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01話:レティシアとライル(*)
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子爵家令嬢レティシアは、生まれつき心の臓が悪かった。
医師には、成人まで生きられないだろうと宣告されていた。
そんなレティシアを両親と兄は溺愛し、大切にしていた。
溺愛された彼女は、ワガママ放題に育つことなどなく、優しく穏やかな性格だった。
レティシアの護衛騎士ライルの父は騎士爵だった。
レティシア付きのメイド姉妹は、ライルの姉妹たちだった。
成人前には死ぬだろうと言われたレティシアが、あと1週間で成人を迎える。
子爵家では、家族会議が行われていた。
残念ながら、未だに、体調の悪い時があり、今まで死の危険も何度もあった。
家族としては、このまま最期の時まで一緒に過ごしたい。
レティシアからも自分たちへの愛情を感じる。
だが、家族の中で一人、レティシアの母親だけが、
「娘に、レティに女としての幸せを感じてほしい。」と言った。
父親も兄も結婚生活には耐えられない、と反対した。
母親は、「貴族に生まれながら、幸運にも旦那様と恋愛結婚できました。今でも幸せです。
息子と娘にも恵まれ、、、。レティには子を産むことは難しいでしょうが・・・。
レティに残された時間を、愛する人と過ごさせてやりたい。」と言い、静かに涙を流し続けた。
男連中も折れた。
しかし、レティの結婚生活は、絶対にこの邸で送ること、と父親は条件をつけた。
母親は、困った旦那様ですね・・・、それでよいわと言った。
父親は、突然ハッとして、結婚相手は誰に?と。
母親も息子も、当然のように『ライル』の名を出した。
父親と当人たち以外は、レティとライルが想い合っていることに邸の皆が気付いていた。
お互いの気持ちを伝えてはいないようだったが、時々甘い雰囲気を醸し出している二人を子爵夫人は温かい目で見つめていた。
父親は、ライル ?なぜ騎士爵の息子を?と不思議に思った。
しかし、自身の妻が家格が上の伯爵令嬢であったこと、入り婿のようにこの邸での結婚生活を強いるのなら、ライルでいいか、と思った。
本当は娘に結婚などさせたくない、ないが・・。
娘の体の心配より、娘を奪われることにやるせなさを感じていた。
真っ先に、ライルが子爵夫妻と子息のいる部屋に呼ばれた。
子爵からレティシアと結婚してほしいと告げられる。
(え?旦那様は何を・・聞き間違いか・・?)
「レティシアを頼む。」
「これからは、私のことは兄と呼んでくれ。」
そう言い、男連中は部屋を出て行った。
俺は、どれだけの時間かわからないが呆けていたようだ。
ふと視界に、夫人の顔が・・。
「あ、、申し訳ございません。」
「謝らないで、突然でごめんなさいね。貴方は、レティを愛してくれている、ということでいいのかしら?」
「っ・・ずっとお慕いしておりました。お許しいただけないこととは知りながら・・。」
「ならよいのよ。結婚式はレティの誕生日に。急だけれど準備はこちらでするから心構えだけお願いね。」
「ほ、本当によろしいので?」
「娘も望んでいます。それに先に謝っておくわ。レティは、、、長くは貴方と過ごせないでしょう。」
「っ!・・・は、い。」
「却って、貴方を苦しめることになるかもしれない・・。」
「い、いいえ!お嬢様と結婚できるなら、これ以上の幸せはありません!」
涙目の二人で見つめ合う。
「では、最後に老婆心ながら伝えます。閨事のことですが。」
「わかっています、お嬢様には指一本触れません!」
「まあ。逆よ、ライル。貴方はレティの体の負担を考えているのでしょうが・・。ちゃんと妻にしてやってちょうだい。」
「え?ですが・・。」
「愛し合っている者同士、当然でしょう?お互いに相手の一番深いところを知りたいはずよ。」
ライルは顔を赤くする。
「この際、恥ずかしいなんて言ってられないからハッキリ言いますね。」
ライルはドキドキしながら身構える。
「初めての女性に対し、ほぐすでしょう?」
「ほぐす?」
「初めてだと中が狭いから、受け入れやすいように指が3本入るまで、とか?」
ライルは、夫人の言ったことがわかり、身体中真っ赤になった。
「それは、レティの負担になります。指3本まですすめているうちに体力がなくなってしまうわ。
経験者の私が言うのだからまちがいないわ。」
「いえ、ですが・・。」(ああ、この上なく、は、恥ずかしい。)
「頃合いを見計らって、一気にお願いしたいわ。」
「!・・・・・。」(も、もう死にそうだ・・。)
「女医を控えさせているから、不安なら彼女と話してみて。・・私の愛するレティに女としての幸せを与えてやって。お願い・・。娘のこと、頼んだわね。」
夫人は女医を呼ぶと部屋から出て行った。
(なんて余裕綽々。それに比べて俺は・・いや、やはり恥ずかしすぎる!)
