恥ずかし気に横を向きながらそう言った。
三木がコタローのクレーンアームを改造した後、
「ねえねえ?せっかくだから、これを装備して近隣の警護にあたろうよ!」
茶丸がウキウキと提案した。
「いいですねえ、自宅警備員」
「コタロー、自宅警備員って別の意味もあるからね」
2匹とロボットは連れ立って部屋を出て行った。
「何かいる。」
庭の物置の前で彼らは声を潜めた。
「確かに、気配を感じます。」
「待て、慌てるな。まずは作戦だ。斥候を送り込む必要がある。」
「僕が行こう!」
返事も聞かず茶丸が物置に入っていった。
茶丸の目の色が変わる。暗闇でも見える目が、わずかな光を捉えて物置の奥を見る。
「どう?」
「何も見えない。でも何かがいる気配がする」
「私の聴覚センサーの感度を上げてみましょう・・・確かに、何か引っ搔くような音がします」
「気をつけろ。敵は何か武器を持っているかもしれない」
その時、ガサッという音とともに何かが猛スピードで向かってきた。
「うわあ!」
「どうした、茶丸!」
声に驚き、セイくんとコタローも物置の中に入る。
「敵が何かを放った!ええい!くらえ、スパークスティンガーの威力を見せてやる!」
茶丸がボタンを押すとビリビリという電流音が聞こえ、放った突然の電撃にセイくんとコタローは腰を抜かした。
「クレーンアームで攻撃です!」
コタローがクレーンアームを伸ばすと、物置の棚にあるものがガラガラッと崩れてきた。
セイくんが
「これでどうだ!」
と催涙スプレーを物置内で発射。
その結果、涙を流しながら、彼らは物置の外に出てきて
「催涙スプレーは場所を考えないと・・・」
「うん、そうだね・・・」
と言葉にする。
その傍をキーキーとネズミが鳴きながら走り抜けていった。
私が彼らの話を聞き、大笑いしながら、
「後片付けもよろしくね」
と言うと
「はい。」
「ごめんなさい。」
「それも自宅警備員の仕事です」
彼らはしょんぼりとして、そう答えた。
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