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最終回
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午後10時を過ぎた頃のことであった。ひとりの賊が、とある自宅に侵入しようとしていた。あらかじめ用意しておいた合鍵で、侵入に成功した。寝室の方へと急いだ。薄暗い部屋で、ベッドの上で仰向けで寝ている部屋の主人の首に縄をかけようとしたところで、部屋の明かりがついて一気に明るくなった。
「中原実、そこまでだ」
矢口警部補の合図とともに、部下の刑事たちが、一斉に中原を取り押さえた。その部屋の主人である、須藤一郎は呆気にとられていた。
「どうしてわかったんだ」
中原がわめきながら言った。
「須藤さんがお前の小説を馬鹿にしていたといえば、お前は必ず、須藤さんを殺しに来ると思ったからだ。お前は、須藤さんと親しい関係だし、その気になれば合鍵だって作れる。無論、私は須藤さんの方も疑っていたので、同じようなことを言っていたが。つまりお前と須藤さんを部下と一緒に両方マークしていたんだ」
一呼吸置いて、矢口は続けた。
「お前は、夜になって自宅を出て、須藤さんの自宅へ向かった。結局、行動を起こしたのは、真犯人である、中原実。お前だったわけだ。殺人未遂の現行犯で逮捕する。三件の殺人事件についても自供して貰うぞ」
完
「中原実、そこまでだ」
矢口警部補の合図とともに、部下の刑事たちが、一斉に中原を取り押さえた。その部屋の主人である、須藤一郎は呆気にとられていた。
「どうしてわかったんだ」
中原がわめきながら言った。
「須藤さんがお前の小説を馬鹿にしていたといえば、お前は必ず、須藤さんを殺しに来ると思ったからだ。お前は、須藤さんと親しい関係だし、その気になれば合鍵だって作れる。無論、私は須藤さんの方も疑っていたので、同じようなことを言っていたが。つまりお前と須藤さんを部下と一緒に両方マークしていたんだ」
一呼吸置いて、矢口は続けた。
「お前は、夜になって自宅を出て、須藤さんの自宅へ向かった。結局、行動を起こしたのは、真犯人である、中原実。お前だったわけだ。殺人未遂の現行犯で逮捕する。三件の殺人事件についても自供して貰うぞ」
完
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