[女医と対面]
「あ、あの・・・。」(ああ、どうしてこんな羞恥プレイに・・。)
「ふふ。・・奥様が仰ったことは本当ですよ。」
「え、ど、どのことですか?」(ま、まさか・・。)
「『ほぐす』の禁止ってことです。」
(あああぁ、やめてくれ、心がもたない。)
「深い口付けと愛撫で濡れるでしょうから、濡れているのを確認したら『一気に』挿入してください。」
(いや、だから、やめてくれ~~・・・。)
「まあ。落ち着いて。せっかくだからお茶をいただきましょう?」
二人でお茶に口をつける。
「当日の夜、レティシア様を診察してその状態で指示を出します。何回までならOKとか?」
「ブフゥーーッ!・・・ごほっごほ・・。」
「あ、それと、奥様からの指示を伝えます。今日からあなたには結婚後レティシア様と過ごす部屋を使ってください。
それとおはようとおやすみのキスをレティシア様に欠かさないようにと、今晩からですね。」
「え?」
「あ、もちろん唇にですよ。お嬢様の期待を裏切らないでくださいね~。では。」
「は?」
医師には、成人まで生きられないだろうと宣告されていた。
そんなレティシアを両親と兄は溺愛し、大切にしていた。
溺愛された彼女は、ワガママ放題に育つことなどなく、優しく穏やかな性格だった。
レティシアの護衛騎士ライルの父は騎士爵だった。
レティシア付きのメイド姉妹は、ライルの姉妹たちだった。
成人前には死ぬだろうと言われたレティシアが、あと1週間で成人を迎える。
子爵家では、家族会議が行われていた。
残念ながら、未だに、体調の悪い時があり、今まで死の危険も何度もあった。
家族としては、このまま最期の時まで一緒に過ごしたい。
レティシアからも自分たちへの愛情を感じる。
だが、家族の中で一人、レティシアの母親だけが、
「娘に、レティに女としての幸せを感じてほしい。」と言った。
父親も兄も結婚生活には耐えられない、と反対した。
母親は、「貴族に生まれながら、幸運にも旦那様と恋愛結婚できました。今でも幸せです。
息子と娘にも恵まれ、、、。レティには子を産むことは難しいでしょうが・・・。
レティに残された時間を、愛する人と過ごさせてやりたい。」と言い、静かに涙を流し続けた。
男連中も折れた。
しかし、レティの結婚生活は、絶対にこの邸で送ること、と父親は条件をつけた。
母親は、困った旦那様ですね・・・、それでよいわと言った。
父親は、突然ハッとして、結婚相手は誰に?と。
母親も息子も、当然のように『ライル』の名を出した。
父親と当人たち以外は、レティとライルが想い合っていることに邸の皆が気付いていた。
お互いの気持ちを伝えてはいないようだったが、時々甘い雰囲気を醸し出している二人を子爵夫人は温かい目で見つめていた。
父親は、ライル ?なぜ騎士爵の息子を?と不思議に思った。
しかし、自身の妻が家格が上の伯爵令嬢であったこと、入り婿のようにこの邸での結婚生活を強いるのなら、ライルでいいか、と思った。
本当は娘に結婚などさせたくない、ないが・・。
娘の体の心配より、娘を奪われることにやるせなさを感じていた。
真っ先に、ライルが子爵夫妻と子息のいる部屋に呼ばれた。
子爵からレティシアと結婚してほしいと告げられる。
(え?旦那様は何を・・聞き間違いか・・?)
