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第十話
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海東が表に出ると血だらけの金井カナエが笑顔で刃物を振り回していた。その動きは人間離れしており少女とは思えない動きだった。それに対するカウンターに居た女性と少女は無表情のまま少女のカナエの動きを見極めているのか血一滴も零さず対応していた。
「あ、おじさん指ちょうだい」
「え?は?」
思いだせば西城がカナエに言っていたのは、自分の指だと思いだした。スピードが壁を蹴るとスピードが上がり、まるで鳥のごとく飛んでいるようにも見える。咄嗟の事で反応が遅れた海東の前に銀髪の影が映り少女は倒れこんだ。
「あ・・・かぎ?」
「狙われてるって分かってながら、何やってんの?馬鹿なの?さてと、お姉さんも武器をしまって?今からカナエちゃんの記憶を辿るから」
その頃、西城はニヤリと笑っていた。戻って来た愛する家族が戻って来た。自分と同じ瞳を持つ兄弟が戻ってくる。使っている金井カナエは必要ないと呟いていた。
西城が施したのは、昔の両親との思い出・・・思い出と言っても仲良く人体の一部を取って飾って楽しそうに笑っているという、普通の家庭ではない思い出として作り出した幻であって、普通の子供としては狂っている所業である。それを幸せと感じさせるようにしたのだ。
本来の記憶を辿ると、父が母を綺麗に解体し開かずの部屋に持っていったことを憎み、体が成長して頃合いを見て殺した。そして父がしたように母に似ている部分を狙って女性の一部を取っていたと言う者だった。それでも子供のすることではない。しかし逆手にとれば子供の記憶なんてものは曖昧に出来ており、両親が死んで人体を集めることを目標として男女問わず襲っていたのは言うまでもない。
ツーっと少女の眼に涙が零れた。何を思い出したのか分からないが、海東は少女に手錠をかけ佐藤に連絡する。
「少女を捕らえた。例の喫茶店で預かってもらうつもりだ」
「俺も至急向かう。預かってもらうという事は安全なのか?」
「ちょっとした催眠にかかっていたようでな。今は安全に眠っている」
「そうか、その言い方だとお前は、またどこか違うところに行くつもりか」
「あぁ、元凶のところにな」
そう言って電話を切り、赤城の方に向き直ると赤城は眼帯を付けなおしていた。記憶の中は大体聞いたが西城と言うのと同じものを持っているなら赤城も危ういのでは?と思う。それを察した赤城はニヤリと笑う。
「俺も捕まえとく?」
「いや・・・今は何も分からない状態だ。それに協力者でもあるしな」
「そりゃ賢明な判断だね」
「西城と・・・接点を聞いて良いか?」
走るわけでも歩くわけでもなく、小走りで元の現場に戻ろうとする二人の間に沈黙が残るが、赤城が口を開いた。
「ご想像通り、兄弟だ・・・、二十年前に俺と宅間は推理が得意でね。それに俺たちは異形な存在だった。眼帯の下がそれだ・・・。それを見たやつは大体が・・・狂ってしまうかもしれないが、逆に記憶をいじる事も出来る。カナエちゃんが女性じゃなく男性を狙ったのは、宅間が俺の体を作ろうとしたんだろう。金井の開かずの間を覗き部品を取り・・・もしくは部位を取りかな?」
「お前の兄弟は頭がいかれたか?」
「あはは、そうかもアイツは昔から思い込みが激しかったしな。俺みたいに杖を持ちたいと言って、わざと足を使えないようにして、杖を使いながら俺の様に動けるよう訓練までしてな」
そういえば赤城は杖を持っていない。もしかしたら彼女が治したのかもしれないが、今は杖は邪魔だろうと思いながら安堵する。
「あ、おじさん指ちょうだい」
「え?は?」
思いだせば西城がカナエに言っていたのは、自分の指だと思いだした。スピードが壁を蹴るとスピードが上がり、まるで鳥のごとく飛んでいるようにも見える。咄嗟の事で反応が遅れた海東の前に銀髪の影が映り少女は倒れこんだ。
「あ・・・かぎ?」
「狙われてるって分かってながら、何やってんの?馬鹿なの?さてと、お姉さんも武器をしまって?今からカナエちゃんの記憶を辿るから」
その頃、西城はニヤリと笑っていた。戻って来た愛する家族が戻って来た。自分と同じ瞳を持つ兄弟が戻ってくる。使っている金井カナエは必要ないと呟いていた。
西城が施したのは、昔の両親との思い出・・・思い出と言っても仲良く人体の一部を取って飾って楽しそうに笑っているという、普通の家庭ではない思い出として作り出した幻であって、普通の子供としては狂っている所業である。それを幸せと感じさせるようにしたのだ。
本来の記憶を辿ると、父が母を綺麗に解体し開かずの部屋に持っていったことを憎み、体が成長して頃合いを見て殺した。そして父がしたように母に似ている部分を狙って女性の一部を取っていたと言う者だった。それでも子供のすることではない。しかし逆手にとれば子供の記憶なんてものは曖昧に出来ており、両親が死んで人体を集めることを目標として男女問わず襲っていたのは言うまでもない。
ツーっと少女の眼に涙が零れた。何を思い出したのか分からないが、海東は少女に手錠をかけ佐藤に連絡する。
「少女を捕らえた。例の喫茶店で預かってもらうつもりだ」
「俺も至急向かう。預かってもらうという事は安全なのか?」
「ちょっとした催眠にかかっていたようでな。今は安全に眠っている」
「そうか、その言い方だとお前は、またどこか違うところに行くつもりか」
「あぁ、元凶のところにな」
そう言って電話を切り、赤城の方に向き直ると赤城は眼帯を付けなおしていた。記憶の中は大体聞いたが西城と言うのと同じものを持っているなら赤城も危ういのでは?と思う。それを察した赤城はニヤリと笑う。
「俺も捕まえとく?」
「いや・・・今は何も分からない状態だ。それに協力者でもあるしな」
「そりゃ賢明な判断だね」
「西城と・・・接点を聞いて良いか?」
走るわけでも歩くわけでもなく、小走りで元の現場に戻ろうとする二人の間に沈黙が残るが、赤城が口を開いた。
「ご想像通り、兄弟だ・・・、二十年前に俺と宅間は推理が得意でね。それに俺たちは異形な存在だった。眼帯の下がそれだ・・・。それを見たやつは大体が・・・狂ってしまうかもしれないが、逆に記憶をいじる事も出来る。カナエちゃんが女性じゃなく男性を狙ったのは、宅間が俺の体を作ろうとしたんだろう。金井の開かずの間を覗き部品を取り・・・もしくは部位を取りかな?」
「お前の兄弟は頭がいかれたか?」
「あはは、そうかもアイツは昔から思い込みが激しかったしな。俺みたいに杖を持ちたいと言って、わざと足を使えないようにして、杖を使いながら俺の様に動けるよう訓練までしてな」
そういえば赤城は杖を持っていない。もしかしたら彼女が治したのかもしれないが、今は杖は邪魔だろうと思いながら安堵する。
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