「レティシアを頼む。」
「これからは、私のことは兄と呼んでくれ。」
そう言い、男連中は部屋を出て行った。
俺は、どれだけの時間かわからないが呆けていたようだ。
ふと視界に、夫人の顔が・・。
「あ、、申し訳ございません。」
「謝らないで、突然でごめんなさいね。貴方は、レティを愛してくれている、ということでいいのかしら?」
「っ・・ずっとお慕いしておりました。お許しいただけないこととは知りながら・・。」
「ならよいのよ。結婚式はレティの誕生日に。急だけれど準備はこちらでするから心構えだけお願いね。」
「ほ、本当によろしいので?」
「娘も望んでいます。それに先に謝っておくわ。レティは、、、長くは貴方と過ごせないでしょう。」
「っ!・・・は、い。」
「却って、貴方を苦しめることになるかもしれない・・。」
「い、いいえ!お嬢様と結婚できるなら、これ以上の幸せはありません!」
涙目の二人で見つめ合う。
「では、最後に老婆心ながら伝えます。閨事のことですが。」
「わかっています、お嬢様には指一本触れません!」
「まあ。逆よ、ライル。貴方はレティの体の負担を考えているのでしょうが・・。ちゃんと妻にしてやってちょうだい。」
「え?ですが・・。」
「愛し合っている者同士、当然でしょう?お互いに相手の一番深いところを知りたいはずよ。」
ライルは顔を赤くする。
「この際、恥ずかしいなんて言ってられないからハッキリ言いますね。」
ライルはドキドキしながら身構える。
「初めての女性に対し、ほぐすでしょう?」
「ほぐす?」
「初めてだと中が狭いから、受け入れやすいように指が3本入るまで、とか?」
ライルは、夫人の言ったことがわかり、身体中真っ赤になった。
「それは、レティの負担になります。指3本まですすめているうちに体力がなくなってしまうわ。
経験者の私が言うのだからまちがいないわ。」
「いえ、ですが・・。」(ああ、この上なく、は、恥ずかしい。)
「頃合いを見計らって、一気にお願いしたいわ。」
「!・・・・・。」(も、もう死にそうだ・・。)
「女医を控えさせているから、不安なら彼女と話してみて。・・私の愛するレティに女としての幸せを与えてやって。お願い・・。娘のこと、頼んだわね。」
夫人は女医を呼ぶと部屋から出て行った。
(なんて余裕綽々。それに比べて俺は・・いや、やはり恥ずかしすぎる!)
[女医と対面]
「あ、あの・・・。」(ああ、どうしてこんな羞恥プレイに・・。)
「ふふ。・・奥様が仰ったことは本当ですよ。」
「え、ど、どのことですか?」(ま、まさか・・。)
「『ほぐす』の禁止ってことです。」
(あああぁ、やめてくれ、心がもたない。)
「深い口付けと愛撫で濡れるでしょうから、濡れているのを確認したら『一気に』挿入してください。」
(いや、だから、やめてくれ~~・・・。)
「まあ。落ち着いて。せっかくだからお茶をいただきましょう?」
二人でお茶に口をつける。
「当日の夜、レティシア様を診察してその状態で指示を出します。何回までならOKとか?」
「ブフゥーーッ!・・・ごほっごほ・・。」
「あ、それと、奥様からの指示を伝えます。今日からあなたには結婚後レティシア様と過ごす部屋を使ってください。
それとおはようとおやすみのキスをレティシア様に欠かさないようにと、今晩からですね。」
「え?」
「あ、もちろん唇にですよ。お嬢様の期待を裏切らないでくださいね~。では。」
「は?」
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